Perilla ペリラ
先日、Dandyを紹介する際にNewington Green界隈がナイス・レストランのオープンラッシュだと書きましたが、今回は昨年11月にオープンしたPerillaをご紹介♪
文字通りグリーンな広場を中心とした住宅街の中にあるペリーラは、明るい木目調のカジュアルなインテリアが心地よい北欧風コンテンポラリー空間。入るとすぐにバーが見え、左手に広がるダイニングに落ちつくと“シソ”や“エゴマ”などを指すさわやかハーブ、Perillaの名を反映するかのようにボタニカルな柄が可愛らしいメニューを手に取ることになります。
ヘッド・シェフのベン・マークスさんは、CVがすごいです。ミシュラン2つ星時代のザ・スクエアや、クラリッジズ、世界最高峰のNomaといったトップ・レストランで修業し、自ら評判のポップアップを主催した後、過去に働いたレストランの恩師たちからのお祝い投資を取り付けての今回の路面店誕生。業界ではオープン前から大きな注目と期待が集まっていました。
こちらでは6コース38ポンドのテイスティング・メニューを注文する人が圧倒的に多いようですが、アラカルト・メニューもあります。気のおもむくまま、舌が望むままに、面白そうなお皿を選んでみましょう ^^
まず、感激のあまりしばらく食べることに専念してしまったのは、自家製パン。海藻を練りこんで焼いたパンは、ほのかな海の香りが絶妙なだけでなく、味もテクスチャーもパーフェクト。オーブンで温めて供されるのですが、近年いただいたパンの中でも出色でした。これ、販売していたら買って帰るのになぁ・・・と思いましたが・・次回はお願いしてみましょう。
そしてタコ(笑)。タコがメニューにあると、つい頼んでしまうのですが、出てきたものが面白すぎて美味しすぎて・・・メニューの名前はおそらく「オクトパス・ボロネーゼ」だったと思います。タコのボロネーゼとは、コレ如何に? と思っていましたら、それはミンチ状態にしたタコがタコの旨味と酸味のきいたドレッシングにからまりグリーンとレッドのグースベリーの輪切りが添えられているという、前衛的な料理でした。アイデア、味ともに、これまで体験したことがないうえに、その試みが成功していることに感動。
次に驚いたのは、ズッキーニの上にローストしたヘーゼルナッツとみじん切りくらいの大きさのペコリーノ・チーズをのせて、バジル・ソースでいただくというもの。上にはウロコのごとくイエロー・ズッキーニの輪切りが飾ってあり、ソースの鮮やかなグリーンとあいまって目に染みる美しさです。ナッツの香ばしさと歯ごたえ、ペコリーノのナッティな塩気がマッチし、こちらも完璧な仕上がり。
メインにはサバの一皿を。これもサバの刺身と焼きサバを一皿の上で昇華させるという、日本人にはちょっと思いつかない技が光っていました。真っ白なホースラディッシュ・ソースと合わないわけがありません。こちらも美味しく完食。
最近、ビストロ風の店に行くとオレンジ・ワインというのがロゼのように数種類だけセレクトされて入っていることが多いのですが、こちらにもオレンジ・ワインがあったので選んでみました。以前、一度だけ試したオレンジ・ワインがとても美味しかったので注文したのですが、当店のは以前飲んだものに比べると、土の香りが強い濃いめオレンジ。さほど好みの味ではなかったけれど、この日のお料理には合っていたかも。
そしてそしてデザートは・・・あれ、何を食べたのだったかしら?? ^^;
たしかこの赤いソースの下に隠れているのはカスタード・クリームだったと思うのですが、このグースベリーのソースが酸っぱい! カスタード・クリームが上品な甘さなのでソースがもう少し少なめか、もしくはカスタードが多めでないと、これはもはやデザートではなくセイボリーの一皿・・・ ^^; そんな印象の斬新デザートでした。オリーブ・オイルもたらしてあったし(笑)。コース料理の一環で、この後に甘いプチフールか何か付いていると完璧だったのかもしれないですが。
ヘッド・シェフのベンさん。 業界紙に語っているところによれば、自分は素晴らしいレストランで働いてきたが、自分の料理はそういったレストランで出しているものとは違うものだと思う、とのこと。私はスクエアでもNomaでも食事をしたことはまだありませんが、ベンさんの料理で十分かも〜♡と思ってしまうほど、惚れ込んでしまったお味でした。いちばん念頭に置いているのは、素材の持ち味を最大限に引き出すこと、だそうです。当たり前のことなんですけどね〜 ^^
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