ウィズリー・フラワーショー2015

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Uk☆エコ・ガーデニング格闘記


いつ来るのかと夏を心待ちにしていたのですが、どうやら今年の本格的な夏日は7月頭のあの数日だけだったみたいですねぇ。気づいたらちらほらと周囲の木の葉が色づいてきました。あ~、認めたくないけど、本格的に秋に突入ですね。とほほ。まぁ気分を切り替えて秋と言えばウィズリー・フラワーショー!ということで、今年もくRHS(英国王立園芸協会)のウィズリーガーデンに行ってまいりました。

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毎年各ナーサリーの展示を見るのを楽しみにしてるのですが、今年も期待を裏切ることなく、大人気の植物からレアな植物までいろいろあって目移りしまくりました!どうしてこんなにたくさん欲しいお花があるんでしょうか~。しかも植栽のコンビネーションが素晴らしいので一つだけでなくその隣の植物も欲しいわ~なんて気分になってしまいます。ここにあるお花全部ちょうだい!なんて言える大金持ちになりたいなぁ、宝くじでも買うかな、なんて。節約命の私は買いたくなる気持ちを抑えるのに必死でした。

IMG_9331_convert_20150912080122巨大なフラワーアレンジメントみたい

白とグリーンの最強のコンビネーションに鮮やかな赤紫の網目模様が入ったサラセニア。食虫植物だとは思えない美しさです。水差しのような形をしていることからイギリスではピッチャー・プラントと呼ばれています。見た目からなんだか熱帯雨林で育ちそうな印象を受けますが、実はカナダや北アメリカに自生する植物で、イギリスでもスコットランドあたりまで帰化してる姿が報告されているそうです。屋外で育てているガーデンもたまに見かけます。うちでも近いうちにお迎えしたいな~。

IMG_9179_convert_20150912073910Sarracenia × mitchelliana

秋は春に咲く球根を植え付ける時期でもあるので、チューリップをはじめ、ユリ、フリチラリア、クロッカス、水仙、ムスカリ、アリウム、スノードロップなどの球根を販売するナーサリーもたくさん出展していました。今がんばって球根を植えておくと、イギリスの長くて暗くて寒~い冬に散々うんざりした後に心ときめく開花の瞬間を見ることができます。面倒だけど今やらねば!(と腰の重い自分に言い聞かせようとしてます・・・)

IMG_9431_convert_20150912081500球根を選ぶ人たちも真剣

日本でもおなじみの秋のお花の菊、クリサンセマム。こちらではカタツムリやナメクジに丸裸にされてしまうので、それが嫌で菊を避ける人もけっこう多いですが、その害さえ防げば育成は比較的簡単。開花時期も長いし、お花もたくさん咲くのでなかなか優秀なお花です。が、最近は少しオールドファッションなお花として人気はいまいちだとか。でもルピナスやダリアもちょっと古臭い花として人気が落ちていたそうですが、いまやルピナス人気は完全復活、ダリア人気も上昇気味な感じだし、いずれクリサンセマムの人気も復活するんでしょうね。お花の流行も服と一緒でサイクルがあるんですね。おもしろいなぁ。

IMG_9348_convert_20150912080304Chrysanthemum ‘Grand Cherry’

ウィズリー・フラワーショーでおなじみのダリアのコンペティション。ダリア愛好家の皆さんがこの日のために丹念に育てたお花が会場内にずらーっと展示されています。虫食いなどで調子の悪いうちのダリアとは大違い!会場内にはゴージャスな巨大ダリアから小さいシングル咲きのかわいらしいものまでたくさん展示されてました。一番素敵だなと思ったのが、ダークレッドの花びらにピンク色の短い花びらが入ったコラレット咲きのダリア。深い赤の花びらの濃さと小さい花びらの微妙な色の感じがどストライク!

IMG_9291_convert_20150912075432Dahlia ‘Pat Knight 

ウィズリーのフラワーショーは買い物目的の方がほとんどで、マイ・カート持参でがっつり購入される方が多いです。私も去年はたくさん買ったのですが、今年は球根と去年ウィズリーフラワーショーで買って枯らしてしまったお花の2種類だけ購入しました。去年買ったお花の一部を忙しさにかまけて鉢増しせずにそのままにしていたら枯らしてしまって猛反省しまして・・・。庭の改造がある程度落ち着くまでは植物をあまり買わないようにしようと我慢してます。さぼった罰だ~。

IMG_9176_convert_20150912073822ショーの会場はグラスがきれいなエリア

ショーが終わった後に、ガーデン内をゆっくり散策。普段は夫が一緒なのでショーを見て買い物したらさっさと帰るのですが、今年は初めて一人で来たので開園から閉園までの9時間をウィズリーで過ごしました。チェルシーやハンプトン・コート・パレスのフラワーショーは頻繁にいく会場ではないので丸1日うろうろしてますが、ウィズリーはいつでもこれるからという気持ちが働きいつもは長居はしないので1日いたのは初めてでした。ウィズリーは240 acres (971,000 m²)と本当に大きいので、全部は周り切れませんでした。

IMG_9497_convert_20150912082239いつも曇り空が多いのでカナルの水に映る青空を見ると幸せ気分になります

園内にあるローズガーデンのうち大きいほうのBowes-Lyon Rose Gardenでは返り咲きのバラがあちこちできれいな花を咲かせていました。ハイシーズンの6月~7月ほどの勢いはないにしても、その分夏~秋咲きのペレニアルやグラスが見事に色を添えていて、十分見ごたえがある景色を楽しむことができました。

IMG_9812_convert_20150912085739Rose ‘Strawberry Hill’

ウィズリーと同じくRHSの庭であるローズムーアでも見かけた不思議の国のアリス関連の銅像。こちらでも不思議の国のアリス150周年記念のイベントを開催中で、子供向けのかわいい小冊子を配布していたり、あちこちに銅像を配置していました。銅像を見つけて大はしゃぎする子供たちもいれば、写真をとるのに夢中なお年寄りやわたしのようなおばさんもたくさん。世代や人種を超えて愛される物語、訪れた人たちを笑顔にする不思議の国のアリスの魅力を再認識しました。しかしアリスの銅像ってイングリッシュ・ガーデンに合いますね~。

IMG_9755_convert_20150912085221Jubilee Rose Garden内、女王とバラにペンキを塗るよう指示された家来の銅像

真夏から秋にかけて見ごたえのあるグラスハウス・ボーダー。ちょうど温室の横をずどーんと抜けるように長いボーダーが果樹園のある丘のほうまで続いています。夏らしい黄色などの強い日差しにあう色合いのお花と、風になびく涼やかなグラス類、その後ろを支えるシュラブのコンビネーションが見事です。車椅子に乗ったご高齢の女性に斜面沿いにあるボーダーを全部見せてあげようとしているのか、息子さんと思われる初老の男性が車椅子を押してジグザグに丘を登っていく姿を見かけて感動してしまいました。

IMG_9934_convert_20150912173934フルーツ・マウントから見下ろしたグラスハウス・ボーダー

園内のあちこちで秋のお花コルチカムの開花が始まっていました。オータム・クロッカスと呼ばれることもあるだけに早春に開花するクロッカスに似てますね。コルチカムを見かける時期はクロッカスの植え付けを始める時期でもあります。少しずつ花が少なくなっていく時期だけにコルチカムの開花を見つけると、あ~植えててよかった^^と思います。

IMG_9948_convert_20150912174133Colchicum ‘Antares’

秋になってもまだまだガーデニングの日々は続きますね。寒い冬が来る前にいろいろ終わらせておきたいものですね~。

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About Author

在英20年、ロンドン郊外の自宅の庭で節約とリサイクル・無農薬をテーマに土いじりに奮闘、花や木、ハーブ、野菜や果樹などいろいろ挑戦中。3年間のカレッジ生活を経て園芸とガーデンデザインの資格を取得。フラワーショーや造園現場の通訳・コーディネイト、デザインや園芸相談、メンテナンスサービス、ガーデンガイド等10年ほどやってます。庭と旅とお笑いをこよなく愛する植物オタク。ここ数年家族の闘病等でガーデニングもブログもサボってました(;^ω^)ぼちぼち復活できるかな?ブログ「イギリスの片隅で庭仕事」http://gardenuk.blog.fc2.com/もそのうち復活する予定。

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