Ellory エロリー(閉業)
ハックニー的なリテール・ハブ、Broadway Marketのすぐ近くにあるビルディング「Netil House」は、無数のスタジオが集まるクリエイターたちのハブ的存在。今年11月、このビルにふさわしい前衛レストランが生まれました☆
カルトな人気を誇ったMayfieldsの元シェフであるマシューさんと、Spring、River Caféといったそうそうたるレストランでワイン・エキスパートとして働いていたジャックさんの新レストランのアイデアは、「シンプルに美味しい料理を出すこと」。確かにお値段もリーズナブルで気軽に立ち寄れるカフェのような雰囲気と、若いスタッフによるフレンドリーなサービスが独特の居心地よさを感じさせるイースト・ロンドンらしいレストランに仕上がっていると思いました。
で、お料理なんですが、これがマシューさんの個性が炸裂しています ^^ Mayfieldsのほうは行く機会がないままクローズしてしまったのですが、そこの大ファンだった友人によると前レストランと同様のアイデア、メニューが見られるとのこと。ということは、マシュー流料理が、ある程度完成されているということになりますね。
スターターには「Cedro」(チェドロ)という南イタリア名物の柑橘系フルーツ、キクイモ、 チェストナッツを薄くスライスしたサラダを注文。チェストナッツを含めてぜんぶ生だったと思うのですが、これまで食べたことのない、歯ごたえのある不思議な一皿でした(上にのってるのはチーズ)。さっぱりとした味のコンビネーションはなかなかでしたが、もそもそしたテクスチャーには一工夫必要だったのではないかと思われる佳作 ^^
メインにはレモン・ソール+ピクルス大根+シトラス・バター・ソース、ブリル(ヒラメの一種)+ホウレンソウをチョイス。大根をスライスして酢漬けにしたものをウロコに見立ててレモン・ソールに飾り、リコリスの甘い香りをきかせてシトラス・バターでいただく一品はマシューさんのスペシャリティらしく、Mayfileldsでも出していた料理だそうです。新鮮なお魚、根菜の甘酸っぱさ、リコリス・フレーバーという組み合わせはとてもユニークで美味しく、見た目のインパクトも大! ブリルのほうは少し甘いパセリの根のピューレと一緒にいただく一品で、シンプルでふつうに美味しかったです。
ティー類はメイフェアにあるアルチザン・ティーショップ、Postcard Teasのお茶をサーブ。こちらも味の調整のためにポットなし、ティーカップのみでサーブされますが、おかわりを頼めば2杯目まで煎れてくれます ^^
素材へのチャレンジ、フレーバーのコンビネーション、プレゼンテーション。どれをとっても100%イースト・ロンドンのクリエイティビティをビシバシと感じることができる若さあふれるレストラン。 味の冒険をしてみたい方におすすめです☆