鰻とお汁粉とバカボンパパと

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cafevisit


今年も楽しみにしていたお正月は
もうとっくに終わってしまいました

けれど、1月の11日に
最後のお正月散歩をしようと、地下鉄で銀座一丁目に出てから

京橋ー日本橋ー神田ー湯島ー根津ー千駄木ー谷中

コースを、のんびりとお散歩しました

京橋には、帰国をするたびに寄る私の大好きなお店があります
それは、刃物屋さん

私は、コラージュをするときに、とても細かく切るのが好きなので
ハサミとカッターには、かなりこだわっていて
良いものをいつも探しています

そして、このお店で出会ったハサミは、絶品です!

服やバックには、あまりお金をかけないけれど
ハサミやカッターには
結構思いっきりよくお金を使ってしまいます…

そして、今回の滞在中私はここで、小さなハサミと一緒に
前から欲しかった砥石を、遂に買いました!

今年は、絶対にマスターする!
という目標の一つは、包丁の砥ぎ方

ロンドンで、長年営業していた日本食レストランを閉めて
今は悠々自適の生活をしていらっしゃる、という元料理長を
よく知っている、ジュエリーデザイナーの友人にくっついて
包丁の砥ぎ方を、今年は教えて頂く予定です

私たちは、2人とも野菜料理が大好きなので
野菜の切り方がいかに重要か
千切りの野菜がいかに美味しいかを話し出すと止まりません

「今年は、野菜料理年にするぞ!」

と私は砥石を買って、又誓いました

さて、話をお散歩に戻しましょう

京橋の後は、日本橋

いつ見ても残念な、この高速道路…
美しい橋が台無し
それと、せっかく川があるのに…

川には意味が無いからとばかりに
川に沿って、その上に高速道路を作ってしまった…

ここを通る度に、水辺の好きな私は悲しくなる

それに何より、あの翼のあるキリンの嘆きが聞こえるでしょ?

自由を押さえ込まれてしまっている
その象徴に見えてしまう

なんとか自由に羽ばたかせてあげたい
キリンのためにも、日本のためにも…

と思いながらキリンと別れて神田を歩いたら

美味しそうな鰻屋さんがあったので
ここでまず一回目の休憩をとることにした

鰻は、父が大好きだったので、鰻屋さんにはよく連れて行ってもらった
だから、鰻を食べると、父と繋がる

鰻は夏、というイメージがあるけれど
私にとって鰻は、お正月から始まる

そして、うなぎと言ったら

【うなぎイヌ】

父はイヌ、母はウナギという
種を越えた強い愛から生まれた奇跡の愛の結晶
ニョロリと身をかわしてピンチを乗り切る要領の良さも持ち合わせていて…

というキャラクターで、私の大好きでたまらない
赤塚不二夫大先生の、天才バカボンのキャラクターのひとつ

天才バカボンは、やっぱり私の原点
そして、バカボンパパは、私のヒーロー
それを生み出した、赤塚不二夫は神さま!

うなぎが大好きで、日本に戻るたびに食べるのは
父と赤塚不二夫の神と、つながる事ができるからなのかもしれないね

さて、鰻でお腹いっぱいになったので
また散歩を続けましょう

不忍の池は、夏も冬も好きだな~

私の子供の頃から、あまり変わっていなくて
この辺りに来ると、なぜか寅さんを想う

寅さんや、バカボン一家は、私の中でとても大きな存在
そして、忘れちゃいけないのがルパン三世だ!

私の血となり肉となり、影で精神を支えてくれているのが
このスリーキャラクターズ

どれだけ、影響を受けているかわからない
私にとって、今でもなくてはならない存在

困った時には、バカボンパパと相談することがよくある
で、いつも彼の答えは同じだけどね

「それでイイのだ~」

誰にでも、子供の時に出会って影響をうけるキャラクターがいると思う
漫画の中だったり、小説の中だったり、映画の中だったり…

でも、ほとんどの人は、どうなのだろう?
大人になると、忘れていくのかな???

貴方を刺激し続ける、架空のキャラクターはいる???

私は、我がスリーキャラクターズのひたすら前向きな姿勢に
とても影響を受けて育ったのでございます

さて、散歩に戻りましょう

根津ー千駄木ー谷中もちょっと懐かしい場所で
ある時期ほんの半年だけど、この辺りに暮らしていたので
身近に感じる

この辺り、まだ家と家の間に
通り抜けることが出来る狭い路地が存在している

子供の時には、こういう路地を駆け巡って
かくれんぼをしたり、缶けりをして遊んでいた

この辺りを歩いていると、またふっと
子供時代の無邪気な世界に入り込んでしまう

散歩をしていると、目にとまったものから、いろいろな事を想像して
そこから、別の世界に飛ぶ事ができるから、楽しい

とくに、初めての場所や、久しぶりに歩く場所でのお散歩では
大小様々な驚きや感動が、沢山あってイイ

私の目は、広角レンズで景色全体を見るよりも
枠を狭めて、細かいところを見ることが多いから
変なものに気が向いてしまう

枝振りのよく見える梅の木の細い枝の伸び方や壁の穴やシミ
工事現場に置いてある、工具や錆びた鉄
美しく掃除されたお寺の境内に転がっている、ちょっと古い三輪車など

こういう様々な、ちょっとしたものに
歩いている時に焦点があたると

「おぉ~」と唸ってしまう

別に大した発見じゃないのだけれど
こういうものを見つけると、なぜか嬉しくなる

そう言えば、私の物の見方って
ちょっと癖があると思う

例えば、綺麗な海を見ているときは、ぼーっと広い世界を見て楽しむけれど
だけど、すぐに目は足元のビーチに移る、そして
落ちている小さな小さな貝殻や石に集中してしまう

私は、細かいものがやっぱり、どうも好きなのだろうな…

th_sansakizaka cafe
さて、お散歩のもう一つの楽しみは
途中での休憩時間に、うなぎを食べたり
カフェに入って、コーヒーを飲んだり、おしるこを食べたりすること

入ったことのないお店ののれんをくぐる時は
いつもドキドキする

そしてのれんをくぐってガラガラと、ドアを開けて入った時に
温かい声で「いらっしゃいませ~」
と、迎えられると、とても嬉しくなる

谷中の街をぐるぐると歩いていた時
犬を連れて歩いていた老婦人に違う場所で2回出会った
私も覚えていて彼女も私のことを覚えていた

目が合うと2人で同時に
さっきもお会いしましたね…と、微笑み合ってしまった

時間制限なく、ブラブラとあっちこっち見ながらお散歩をしていると
不思議な発見があったり、小さなことに感動したり
人との触れ合いで、気持ちが和むことが多い

今回のお正月のお散歩、かなり歩いてクタクタになったけれど
とても楽しかった

今年も、ロンドンや旅先で

私は呑気なお散歩を楽しもうと思っている

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【きょうのヒント】
千駄木、団子坂の反対側の坂道をまっすぐ上がって左側
とても簡単!

この辺り、久しぶりに来たら、すっかり観光地になっていて
ちょっと雰囲気変わったかなぁ???
お散歩するには、平日がおすすめ

千駄木から日暮里の間、谷中界隈で
想像力をちょっと足したら江戸散歩ができる

ロンドンに戻る前に、もう一度行きたくなっちゃったな

【前回のこたえ】
アクアリウム at Alfred Dunhill
東京都中央区銀座 2-6-7 明治屋銀座ビル3F

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About Author

島田カオル

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

2件のコメント

  1. 島田カオル

    匿名さん!

    コメントどうもありがとう!
    下町のお散歩をしたら、路地のあっちこっちから子供時代の想い出が
    コロコロとでてきました!
    カオル

  2. 素敵なお散歩。お正月の冷たくてかわいた空気、空の色が懐かしい。下町の路地を歩いてみたいな。

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