第48話 Cranachan ~クラナハン~

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okashi


<Cranachan クラナハン>

夏に美味しいフレッシュのラズベリーが手に入ったら是非作って欲しいのが「クラナハン」。スコットランドの代表的なデザートです。1月25日のバーンズナイト(ロバートバーンズの誕生日に彼の作品や生涯を偲ぶ宴)のプディング(デザート)としても定番ですが、ラズベリーの旬の夏にこそ食べたいと思うのは私だけではないはず。

スコットランドのおいしいものを一つのグラスに詰め込んで☆

スコットランドのおいしいものを一つのグラスに詰め込んで☆

例のごとく、作り方はいたってシンプルなので心配ご無用。分量も目分量というか好みによりけり。生クリームを軽くホイップしてそこにスコットランド名物をどんどん加えて混ぜていくだけなのです。混ぜていくのは乾煎りしたオーツ、スコッチウイスキー、今が旬のラズベリーにヘザーハニー(ヒースの花のはちみつ)とこれだけ。どれもこれも土地の産物ばかり、美味しいのも当前ですね。人によっては、混ぜてしまうとオーツの食感がなくなってしまうからと、これらを全部テーブルに並べて各自まぜてもらうこともあるのだとか。これを見てイングランドのあのデザートを思い出される方もいるのではないでしょうか?そう、これは言わばスコットランド版の「イートンメス」~なんて言ったら現地では 「イートンメスがイングランド版クラナハンだ」って怒られそうですけれど(笑)。そうそう、スコッチウイスキーの代わりにドランブイ(スコッチやヘザーハニーなどから造られるスコットランドのリキュール)を使っても美味しくできますよ。cranachan2

このクラナハンのルーツを辿ると二つの親らしき存在が現れます。ひとつめはCrowdie(クラウディー)。クラナハンは別名「Cream crowdie」と呼ばれることもあるのですが、Crowdie(クラウディー)とはスコットランドのカッテージチーズのようなソフトな熟成させないチーズのこと。以前はこのクラウディーチーズに乾煎りしたオーツやクリーム、ヘザーハニーをかけて朝食などに食べるのが人気だったそうです。ふたつめは「Atholl Brose」。これはデザートというより飲み物なのですが、やはり材料にはオーツと蜂蜜、そしてスコッチが使われます。まずはオーツに水を加え、その水がどろりとするまで1時間~数時間ほど置いておきます。布を使ってしっかりつぶすようにしながら漉して白いオーツ風味の液体を作ったら、そこに蜂蜜とウイスキーを加えて出来上がり。スペシャルな時にはここにクリームを加えることもあるようですが、あとはグラスに入れて飲むだけです。昨今流行のアーモンドミルクならぬ、オーツミルクのウイスキーハニーミックスとでも思っていただければ遠くないでしょう。美味しいかどうかはご想像におまかせ(^^)この飲み物が最初に作られたのは1400年代、Atholl 伯爵にちなんでその名がつけられたという、由緒正しいスコットランドの飲み物です。このアソルブロスと前述のクラウディーこのふたつがいつしか混ざりあい今のクラナハンが生まれたというのが大方の見方のようです。

優しい乳白色の Atholl brose、見た目に反してウイスキーの効いた 大人の味です☆

優しい乳白色の Atholl brose、見た目に反してウイスキーの効いた 大人の味です☆

さぁではお話はこの辺にして 「クラナハン」の作りかたです☆

  1. 60gのオーツ(あればロールドオーツor ピンヘッドオーツ)をフライパンでゆっくり乾煎りするか、オーブンの天板に広げ170℃位で色づくまで加熱して冷ましておきます。
  2. 生クリーム280ccを軽く泡立て、スコッチウイスキー大さじ2とヘザーハニー(なければ普通の蜂蜜)大さじ3、①の乾煎りしたオーツ(少し飾り用に取り分けておく)とラズベリー200g(こちらも少し飾り用に取り分けておく)を混ぜ合わせます。
  3. グラスに分けて、飾り用にとっておいたオーツとラズベリーをちらして出来上がり☆
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About Author

yasuda mariko

宮城県仙台市出身☆ 2008~2012年イギリスにてイギリス文化&イギリス菓子を大吸収するかたわら、日本で主催していたお菓子教室をつづけていたところ、あぶそる~とロンドンの編集長に出会う。 現在の居は巡りめぐって宇都宮。イギリス菓子教室 'Galettes and Biscuits' にてイギリス菓子の美味しさ&魅力を静かに発信中☆ http://galettes.exblog.jp/

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