ロンドンでここ数年で最もポッシュ化に拍車がかかった通りと言えば、ショーディッチのRedchurch Streetをおいて他にありません。10年前くらいまでコンラン卿のブリティッシュ・カフェ、Albionくらいしかなかった同エリアにも、今やA.P.C、Sunspel、Tracy Newls、Maison Trois Garcons、US発の高級チョコレートMASTほかカッティングエッジな高級店がズラリと軒を連ね、ショーディッチの中のボンド・ストリート状態に。周辺にはイーストらしいカジュアル&クールなレストランやカフェも目白押し。そんなRedchurch Streetの起点にあるペルー料理レストランが、Andinaです。
世界的なペルー料理ブームが続くなかロンドンでもLimaやCoyaなど何軒かの特筆すべきペルー料理レストランができていますが、当店は小さいながらもその実力ではどこにも負けないクリエイティビティと味の良さを兼ね備えた強者。店名のアンディーナは「アンデス山脈のように力強い」アンデス出身の女性を指し、それはオーナー氏の祖母の出身地でもあるのです。
ペルー料理と聞いてすぐに思い浮かべるのは魚介のマリネ、セビーチェですが、鮮魚にウルサい日本人にはどうも生臭く感じてしまうことも多々あるなか、Aadinaのセビーチェは若干レモンの酸っぱさが立っている感はありますが、許容範囲内でフレッシュ。セビーチェをまだ試していない方はぜひAndinaから始めてください☆
柔らかくしたナスにキヌアやメキシカン・フレッシュ・チーズをトッピングした一品や、ジャガイモの生まれ故郷ペルー産のイモを使ったサイド・ディッシュ、南米の調味料チャンカカを使ったソースでいただくタコのグリル、大海老のグリーン・プランテイン・マッシュ添えなど、エキゾチックな品々はまさに21世紀のペルー料理。スーパーフードと呼ばれる穀類をふんだんに使うキュイジーヌは、ヘルシー志向の都会人たちの大きな注目を集めて急成長しています。
ロンドンにあるどのペルー料理レストランに行っても言えることですが、デザートのカラフルさでは他キュイジーヌの右に出るものはないほど。チョコレートとアボカドのムース、フルーツや野菜を使ったその他デザートは甘さ控えめのやさしい味で日本人の舌にマッチ♪ ぜひデザートまで頼んでくださいね。