Mar I Terra マル・イ・テラ
伝統的なスパニッシュ・タパスを提供し続けて早15年。以前はSOHOにも支店があったみたいですが、モダン化の波が押し寄せる中心部では生き残りが難しかったらしく、現在はこのバンクサイドにある1軒だけ。スペイン人のスタッフで固めた当店、今も頑固一徹に昔ながらの味を守っています。
最寄サザーク駅から歩いてわりとすぐの場所にあるのですが、まだテート・モダンも出来ていなかった15年前と言えば、周辺はちょっぴり荒んだ雰囲気だったに違いありません ^^; 少し奥まった場所にある隠れ家的な店で、写真のようにビルディングがなんとも言えないレトロな味を醸し出しているのがいい感じです。インテリアももちろん、本場スペインにある昔ながらのタパス・バーといった趣。
メニューも最近流行りのモダン・タパスではなく、15年前から変わらない伝統の味を提供。ポテト・ブラバスやイワシのグリル、ハリコット・ビーンズとチョリソーの煮込みなど、あくまでも王道をいくタパスはお味も正統派。「あの味をもう一度!」という方は、ぜひ試してみてくださいね。
レンティル豆の煮込みやポークのピンチョスも安定した味で、長く営業を続けているお店にはそれなりの理由があるのだなと再認識した次第。バンクサイドと言えば、Southwark Streetの両側を中心にどんどん新しいオフィス・ビルやホテル、レストラン、カフェが、それこそ雨後の筍のようにできているエリアですが、こんなノスタルジックなお店が残っているのも、下町サザークらしいなと思います。