第23話 Eve’s pudding~イヴズプディング~

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okashi


<Eve’s pudding イヴズプディング>

イヴのプディング。ちょっと意味ありげなこの名前は、大方のご想像どおり旧約聖書の創世記に登場する「アダムとイヴ」のイヴから。彼女が手にしてしまった禁断の果実 「りんご」を使ったプディングなので 「Eve’s pudding」。イギリスにはりんごを使ったプディングは数多あれど、特にこのプディングにEveの名が冠されているということは、なにか特別な魅力でもあるのでしょうか。

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ふんわりスポンジの下に隠れているのは~

ふわふわのスポンジにスプーンを入れると~甘い湯気と共に立ち上がるのはりんごの甘酸っぱい香り。スポンジの下には柔らかく煮えたりんごが隠れています。果汁の染みたスポンジをりんごと共に取り分けたら、温かいカスタードをた~っぷり。これにはもう誰でも自然と笑みがこぼれてしまいます。素朴でシンプル。飾りっけはこれっぽっちもありませんが、まさにSimple is Best のお手本のようなお菓子。りんごさえあればいつでもキッチン常備の材料でちゃちゃっとできてしまう、家庭の主婦の強い味方☆

カスタードor 生クリームは忘れずに☆

カスタードor 生クリームは忘れずに☆

さて、このイブズプディング、いつ頃からイギリスで食べられているのでしょう。この名前が最初に文献に登場するのはMary Eaton による「The Cook and Housekeeper’s Dicitionary(1823年)」。ただし当時はオーブンが家庭に普及するもっと前。家庭での調理はお湯を沸かし茹でたり、グリルしたりという調理法が主流だった時代。当然プディングもスチームあるいはボイルドタイプが主流だったため、イヴズプディングも時間をかけて蒸しあげるというものでした。1870年頃に出版された「Cassell’s Dictionary of Cookery」という本の中にも「Mother Eve’s pudding」というレシピが掲載されているのでそちらをちょっと見てみましょうか。

作り方はとっても簡単☆

作り方はとっても簡単☆

『スライスしたりんご、よく洗ったカランツ、パン粉、そしてスエット(牛のケンネ脂)をそれぞれ12オンスずつボールに入れましょう。そこにレモンの皮半個分と卵4つを加えてよく混ぜ合わせます。生地をバターを塗った型に入れ、3時間ほど蒸し茹でに。その間にソースを準備。砂糖を加えて溶かしたバターに、レモン果汁、シェリーそしてナツメグで風味をつけて完成です。』

どうでしょう。現代のイヴズプディングとは大分様相が違いますが、なかなか美味しそうですよね。

食べちゃダメって言われると食べたくなるんです☆

食べちゃダメって言われると食べたくなるんです☆

あ、もしかして、、、
ダイエット中で「甘いもの禁止」の誓いを立てていたとしても、イヴのように「一口だけ・・・・」誓いを破っても思わず手が伸びてしまう、、、くらい美味しいから、だから「イヴズプディング」?

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About Author

yasuda mariko

宮城県仙台市出身☆ 2008~2012年イギリスにてイギリス文化&イギリス菓子を大吸収するかたわら、日本で主催していたお菓子教室をつづけていたところ、あぶそる~とロンドンの編集長に出会う。 現在の居は巡りめぐって宇都宮。イギリス菓子教室 'Galettes and Biscuits' にてイギリス菓子の美味しさ&魅力を静かに発信中☆ http://galettes.exblog.jp/

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