Rovi ロヴィ
エンジェルのアッパー・ストリートにあるオットレンギ1号店を見ていると、16年前にオープンしたとは思えないほどの活気が継続していて、平日だというのにランチ時間には行列ができるほど(!)。やっと座れた〜と思ってメニューを見ると、お目当ての惣菜がなくなっていたりと、その人気には陰りが見えません。
ロンドン各地に4店舗を展開しているオットレンギ人気の秘密? たくさんあります。目を引きつける色鮮やかな料理と美しいプレゼンテーション、エキゾチックな味のハーモニー、ここでしかいただけないというエクスクルーシブ感。魅惑のスイーツたち♡ 大勢のオットレンギ・ファン(たいていお洒落)が創り出す賑わい感や訓練されたスタッフたちのテキパキ感もなかなか心地よいです。そしてそして、創業者であるヨタム・オットレンギ氏のメディア露出やカリスマ性、現在も精力的に新レシピを開発していくシェフとしての姿勢に寄るところも多いのでしょう。
そんなオットレンギ・ファミリーに、今年6月末、新しい一員が加わりました。先行する別形態のレストラン、Nopiとはまた違う名前での登場。広々としたスペースとオープン・キッチンが楽しいRoviは、フィッツロビアに位置しています。
入り口を入ると手前にO字型のバーがあり、季節のジン&トニックをはじめカクテルとおつまみを楽しむ人々で賑わいます。奥は地中海風をイメージしているのか、バカンス先のレストランのような明るく軽やかな印象の家具で整えたダイニング・スペース。一番奥に本格グリルが見えるオープン・キッチンがあり、近くのテーブルにつくとシェフの元気のいい掛け声も聞こえてきます。
料理のコンセプトは変わらず古今東西のフュージョン料理で、やはり中東系のお料理を主体としています。野菜料理に力を入れているほか、流行りの炭火焼きや発酵食品もメイン・フォーカスの一つ。野菜はサセックスにあるバイオダイナミック農場/オーガニック農場から直接仕入れているほか、他の食材もこだわりの小規模農家と直にやりとりしているということなので、新鮮・安心ですね^^
この日は2名で3品をシェアし、白ワインをカラフェで。セロリアックのグリルをピタパンでいただく「Celeriac Shawarma」、ムール貝とポテトを合わせた一品、そしてチキンのいろいろな部位を楽しめるエルサレム風グリル「Jerusalem Mixed Grill」は、なんというか全体のハーモニーが素晴らしく、ここはぜひ食材やソース類の分析と味の調和について書いてみたいところですが・・・実際のところ味が複雑すぎて言葉にするのが困難〜・・・^^; ぜひともご自身でお運びになり、いろいろと試してみていただければと思います♪ 余韻に浸れるお料理たち、とても美味しかったです!
そして、もちろんオットレンギさんの店でデザートは外せません^^ ものすごく興味深いデザートが6品ほど並ぶなか、アプリコット・クラフティ、イチジク・アイスクリーム添えをシェア。これは生地の下に敷いてある薫り豊かなリーフ(ブドウの葉っぱ?)がワンランク上の高みにこのデザートを引き上げており、ほのかな甘さ、サクサクの食感、イチジクのアイスクリームとの相性の良さなどもあり、一人で全部いただきたい感がぐんと高まってしまったw 大変好みのデザートでした。
この日はランチだったので頼んだ品数も3品でしたが、会計は割と通常のディナー分くらいきましたので、安いと感じる店ではないと思います。もしかすると3名以上でいろいろとシェアする方が、リーズナブルに洗練のオットレンギ・レシピを堪能できるのかもしれません(ワインの価格設定が高め。飲まない場合はもっとリーズナブルなのかも)。