Coach Makers Arms コーチ・メイカーズ・アームズ
最近「美味しいサンデーローストを食べられる店ってない?」と聞かれたら、ガンガンお勧めしていることにしているパブがこちら。マリルボーンの裏通りに面したCoach Makers Arms。昨年末くらいに美しくリニューアルされ気になってはいたのだが、グルメな友人が美味しさのあまり通っているというのを聞いて、これは行ってみねば! と訪れてみたら、さすがThomas CubittやThe Grazing Goatといった人気のガストロパブと同系列だけあり、内装も料理も今のロンドンらしい洗練されたスタイルで堪能させていただきました♪
1世紀以上を経た建物は歴史の彫りも深くハンサムなのはもちろんのこと、内装も現代的な要素を取り入れつつもパブらしさを損なわない範囲でエレガントに刷新されています。ウッドパネルと革ソファに落ち着く1階のバーでは英国パブの醍醐味を味わっていただけること請け合いですが、ゆっくりと食事をしたいなら、2階ダイニングの予約がおすすめ^^
邸宅風を演出する壁にかけられた肖像画以外、ほとんどデコレーションらしきものがないにもかかわらずどこか瀟洒な女性らしさを感じられるのはアール・デコ調の美しい飾り窓のせいかもしれません。広さもちょうどよく、気持ちよくエレガントに食事を楽しむのに最適な空間でした。
メニューは伝統のパブ料理にひねりを加えたモダン・ブリティッシュ。ガストロパブとレストランの線引きは、料理に関して言うともはや意味をなさないものになっていますが、私見ではどんなに現代風に工夫しても「ハートにほっこり響く料理」を出すのがガストロパブの矜持なのだと思っています。そういった意味では、ここの料理はかなりスタイリッシュではありますが、お皿に盛られた量や盛り付けなどを考えるとしっかりガストロパブの範疇内。安心していただける安定した味の良さも印象的でした。
お料理はかなり手が込んでいます。当然のことながらレストラン・レベルだけど、むしろそれ以上。そしてメインでも20ポンド以下に抑えてあり、とても良心的でパブという飲食形態を意識していると思いました。
デザートにはアップルパイを! りんごの甘煮の酸味もちょうどよく、ストウブのミニシリーズで焼いたパイ生地は上出来。イギリスではアップル・パイをいただく機会が大変多いですが、シーソルト・キャラメルのソース、バニラ・アイスクリームとの相性といい、ここのアップル・パイはトップクラス! 甘党の方はぜひ♡
ところで、ここはパブなので日曜日はロースト料理も出します。実は、私はまだ食したことがないのですが、何人かの友人がすでに試し済み。写真を送ってくれたのでシェアさせていただきます ^^
パブらしい気安さとレストラン・レベルの料理に酔える場所。今のロンドンのガストロぱぶを知りたいあなたへ。