おじさん天使のお話

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LONDON BAR VISIT #1
ねえ、知ってる?おじさん天使の存在
私が初めて知ったのは、かれこれ10年前かな?
それは、スコットランドの首都、エジンバラでのことなんだけれど
おじさん天使と呼ばれている集団が
どうも、地球上には沢山いるらしいの
彼らはね、私たちを手助けしに来ている
人間(おじさん)の姿をしている、天使たちなんだけど
注1)中には、ちょっと特別なケースもあり
実はね、おじさん天使は、ちょっと悪いこと、というか
何かの問題を天の国で、神様へのご奉仕中に、やらかしてしまったらしくて
それで、神様のお仕置きを受けることになってしまったそうなの
神様のお仕置き、というのは
天国を798年間追放され
その間、宇宙のどこかの星で良い行いをすること
つまり、おじさん天使というのは
何かしら、天の国ではちょっと問題児だった天使様達なのです
実は、私
エジンバラに暮らしているとき、2人のおじさん天使と
初めて出会いました
1人は、元、天国でのキッチンスタッフ
チーフシェフにはなれない、アシスタントシェフだった
大酒呑みのジンジャー
もう一人は、天国の病院の受付をしていた
真面目だけどちょっと小心者のフラゴン
フラゴンも医者になりたかったらしいけれど、なれなかった
という、ちょっと中途半端な2人の天使様です
th_BarVisit1ちょっと驚いた?
そうなの、天国には病院もレストランもあるのですって!
神様や上級天使たちが、集まる大きなレストランがあったり
羽が取れてしまった天使や、心の洗浄に神様や天使が通う病院があるそうなの
ジンジャーの失敗は、お酒好きなことから…
お酒好き、というよりもジンジャーの場合は
その度合いが過ぎていて
いつも、仕事場のキッチンでも飲んで酔っ払って
しょっちゅう、病院に担ぎ込まれていたのですって!
その度に、ジンジャーは神様に呼び出され、注意を受け
そして、ついに
実は、この話
ダラダラと、とても長いので
私がフラゴンから聞いた
『彼らが地球にたどり着くまで』
の長い長い話を、ちょっと短くして書きましょう
ある日、担当の神様が出張中
だと知ったジンジャーはフラゴンを誘って
雲の上でピクニックを始めた
ピザを届けてもらい、フィッシュ&チップスも買ってきて、ビールとワインとで乾杯し
案の定、お酒をかなり飲んでしまった2人は、いつの間にか眠り込んでしまった
出張から早く帰ってきた神様に
仕事をサボって、グースカ眠っているところを見つけられてしまった2人
ついに、神様の堪忍袋は切れ
ジンジャー宛に、そしてたまたまジンジャーに誘われて一緒に仕事をサボってしまった
ついていないフラゴン宛にまで通告状が
天の国法に基づいた判決が下されて
2人は天国を追放、798年間宇宙の旅に出ることになってしまった
天国を追い出された後
天体のどの星に行くかが、まずは最初の問題
人魚の星、何もないつまらない星、豚の星等に寄りながらも
どこに行ったら良いのかわからない2人は、73年間もの間宇宙をさまよい
迷って迷って迷った末に、ちょっとした間違いがあって
地球の英国、スコットランドの首都
エジンバラの古城の屋根に不時着してしまった
ちなみにジンジャーとフラゴンはまだエジンバラ在住
時々、私に連絡をくれるところによると、相変わらずの様子
彼らには賢い子豚のピグレットという仲間がいて
古城の見える屋根裏部屋で3人仲良く暮らしている
小心者のフラゴンは
いつもジンジャーに振り回され、大変みたいだけれど
賢いピグレットと3人、なんとかやっているみたい
th_BarVisit1_2そして、日々周りの人々へ助けの手を差し伸べている、と言っているけれど
色々面白い話があって
と、彼らの話をここで全部すると
どう端折っても、長い長い時間が経ってしまうので
またの機会に、少しずつ話すことにする
さて、私は実は、ジンジャーとフラゴンに出会ってからというもの
おじさん天使を見つける能力】という不思議な力が身についてしまったのであります
実はお酒の好きなおじさん天使は多いそうで
バーに行くと大抵
お酒を飲んでいるおじさん天使を発見するのです!
彼らを見つける方法?
ウッフッフ、それは秘密
見つける方法は秘密だけれど、その代わりに
今年から、このページを使って
見つけたおじさん天使のお話を書くことにするわ
地球に来て日々人間のために
何か手助けをしてくれるおじさん天使たちの生態をお話しする機会を与えてくださいました
あぶそる〜とロンドンの編集長に感謝!しつつ…
それにしても、無限にある天体の中で地球を選んで(それがたとえ不時着だったとしても!)
来てくれたおじさん天使たちに、私はとても愛情を感じてしまうの
さて、どんなおじさん天使に出会えるか
どんな話を聴くことが出来るのか
私も楽しみでございます~!
そうそう、補足だけど
ジンジャー、フラゴンは仮名、天使の本当の名前は、とても難しいので、
地球人が発音できるものに変えているらしいの
だから日本にいるおじさん天使は
健一とか富士夫なんて名乗っているみたい
それでは、またね!
注1)ジンジャーがこの稀なケース
『夢はみんなを驚かせる怪獣になりたい!』
と、言ったことを聞いていた神様に天国を追放される時
憧れの怪獣に姿を変えられてしまった
こういう特別な姿のおじさん天使も地球上には多分まだいるはず…
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About Author

島田カオル

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

2件のコメント

  1. 島田カオル

    NAHOMIさん、コメントありがとう!!
    シドニーにも絶対におじさん天使はいるでしょう…
    ビーチで、のんびりビール飲んでるかもね
    そうそう、おじさん天使は、人魚と仲がいいから、人魚を探すっっていうのも
    おじさん天使を見つける早道かも… ^_-☆

  2. カオル様。おじさん天使気に入っちゃった!シドニーにもおじさん天使探しに来てね!

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