スウェーデン語で「ベーカリー」という名の当店。コベント・ガーデンはFloral Streetのすぐ脇、Rose Street沿い(←コベント・ガーデンが花市場だった頃の名残? いい香りがしそう♪)に2013年5月にオープンした小さな小さなスウェーデンのパン屋さんです。
この辺りはよく出没するエリアなのですが、最近までその存在に気づかなかった私……。目の端には入っていたものの変哲のないカフェかと思っていたらその実、ロンドン中のスカンジナビア人たちがオープン以来、足しげく通っているクラフト・ベーカリーだったのです!
ショーウィンドウはこんな感じでデニッシュ・ペイストリーに似たパンがズラリ☆ さっそく中に入ってみると、右側に小さなカフェ・スペースがあるだけのほんの小さなパン屋さんであることが分かります。カウンターの横にはこんなカラフルなケーキが! なんだか北欧っぽくないと思ってお店の人に聞いてみると、プリンセス・ケーキと呼ばれるスウェーデンの伝統的なケーキなのだそう。マジパンで覆われたスポンジと生クリームのケーキで、お祝い事があるときに食べるのだとか。その他、チョコレート・ケーキやコーヒー・ケーキなども。
そして北欧と言えばブルーベリー・スープ! これってブルーベリー・ジュースみたいなもの?と思っていたら、トロリとした食感の果汁にはスコーポーのようなミニブレッドが添えられスープのようにいただきます☆ さすが北欧、グラスや食器がハイセンス。スウェーデンでよく食べられる軽食、オープン・サンド(フィーカ)は特大なのでランチで食べてもお腹いっぱいになりそう。
そして忘れてならないシナモン系ブレッド! 写真はアプリコットとリンゴの甘煮を添えられたシナモン・ペイストリーのようなもので、中にはぎっしりシナモンが。ずっしり重く濃厚、甘くて食べ応えがあります。日本人が好きそうなのはこちら、スウェーデン風ブリオッシュ。
バターたっぷりのブリッシュ生地が驚くほど軽くふんわりとした口当たりに仕上げられており、フランスのブリオッシュとは異なるシロモノ。ドーナッツとプレッツェルを足して2で割ったような見た目ですが、食感は軽いブリオッシュという不思議な食べ物ですw 大きく見えますが、ペロリと食べられちゃいます。
とっても甘そ〜な焼き菓子もイギリスのものとひと味違うシェイプ。伝統の形というのがありそうですね。店内では自社ビスケットやジャムの販売もしていて、 「Gaffelkakor」(Fork Biscuits)と名付けられたものを買って帰ったら、これが大正解! 素朴なシナモン風味のビスケットが好きな方に強くおすすめです♪
ダニエル・カールソンさんというスウェーデン人パン職人がオープンしたバゲリエット。料理上手で素晴らしいお菓子を作ったというおばあさんに影響され、二十歳のときからベーカリーの勉強を始めて今ではマスター・ベーカーです。イギリス文化に興味をもってロンドンへ来たら、いつのまにか根をおろしてしまったとか。情熱をもって毎日ベイクするダニエルさんの作品たち、ぜひ試してみてください♪