ルール・オブ・サム。へらしたら、ふえたもの。

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minimalist


お久しぶりです。日常系ミニマリストことロンドンの写真屋ネモ・ロバーツです。

ミニマリズム思考に興味を持って十数年、もう必要ないやという要素をバッサバッサと切り捨てた時期が何度かありました。

たいていの場合、生活に大きな変化が出た時と、迷いのある時。
モノ的にもココロ的にも空間を作ってリフレッシュ&リセットしようとする気持ちが働いているのだと思います。
そして空いたところにはしばらくするとスーッいつも新しい大切な何かがやってくる。それは出来事の場合もあるし、出会いだったり、モノだったりすることもある。経験則(ルール・オブ・サム)ですが、このバッサリが大きいほど後の変化も大きい。
狙ってやっているのではないので、何が来るか分からないのですけれどね。

数年前にこの大型バッサリをやったあと、やって来たのは不思議なことにたくさんの楽器たちでした。
ピアノ、ギター、ドラムセット、フルート、レコーディング機器などなどなど。その数も演奏できるキャパもはるかにオーバー。しかも置く場所ができたから楽器を買ったわけではなくて、勝手に家にどんどんやってくる。
うちにはバンドマンもおり、サックスやらベースやらキーボードやら、もともと家にあった楽器も加えるとかなりの数になってしまいました。

一気に増えたので家が大変なことになりましたが、今は使わないだろうなというものは友人宅に引き取ってもらったりして、なんとか楽器たちの落ち着き場所を見つける。

しばらくすると、家族全員が楽器を演奏し始めました。
家に帰ってくると弾き語りが聞こえる。ぽろぽろ作曲している。友だちとジャムってる。録音してる。音楽話で盛り上がってる。自分もこれまでみたいに聴くだけじゃなくて、へたくそながら子ども時代に習っていたピアノを再開しました。

そういえば、ずっと音楽にかこまれた生活がしたかったんだよね。
しょっちゅうコンサートに出かけるような活動的でポッシュな生活を夢想していたけれど、いやいやこれぞ音楽にかこまれた生活だわ、とあるとき気がついたのでした。しかも今の自分の生活にあっていて無理がない。

いらないものをミニマイズしたら、好きなところがマキシマムになった。
まさしくレス・イズ・モア。
こじつけなのかもしれないけれど。

つぎは、なにがくるんだろう。
そんな時期にさしかかっているこのごろです。

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写真家&ライター。東京で広告制作・編集と撮影の仕事を経て2003年渡英。フリーランスで活動中のアーティスト。ロンドンをベースにアーティストや作家をモデルにした絵画的なテイストを持つポートレート制作などを行う。英国をベースとしたエキシビションを開催。日常系ミニマリズム研究家。「あぶそる〜とロンドン」編集長、江國まゆ氏と共に2018年に『ロンドンでしたい100のこと(自由国民社)』(執筆&撮影)、そして2020年には『レス・イズ・モア 夢見るミニマリストでいこう。』を出版。

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