イギリスはおいしくなったか?

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modern british


もう2月も後半に突入。光陰矢の如しを実感するここ数年であります ^^ ;

畏れ多くも藤子不二雄先生の前 ^^'  記念になります!

おそれ多くも藤子不二雄(A)先生の前 ^^’  記念になります!

さて、昨年末に発売となった週刊新潮さんの年末年始号でお声がけいただき、「掲示板」コーナーで「美味しいイギリス体験」を読者の皆さんにお聞きする場を設けていただきました。大変有難いことだと喜んでいましたが、さらにありがたいことに、読者の皆さまから複数のお返事をいただけたことです! この場をお借りし、ご返事をくださった皆さまに心よりお礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました!

私の質問内容は:

「未だにイギリスの食事が不味いと思っている方が多いことが悩みのタネ。国内外を問わず美味しいイギリス体験をされた方の思い出を聞かせてください」

というものでした。お寄せいただいたご返事の一部を、ご本人の了承を得たものに関しては全文でご紹介させていただきますね。

日本在住のAさんから、下記のようなお便りをいただきました♡

外国に住むならイギリスというくらい、私もイギリス・ラバーです。その思いは、ずっと以前にイギリスへ行き、朝食のパンケーキが美味しかった頃からです。

昨年12月初旬に何年ぶりかイギリスを訪れました。期待しながらいただいたロンドンでの夕食は、いわゆるフィッシュ&チップスで、日本でこれでは料金はいただけないのではという単純な味でした。

さすがにホテルのアフタヌーンティーの紅茶とケーキは美味しかったです。もう一つ特に美味しいと思ったのは、オックスフォードのカレッジの学食でした。静かなゆったりとした環境で勉強に励んでいる、各国から来た学生たちのために用意された食事は野菜が多く、バラエティに富んでいて栄養も考えられている、しかも安い、◎でした。

結局、ロンドン市内で美味しいものには巡り会えませんでした。次は、江國さんの本を読んでから出かけることにします。

(最後の一文にキュンキュン ^^ですが)大学の学食が栄養のバランスも良く美味しいという情報に嬉しくなりました! やはり若いみなさんには美味しく栄養を摂っていただきたいですものね。しかしロンドンで美味しいものに巡り会えなかったという一文にがっかり ^^;  ぜひ次回は、どこか良きお店に巡りあって欲しいと願うばかりです。

他にも「フルーツゼリーとカスタード、生クリームのコンビネーションが衝撃的な美味しさだった」というトライフルの魅力にハマって、留学中に体重が増えてしまったという方、揚げたてのフィッシュ&チップスにモルトビネガーの組み合わせが最高だったという方もいらっしゃいました。

フランスのカレーからドーヴァーを越えて英国に入り、小さなホテルでドーヴァー・ソールの美味しさを堪能されたご夫婦のお話には胸がじんときました。

美味しいイギリス体験をお聞きになりたい由。ささやかなる小生の思い出をひとくさり申し上げます。
20世紀末頃だったと思いますが、我々夫婦はフランスのカレーからイギリスのドーヴァーへフェリーで渡りました。まだドーヴァー海峡のトンネルのない頃でした。ドーヴァーではまことに感じのいいご夫婦が経営している小さなホテルに泊めてもらいましたが、宿泊客は我々夫婦だけでした。フロントでまず対応してくれた奥様が夕食時には優雅にドレスアップしてサーヴしてくださいました。この時に提供されたのがかのDover-soleと言う大きなお魚で、まことに美味しく堪能させていただきました。ゆったりとした食堂の雰囲気と奥様のしとやかなる応対と合わせて、後々我々夫婦はちょくちょく思い出しては「あれは良かった」と話題にしておりました。

食事をいただく環境も大切なんだなとしみじみ。本当に素敵な思い出ですね ^^

また45年前にイギリス駐在されたご家族は「食生活においてもまずいものは何一つなく、スコーンや紅茶、ブラウニー、フルーツケーキなどを楽しみ、またお魚も種類は少なくても子供達が大好物のフィッシュ・フィンガーや、鯖は良質のものがあり、お肉も安価で十分に満足していました」とのお便りも。嬉しいですね ^^

ハッとしたのは、そんなお便りに混ざってネガティブ体験を綴ってきてくださった方がいらしたこと。「ロンドンにおいしい料理があるとのことで或いはそうかもしれません」と前置きされたうえで、「キュー・ガーデンの食堂で食べたサンドイッチは世界で最もまずいものの代表だと思います」と書いて来られましたた ^^;  汗。いや〜これは残念。キュー・ガーデンのケータリング会社、頑張ってくれよと言うしかないですね・・・

こうして数々のお便りを眺めていて思いますのは、外国で美味しい食事にありつくために必要なものって何なのかな?と。個人的に感じるのは、知識と鼻なのかなぁと。俗に「鼻がきく」と申しますけれど、ロンドンでは店先を覗くだけで「ここは食べ物は注文せずドリンクだけにしておいたほうがいいな」と黄色信号が発信される店も中にはありますね ^^;   中心部にありがちな旅行者をターゲットにした大手チェーン・パブなどにトラップされない鼻を養うと、さらに美味しい店に出会う確率が高まるかもしれません。

Fish and Chips

イギリスで美味しいフィッシュ&チップスに出会えるかどうか、そこが問題だ。なんて ^^;

「知識」と言うのは、文字通り「どこに行くべきか」の情報を持っているということです。その点、ガイドブックは重宝します。また現地に住む友人や知り合いに聞いてみるのもいいですね。きっと有用なアドバイスをしてくれることでしょう。

私などは一時帰国の際、ほとんど外国人の目で日本を眺めています。日本でいただく和食の美味しさに素直に感動すると同時に、ふらりと入ったカフェや居酒屋で業務用の袋からそのまま取り出したような、保存料たっぷりのゴボウ・サラダやひじきの煮物に出会うと、がっかりします。私にもっと日本の飲食店の知識があれば、あるいはそんな経験もしなくて済むのかもしれません。

美味しさの基準は人それぞれで、慣れ親しんだ味を美味しいと感じるのは皆同じ。日本の納豆と、イギリスのベイクド・ビーンズは、意外と同じような地位にあると思うのですが ^^   ただし日本のスタンダードが世界の人々が「美味しい」と感じるゾーンに広く合致していることは、東京のミシュラン・スターの数が世界一であることからも伺えます。

感覚的な見解で申し訳ないのですが、その街を全く知らない旅行者が、その人の基準で「美味しい」と感じるものにで出会う確率は、全世界の都市において、どこもあまり変わらないんじゃないかなと思うのですが、皆さんはどのように思われますか?

roast lamb

ロースト料理は日本人の口に合うイギリス料理の代表選手。

ロンドンでも町のサンドイッチ・ショップで作ってもらうサンドイッチは、超グルメではないかもしれませんが、イギリス人にとっては慣れ親しんだ安心できる味。どの国にもほっとできる味ってありますよね ^^

「イギリスはおいしくなったか?」。答えは「イエス」だと思います。今度イギリスに来られることが決まったら、ぜひガイドブックなどで知識を補充して来てくださいね ^^  もちろん当サイト、あぶそる〜とロンドンの「フード&ドリンク」もぜひご活用ください!

皆様のイギリス旅行が、美味しく素敵なものになりますように♡

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About Author

江國 まゆ

岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系広告代理店にて各種媒体の翻訳ローカライズや日本語コピーライティングを担当。日本語翻訳リライトのスペシャリスト。2009年からフリーランス。趣味の食べ歩きブログが人気となり『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房)を出版。2014年に「あぶそる〜とロンドン / Absolute London」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。あぶそる〜とロンドンが選ぶ『ロンドンでしたい100のこと』(自由国民社)を2018年に上梓。

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