モダニズム薫るガーデン・カフェ

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Caffe Tropea  カフェ・トロペア

ラッセル・スクエア駅すぐそばにある憩いの公園、ラッセル・スクエア内にあるカフェってご存知ですか?

私はこのカフェがある方角から公園を突っ切ったことがなかったため、その存在すらほとんど気づくことなく先日まで過ごしていたのですが(あることは認識していたのですが、ほとんど目に入っていなかった)、今週、イギリスを襲った寒波による降雪のために、ちょうどこのあたりを歩いていたときに目に入ったのが、Caffe Tropea。旅人がひどい天候の中、灯りを探してさまよっているとき、目の前に突然出現するような救世主。夕刻が近づき、「もうこれ以上歩けないっ・・・」と強く思ったときに目に入り、ふらふらと辿り着いたのがこちらのカフェだったのです。

店内に入ったときは雪は降りやみ太陽さえ顔を出していて、もうじき日が沈むという一瞬の魔法の時間でした。雪の世界に太陽の光がさすと、いっそうあたりは白くまぶしく輝きます。

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夕暮れにたそがれるロンドン大学の塔

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ここはイタリア系オーナーのポール・トロペアさんという方が家族経営している小さなカフェ。この日サーブしてくれた男性もイタリアンな陽気な方でした ^^ 1ページだけのウェブサイトを見ると、1981年創業とあります! ずっと同じ家族が経営しているんですね。トロペアの「T」をデザインしたロゴにはモリスっぽいパターンがあしらわれていて、ブルームズベリー・グループやアーツ&クラフツ運動など当時の文化的風潮との関わりが深いラッセル・スクエアならではのデザインだと納得します。

カウンターのショーケースにはカンノーロからティラミス、チョコ・クリームをはさんだヘーゼルナッツの丸いビスケットまで一目でイタリア菓子だと分かるものがズラリと並んでいて、なんだかほっとします。

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寒さから逃れて一心地つくためにミルク入りの紅茶を一杯。一息ついて店内を見回すと、その外観と同様、店内はイタリア的というよりも、どちらかというとモダニズムに影響されたシンプルな直線ラインが目立つ構造。木目調の家具もミッドセンチュリー的な印象で、何らかの強いこだわりが見て取れます。そして、ここの一番のセールス・ポイントは・・・やはり眺め、ですね ^^

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ラッセル・スクエアを一望

ラッセル・スクエアを一望

春夏に戻ってきても気持ちよさそうですが、この日、ここに座れたことがちょっぴり幸せに感じられた雪景色・・・・

紅茶をのぞきこむと、冬の樹々のシルエットが映り込んでいてハッと息を飲み・・・ちょうど仕事で持ち歩いていた一眼レフのカメラで捉えることに成功。ちょっと露出を明るくした以外は、そのまんまの写真です ^^

紅茶をのぞきこむと、冬の樹々のシルエットが映り込んでいてハッと息を飲み・・・ちょうど仕事で持ち歩いていた一眼レフで捉えることに成功。ちょっと明るく調整した以外は、そのまんまの写真です ^^

さて、そろそろ次の待ち合わせ場所に移動しなければ・・・と思って外を見ると、またもや雪。フード付きのコートを着てきたことに感謝して、マフラーをしっかり巻いて手袋をし、薄暗くなった戸外に踏み出しました。もう2月が終わりを告げようとしていました。

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バーの上の天井にも何やら芸術的な意匠が・・・この建物、誰のデザインなんだろう。

 

最近、放置していたツイッターのアカウントを活用し始めました(笑)。
いろいろつぶやく予定なので、見てみてくださいね♪

twitter.com/absltldn
@absltldn

 

Russell Square, London WC1B 5EH

店名Caffe Tropea
最寄り駅Russell Square
住所Russell Square, London WC1B 5EH
電話番号020 7637 5093
営業時間月〜金 7:00 – 18:00 土・日 7:00 – 17:00
URLhttp://caffetropea.london
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About Author

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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2件のコメント

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    こんな日は出かけないに限ると思うけど(笑)、出かけざるをえない日もあるよw ブルームズベリーはいいよね、文化の香りがそこかしこに♡

  2. 素敵ですね~。雪で引きこもってたけど、外に出れば良かった~。公園もブルームズベリー・グループやアーツ&クラフツ運動も大好きなので、またのぞいてみたいと思います♪素敵な情報ありがとうございました!

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