第21話 今日から仮・ミニマリストでいこう〜。その3

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Chapter 3.3
今日から仮・ミニマリストでいこう〜。その3

まずはお知らせです。2017年4月より、このコラムでも取り上げたミニマリズムに関するドキュメンタリー「Minimalism: A Documentary About the Important Things(ミニマリズム:大切なことに関するドキュメンタリー)」が日本のNetflix(定額制動画配信サービス)でも視聴可能になりました。ご興味を持たれた方、ぜひチェックしてみてくださいね。コラムの16回と17回目「ミニマリズム界のキーパーソンたち男性編女性編」でも取り上げた、様々なミニマリストのインタビューが取り上げられています。

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画像は本作品の映画サイトより拝借しています。

さて今回は「ミニマリスト・パッキングパーティ」の最後、<ステップ3>に取り組みます。

まず<ステップ2>での生活を振り返ってみましょう。始めのうちは必要に迫られて色々モノを出したけど、次第にその数が少なくなっていった人が多いのではないかと思います。最初の1、2週間では旅行のような非日常だったけれど、次第に日常モードになっていったのでは。

これまでに引っ越しや大ががりな片付けをしたことがなかった場合、荷解きをした率は思ったより少なかったのでは?読もうと思って買った本も結局箱から出さなかったり、中に何がはいっていたか半分忘れてしまった、なんてこともあったかもしれませんね。

頭の中では「必要」「使う」と思っていたけど実はそうじゃなかった・そんな気がしていただけだった、ということが視覚的に分かるのがパッキングパーティの利点です。「こんなにたくさん持っていたんだなあ。」「これだけあれば十分に生活していけるのか〜」と実感することは、あなたの世界観に大きな影響を及ぼします。

漠然と「足りない、もっと手に入れなくちゃ」と常に感じている状態から「必要なものはもう全部ちゃんともっていたのかあ。意外に大丈夫なんだなあ!」という感覚にシフトするのでは、同じような生活をしていても生き方も人生の展開もまったく異なってくるのです。

でも…もしかしたら途中で全て荷解きしてしまった人もいるかもしれませんね。部屋がガランとして物足りない、ガマンしている感じがあってイヤ、落ち着かない、飽きた。箱に囲まれるのがそもそもダメ。

それはそれで大丈夫。あなたにとってこのやり方は合っていないのかもしれないし、単に今はその時ではないのかもしれないというだけです。ミニマリズムは万人に受け入れられる考え方ではないし、自分には無理だと思ったらもとの生活に戻るだけ。勢いでモノを処分してしまってあとで大後悔、といったことにならないのがこのメソッドのいいところです。

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英国はただいまイースター(復活祭)休暇中。新しい命を意味する卵や多産のうさぎはイースターのシンボルになっています。この時期、お店にはうさぎや卵の形をしたチョコレートが溢れているのがチョコ好きの英国らしい♪

さて、前置きが長くなりましたが、いよいよパッキングパーティ最終段階に入りましょう。

ステップ3
これまでに荷解きしたものは「自分の生活に必要なもの」。
そして<ステップ2>の段階では箱から出さなかったけれど、冬物衣料などの季節もの、家族アルバムなど特別な思い入れのあるものがきっとあるはずです。ひとまとめにしておいた貴重品とともにこれらを出してください。

大切な書類もこの時点で一緒に出しましょう。原本がなくても大丈夫な書類はスキャンしたりデジカメや携帯で写真(コピー)を撮って紙の方は処分してください。

さあ、この先はあなた次第です。この時点で箱に入ったままのモノたちは「必要だと思っていたけどそうではなかったモノ、過去には使ったけれどもう役目が終わったモノ」。新しい出来事や人、モノたちがやってくるスペースを作るためにも必要ではないものたちを解放してあげましょう。
中身は丸ごと処分しても良いし、慈善団体に寄付したり友だちにあげてもよいし、リサイクルショップやオークションなどで売ることもできます。
まだそこまでやる勇気が出ないなあと思ったらもう1ヶ月ほどステップ2を続けてみて様子を見てもよいでしょう。やっぱりダメ、と思ったらもとに戻ってもいいんです。

ステップ3のポイント

  • スキャンした書類データのバックアップをお忘れなく。検索しやすいようにファイル名を分かりやすくして保存しておきましょう。取扱説明書の類いはコピーなしで処分してOK。必要な際にはオンラインでマニュアルが見つかります。
  • もう使わないし、好きでもない。必要ないと分かっていても、処分しようと思った途端にそれに対抗する気持ち(=現状を維持しようとする気持ち)がわき上がってくるはずです。よくあるのは「もったいない」「また・いつか使うかもしれない」「高かったし…」「無駄になる、損しちゃう」といったもの。でも、もう充分に持っていることが分かったのだから、「いつか…」はその時がやって来てから考えても遅くないのかもしれません。なかなか心が決まらないようであれば、以前のコラムを参考にしてみてくださいね。(リンク「12回 サイレントノイズ」「13回 何をして、忙しい?」「15回 ザワザワが消えたあと」)
  • 「使うかもしれないもの」と「『ある時』が来たら使うもの」の違いを意識してみましょう。防災グッズ、勢いで買ったけれど、ほとんど袖を通していないブランド物のコート。これらはどのカテゴリーに当てはまるでしょうか?
  • 今は使わないシーズン物を箱から出す際にはよく検討してみてください。本当にイマイチ似合わない水着が必要ですか?そのスノボやダイビンググッズは今年、本当に使うのでしょうか。もう何年も使っていなくて「いつか再び!」と思っているなら、潔く処分して必要に応じてレンタルした方がメンテナンスも行き届いているし現地まで手ぶらで行くことができます。「体験を手に入れる」ためにいちいちモノを所有しなくてもいいということに気がつくと、どんどん身軽になっていきます。
  • 「もう一度お金を出してもこれを買いたい・やりたい」ですか?それとも「持っていればいつか使うかも・やるかも」という心境でしょうか。どちらが良い悪いというわけではなく、自分にとってはどうなのかを正直に認めて、それに沿って行動してみましょう。

さあ、ここまでくればあなたはミニマリスト。どんな展開が待っているのか、これから楽しみですね!

 

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About Author

ネモ・ロバーツ

ポートレート写真家&ライター。日本で広告制作と撮影の仕事に関わったのちロンドンへ。在英邦人向け週刊誌での仕事を経てフリーランスに。ミニマリズム研究家。グルメやオーガニック食などに関するトピックにも目がなく、作家ケリ・バックマスターとともに、都会における野草採集と英国の多国籍ベジ・カルチャーについて紹介するユニークなレシピ本『Street Food −Urban Foraging and World Food』を出版(撮影)。 不定期ブログ:nemoroberts.wordpress.com

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