【ヨーロッパ タイムスリップ系】カフェに登場したのは・・・

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cafevisit


またバカなことをしてしまった

先日の土曜日、雨がかなり降っていて
こんな日には絶対に外出したくない、と思いながらも
約束があったので、ロンドン北部の美しい町
ハムステッドまで行き、待ち合わせの場所で友人を待っていました

だけど、友人は待っても待っても来ない…

その時、あれ?と、気がついたのでした

そう!また!

バカなことをしてしまったのです!

確かにその約束は土曜日だけど…

”再来週”の土曜日の午後2時20分の待ち合わせだったのです

私って、本当にこういうとんでもない間違えを時々
してしまいます

カレンダーに予定を入れるなどの
基本的なことをキチンとしていないからなのよね…

こういう失敗をしないように
と、よく指摘されているのに
どうして同じ間違いを繰り返すのでしょう?

それは、指摘された点を、ちゃんと直していないからです!

で、今回間違いに気がついた時

「あー、またやっちゃった…」

と、悔しい思いをしてしまいましたが
せっかく、ここまで、雨の中来たのだから
カフェを探しにでも行きましょうか?!

と、気を取り戻して傘をさして
ザーザー降りの外に出たのです

良いカフェは、どっちかなー???

素敵な町ハムステッドには絶対に
いい雰囲気のカフェが
あるはずだと思っていたから
ハムステッドカフェ探しを、楽しみにしていたのに

なのに、こんな雨の日に来てしまった

のんびりとお散歩しながら、町の探索もして

という日和ではなかったので…

とにかく、今回は良さそうなカフェを
早く見つけよう、と思います!

あっちの道?あそこの道?そっちの道?こっちの道?
ぐらい歩いたでしょうか?

そして、見つけました!

思っていたカフェとはちょっと違う雰囲気だったけれど
うん、ここ中々よさそうじゃない!

と、思って入ってみたら

まあ、なんというか、銀座の裏にあるような
古~い時代のヨーロッパカフェ、のような…

ちょっと、ロンドンっぽくない、それは
【ヨーロッパタイムスリップ系】のカフェでした。

th_Louise_hampsteadそれはそうと、このカフェ入った時には空いていたのに
なんだかあっという間に満員になってしまいました!|

一人ゆっくりと座っていた私の周りも
普通だったら、2人がけなのに
3人4人と増え、4人がけには、5人が6人となり

気が付いたらぎゅーぎゅー詰め

きっと、ここはローカルの人達御用達の
待ち合わせカフェなのでしょう

両隣、前も挟まれてしまって、これは出るとき大変そうだ…
と、思いながらも、私はスケッチブックを広げて
カフェの雰囲気を、いつものように描き始めました

そしてその時、周りをよく見て気が付きました
タイムスリップ系って、思ったのは、このカフェ自体が
そうだった、ということの他に
もう一つその要因があったのです

それは、ここのお客様達にあり!

そう、彼らがまさにレトロ感溢れる人達だったのです

つまり、年齢層が随分高かったのでした!

それも、おじいちゃま達

ちゃんとネクタイをして
キチンとした服装で来ている!

この日が特別だったのかしら???
あのお爺ちゃまも、このお爺ちゃまも…

お爺ちゃまたちの時代のカジュアルシックな着こなしは
このカフェに妙にマッチしているのでした

そんな彼等を見て、色々思いながらスケッチをしていると

ケーキがずらりと並んでいる横のドアが開いて
もう一人、お客さんが入ってきました

まあ!びっくり、なんとそれは
ダイルクロコダイル氏です!

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ダイルクロコダイル氏は、
雨に濡れた体を秘密のポケットから出した
大きな白いハンカチーフで丁寧に拭いて
傘を傘立てに入れ、帽子をハンガーに掛けると

混んでいるカフェを見渡しました
そして、チェス仲間のジャックを見つけると
近くに行ってジャックと、一緒にいるその家族とに挨拶をしました

丁度その時運良く
一番奥の、端っこの席が一つ空いたので
ダイルクロコダイル氏は、ジャックに
「ではまた来月に」と言い、空いた奥の席へ座り
お気に入りのウェートレス、ダニエラに紅茶を頼みました

「ダイルさん、いつものと一緒にですか?」
と、訊くダニエラに
「ちょっと待って」と、言いながら

写真付きのケーキメニューを、念の為にもう一度見ることに

ダイルクロコダイル氏は
じっくりと見て、迷ってみたもの

「やっぱりチョコレートケーキには、勝てないよ」
と、ダニエラにウィンクをしながら言いました

ダニエラが、チョコレートケーキと小さなポットに入った
紅茶を持ってくると

「ダイルさん、この次こそ、私のオススメの、イチゴのケーキを
食べてみてください、絶品ですから!」

「わかった、わかった、ダニエラ、今度こそね」

二人の会話は、ここ数年いつも決まってこの感じです

ダイルクロコダイル氏が、ハムステッドに来るようになったのは
ちょっとした手続きミスからでした

それは、ホランドパークチェスクラブでなく
ハムステッドチェスクラブに
間違って入ってしまったこと
それが始まりの始まり

ダイルクロコダイル氏が、住んでいるホランドパークから
ハムステッドは、離れているので
間違えて申し込んでしまったことに気がついた時
すぐに、変えてもらうように掛け合ってみたのですが

キャンセルするには、現地の会に出て
そこで手続きをし直すよう言われ、しょうがなく
遠いハムステッドまで一度行くことになったのです

しかしハムステッドチェスクラブに来てみると
そこに集うメンバーの面々がいい感じで
皆と、なんとなく気が合ってしまい
そして、ハムステッドというこの美しい町も
気に入っていたので

毎月第3土曜日のハムステッドチェスクラブに
そのまま所属することにしたのです

さて、ダニエラの持ってきてくれた、ミルク紅茶と
チョコレートケーキを一口
大きな口の中に入れた途端

ダイルクロコダイル氏は
遠い、子供時代
忘れられないあの時代へとタイムスリップしてしまいました

小学生だったダイル少年が
学校から戻って玄関を開けた瞬間感じる喜びが
チョコレートケーキの匂いでした

地下にあった大きなキッチンから
上がってくるそれはそれはいい匂いです

「ただいま!」と言いながら
まずキッチンへと、駆け下りていき
アリスに言われる前に、手を洗うと
テーブルにつき、アリスが出してくれる
焼きたての、甘くて美味しいチョコレートケーキを食べる

これが、ダイル少年の毎日の楽しみでした

アリスは、仕事で忙しいダイルクロコダイル氏の
養父母ヘンリーとエリザベスに代わって
家事をすべて引き受けている、有能なシェフ兼家政婦さんです

暖かく居心地の良いキッチンで
大好きなアリスと過ごすことが多かったダイル少年は
アリスには、何でも話すことができました
そしてアリスも、いつもそばにまとわりつくダイル少年を
とてもかわいがるのでした

ダイル少年が少し大きくなると、料理上手なアリスから
チョコレートケーキやアリス秘伝の最高に美味しい
イギリス家庭料理の作り方も教わりました

ダイルクロコダイル氏の料理好きの原点は
このアリスにあったのです

オーブンから匂ってくる、あの甘い香りに

【目眩を起こしそうになるぐらい幸せを感じていた】

と、今でも、同じ家に暮らし
家事をしてもらっているアリスと
時々そんな遠いい昔話をするのです

そして
「やっぱりあのアリスのチョコレートケーキが
世界で一番美味しいから、また作って欲しいな」というと

「何よ、ダイル坊っちゃま、ちゃんと、教えたはずですよ!
今度は、あなたが私のために、作って下さいませよ!」

と言いながら、アリスは昔と変わらず豪快に笑うのでした

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このカフェに座っていたら
突然思いもよらず、ダイルクロコダイル氏が入ってきて
こんな彼の、想い出話まで聴いてしまいました

このカフェは、誰もがダイムスリップするカフェなのでしょう

私も、周りのお爺ちゃま達のことを見ていたら
もうずいぶん前に亡くなった父のことを想い出して
なんだか、ジーンときてしまいました

【きょうのヒント】
さて、このカフェのヒントを言ったら
すぐにわかってしまいます、簡単に見つかってしまいます
だから、ヒントは、これだけ

ハムステッドの駅をでたら
あっちか、こっちか、そっちか、どっちか…

ちょっと、昔っぽい雰囲気の服をキチンと着て
出来ればアガサクリスティの
ミスマープルのような帽子でもかぶって行ってみれば
そりゃあもう雰囲気満点でございます!

で、行ったら必ず迷わずに
ダイルクロコダイル氏の大好きな甘いチョコレートケーキを
お茶と一緒に是非、召し上がれ!

もしかしたら
チェス仲間と一緒のダイルクロコダイル氏に会えるかも…

【前回のこたえ】
Verde & Co
40 Brushfield Street, London E1 6AG
Mon-Thurs 9:00 – 21:00, Fri 9:00 – 18:00, Sat/Sun 10:00 – 18:00

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島田カオルの世界
Mr Dile Crocodile について

ダイルクロコダイル氏は、その昔ナイル川のほとりで誕生し
とても幸せな幼年期を過ごしました

しかしひょんなことから、運命は一変します

いつものように、兄弟姉妹と一緒に
かくれんぼをして遊んでいるときでした

もぐりこんでしまったスーツケースの中で
「誰も、僕のこと探してくれないな〜」
と思っているうちに、つい眠ってしまったのです

そして気がついた時には、見知らぬ遠いい国にいたのです

運が強いダイルクロコダイル氏は素晴らしい養父母と巡り会い
ロンドンの彼らの家で、彼らの家族として迎えられました

負けず嫌いなダイルクロコダイル氏は一生懸命努力をし続けました

普通の人間と同じように、まず二本足で歩くことから始めました、それから
言葉を覚え、学校へ入り、友達を作り、勉強に励み
苦難をその前向きな性格で、次々と乗り越え
立派なイギリス紳士となったのです

現在は、家政婦兼大親友のアリスと一緒に
養父母が残してくれた、ホランドパークの家に暮らしています

趣味は、美術館、博物館、画廊を巡ること、読書、料理、チェス、お散歩、ショッピング!
そして、疲れたらカフェやティールームに入って、ほっと一息すること

ダイルクロコダイル氏は、大好きな想い出が沢山詰まったホランドパークの家で
毎日とても幸せに暮らしています

MrDileCrocodile

ダンディなダイルクロコダイル氏☆

※島田カオルが生み出した小粋なキャラクターたちについては、こちらもご覧ください!
今後もダイル氏がCafeVISITしちゃうかも!?

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About Author

島田カオル

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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