よもやサウスケンにこんなレストランがあろうとはっ、という驚きのロケーションに佇む日本食屋さんに行ってきました。その名も「東京すき焼き亭」! 2015年春にオープンしていたみたいなんですが、ふだんすき焼きにもしゃぶしゃぶにもご縁がない私はノーチェックでした。ここは日本人経営のお店で、しかも「和牛スペシャリスト」。「すき焼きを食べたい」と言う友人に連れられてやってきたのですが、日本の味そのまま、食材のクオリティも高く、これならグループで戻ってきてもいいのかなという印象を受けました ^^
まず店内に足を踏み入れると、インテリアに度肝を抜かれます。赤と黒という日本料理屋ではありえないカラー・スキームとゴシックな家具、マグリットが描く紳士の山高帽そのままのランプシェードなど、どこをどう見回してもぜんぜん和食屋っぽくない雰囲気(笑)。狙っているのか前レストランが残していったインテリアをそのまま踏襲しているのか判断がつきかねる大胆な仕様であります。明治っぽい異人館風と言えば言えなくもないですが・・・。
すき焼きをいただく予定でしたので、軽くサラダなどを注文。マッシュルームのサラダ、ドレッシングもしっかりゴマ味で美味しい♪ 「キムチ・キュウリ」というのを箸休めに頼んだら、キュウリのキムチではなく、フレッシュなキュウリをキムチ・ソースで和えているという一品。漬かっていないキュウリでOKな方はフレッシュな味をぜひ楽しんで♪
そして、いよいよすき焼きを待つばかり! ウェイトレスさんが「スタッフが調理しましょうか? それともお客様で?」と聞いてきたので、ギクリとしてしまった私w すき焼きを自分たちで調理させるなんて、なんて剛胆な店でしょうと思ったのですが、連れはシレっと「いいんじゃない?」と平気な様子。私がとまどっている様子を見たウェイトレスさんが「では最初は私が調理しましょう」と助け舟を出してくれました。おもむろに友人が「すき焼きって、基本、鍋だよね」と言います。私「???」
なんとな〜くすき焼きのイメージが違うことに気づいた私は、もしや東京のすき焼きは関西のすき焼きと違うのでは?という考えに行き着きました。岡山を含めた関西圏では牛脂の塊で深みのある鉄板に脂を敷いて、肉を焼き付けてから直で砂糖や醤油を入れて調味していきます。野菜を投入することにより水分が出るので、次第に鍋風になっていくのですが、基本「すき焼き」は名前通りに「焼く料理」という印象があります。それが東京では、最初から割り下を作って、その中に肉や野菜を入れて行く鍋料理だったのでした。初めて知った事実・・・そして、初めての東京風すき焼き♪(なので、牛脂を引いたり砂糖や醤油の分量も調整しながら自分たちで調理するのかと思って、ちょっとビビったのです ^^; )
という会話がなされた後に、割り下付きですき焼きセットが登場。しかし肉を大量に食べなくてもいい私は一人分をシーフードにしてしまったので、日本の皆様の目には「邪道」と映るかもしれないシーフード混入のすき焼きになっちゃいました。ごめんあそばせ・・・
この割り下の味が、日本人的にはドンピシャ! 甘辛さが正統派で、とても美味しくいただきました♪ 和牛ももちろん味見しましたが、脂もうっすらと入った美しい柔らか肉で、少しだけど堪能しました。そしてすき焼きやしゃぶしゃぶを注文すると、ご飯かヌードルのどちらかがセットで付いてくるので、それでけっこうお腹いっぱいに。生卵は別料金ですが、別注文する価値あり。ちなみにすき焼きもしゃぶしゃぶも2人前からの注文なので、1人前を2人で分け分けすることはできません。
入店した時間は明るかったのに、帰る頃にはすっかり暗く・・・店内も雰囲気が出てきていい感じになっていきました。東京すき焼き亭で検索していると、HISさんの「生卵エンドレス・オファー」のクーポンを見つけましたw もしも行かれる方がいらっしゃったら利用しない手はないですね。ちなみに生卵1個は意外と早くなくなってしまいましたとさ。
初めての東京風すき焼き、とても美味しくいただきました。すき焼きもしゃぶしゃぶも1人前が36ポンドからなので、4人以上で参加して2人前をシェアしつつ、アラカルトも食べるという技がいちばんリーズナブルで楽しめるのかなと個人的には思ったのですが、和牛でいただくすき焼きファンの皆さまにはそんな心配は無用かもしれませんね・・・ ^^