ロンドンでペルー料理がその存在感を増してきたのは、洗練されたキュイジーヌとしてミシュランの星まで獲得したLimaなどが登場した2012年頃。しかし、ブームに先駆けて先鞭をつけていたのが、2010年に登場したティエラ・ペルーです。
入植者スペインの料理に地元スタイルが混ざり合ったのがペルー料理の基本と言えそうですが、近年はカリブ諸国、中国、イタリアから来た移民の影響も受け、多種多様なカルチャーが混ざり合ってダイナミックな食文化を形成。多彩なポテトやトウモロコシ、キヌアなどをはじめとする穀類やトウガラシを使ったエキゾチックな料理の数々を堪能することができます♪
LimaやLima Floralなどが高級スマート路線、CevicheやPachamama がモダン小皿路線なら、当店は盛りつけの美しさを気にしながらも、よりペルーの一般の人々が食べている料理に近い現地色を強く感じます。例えばトウモロコシの粉をお団子にしてバナナの皮で蒸した前菜や、中国の影響を受けたシーフード・パエリア風の皿、揚げたポークにペルー風ハーブで香り漬けしたものなど、エキゾチックな料理が目白押し。同じリブアイ・ステーキでも、付け合わせにはキャッサバ・フライ、白豆とチーズを加えてお焼きにしたライス料理などが付くところが、庶民のペルー風。美味しく食べ応えもあるので、 セビーチェなどの冷菜もいいですが、当店ではぜひ温かい料理に挑戦していただきたいところです。
次回試してみたいと思っているのは、インカ帝国時代から食べられていると言われる代表料理「カラプルクラ」。乾燥ジャガイモ「ババ・セカ」をトウガラシのペーストとピーナッツなどとともに煮た料理で、そのまま食べればベジタリアン料理に、ライスと肉を添えれば立派なメイン・ディッシュになります。
飲み物は各種カクテルのほか、紫トウモロコシのジュース「チチャ・モラーダ」、コカの葉っぱのお茶(!)などがおすすめです ^^