スピリットランド。なんて素敵な響きだろう♪ と思ったのが、最初の印象。キングス・クロスの再開発地区、ロンドン大学芸術学部セントラル・セント・マーチンズの裏手に2016年9月に誕生した「サウンドの質を極限まで追求した」、音をとことん楽しむためのクールなカフェ・バーの名前です ^^
仕掛人はラジオの世界で活躍するサウンド・エンジニア、ポール・ノーブルさん。そして彼の指揮の下、世界最高品質の音を実現しているのは、伝説のスピーカー開発者である職人エンジニア、ケビン・スコットさんが品質を管理するLiving Voice社。30年にわたってビスポーク・サウンドを追求するスピーカーやシステムの高級メーカーです。つまり最高の音を知るサウンド・オタクたちが、一縷の妥協も許さずに実現した夢のサウンド空間が、スピリットランドなのです。
店内にはDJブースがあり、ほぼ日替わりで「ロンドンを代表するトップDJが回すサウンドを、世界最高峰のシステムで楽しめる」という非常にぜいたくなカフェ・バーでもあります。私がお邪魔した日は日本人DJとして長らくロンドンで活躍しておられる坂井浩一 Koichi SakaiさんのDJ!!
坂井さんのDJを知る友達に言わせると、場所に合わせていつもはポップなラテン系で攻める彼らしいのだが、この日は日本の懐かしい音も含めて、全く違う音の世界を聞かせてくれた・・・やはり、空間に合わせるとそうなるのかもしれません。
純粋に音を追求している当店だけに、アルコールを提供することが目的ではないと言わんばかりに朝は8時から営業。そして週後半は深夜1時半までオープンし、美しいサウンドに身を浸すための長い時間を提供してくれるのです ^^ ゆえに朝ごはんからランチ、バー・スナックまで軽食類も豊富。夜はシンプルで美味しいタパス・メニューもあります♪ もちろん時間を問わずコーヒーやティーだけでもOK。音を楽しむことを中心に据えているので、飲食オーダーがフレキシブルなのも嬉しいです。
店内にはラジオ放送やストリーミング、DJショー、トーク・セッションやレコーディングなどに使える「Spiritland Sound Studio」があり、折に触れて使ったり貸し出されたりしているようです。また店内にはオーディオ機材を展示しているほか、実際に販売されているものもあるのかも。実は当店オープンの翌年、メイフェアに同経営の「Spiritland Headphone Bar」と名付けられた高級ヘッドフォンのショールーム兼販売店がオープンし、音のクオリティを追求する音楽ラヴァーたちの巡礼地の一つとなっているのですね。
DJにもよるのかもしれないけれど、音が(日本人の)会話を妨げるほど大きくないのも私にはグッド・ポイントでした。豊かな音を満喫しつつ、ちゃんと会話も楽しめる大人のカフェ・バー。人のスピリットは音に反応し、魂を揺さぶります。最上質のサウンドで音楽を聞いてみたい方は、ぜひぜひ足を運んでみてくださいね♪
ちなみに次回の坂井浩一さんのDJは、6月24日(日)17:00 – 22:00。胸がキュンとなるような日本のサウンドに出会えるかも ^^ 要チェック!!