人の性分、大器晩成型

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cafevisit


同じ環境で育った兄弟姉妹でも、どうしてこんなにも違うのだろう…

と、よく言うけれど、私自身も姉とは全然違うし
息子たちを見ていてもそう思う

長男は、お父さん似
私とは違って、とてもしっかりしているし
私たちに相談せずに、なんでも自分で決めて進めていくタイプ

それに比べ、可哀想に! 弟の方は、私似だ
彼もそれをよく判っているみたい

だからかな、私達は気が合う

彼が高校生の時も、月に2度ぐらい寄宿舎から戻ってくると
買い出しに行く途中、いつものカフェでコーヒーを飲みながら
私達は、夢を語り合っていた

私は絵のこと、彼は音楽のこと

息子とそれぞれの夢を語り合うなんてね
考えてみると、ちょっと可笑しいけれど

でも、私は自分の成長が15歳で止まってしまったと思っているから
そして、その頃からの夢を未だに持ち続けているから
高校生の彼とは、ちょうどウマが合ったのかもしれない

で、今

わたし達は、未だに夢を語り合い
そして、今はもう少し内容が変わってきて、色々な情報交換もしている

面白いと思った本を私が紹介すると、長男は、読まないけれど
次男はちゃんと読んで、それで生き方、考え方を変えることもある
結構素直なのだ

そして最近の話題はインターネットを利用して
いかに絵の世界を、音楽の世界を広げていくか、という
様々なインターネットマーケティング法を語り合っている

 

話はちょっと飛ぶけれど、貴方は占いを信じる?

私は、前に息子たちがまだ本当に小さかった頃、友人の占い師が
私の家族4人、それぞれについて、かなりしっかりと占ってくれ
それを紙に書いて、私にくれたことがあった

まだ赤ちゃんの息子たちを見ながらそれをもらった時には

「そうなのかなー?ふーん、そうなんだ…」

と、あまり真剣には読まなかった
その紙には

長男は、何をやってもうまくいくタイプ
次男は、波乱万丈
夫については、あまりよく覚えていないけれど
私自身の占いは、大器晩成型そして、長男ではない子供に助けられる

と、あって、それがずっと頭に残っていた

あれから、20年以上経って、今その紙を引っ張り出してきて時々読む

「おお~、本当だ!」

息子たちのことは、確かに当たっているようだし
私も、まだ成功していないから…

「一体、いつが晩成期なんだろう?」

ま、とにかく…

 

もう一つ、長男以外の子供に助けられるっていうのも

かなり当たっていると思う

長男とも、仲が悪いわけじゃないけれど、次男と話すようなことを話しても
会話が盛り上がっていかない、彼はただふんふんと聞くだけ
そう言えば、夫と話をしている時とレスポンスがなんとなく似ている

 

私は、彼らが小さな時は特に、良い母親ではなかったと思う

小さな子供は苦手だったから、それが自分の子供でも
あまり一緒にいて楽しいと、思えなかった

早く歩いてくれないかな…
早く、話すようにならないかな…
早く早く大きくならないかな…

と、未来ばかりを見ていて、その時点を楽しむことを
あまりしていなかったと思う
(なんと勿体無いことをしたのだ…と、今ちょっぴり後悔)

子育ての意味もよくわからなかったし
学校へ行くようになっても、他のお母さん達のように
勉強を一緒に見てあげることもあまりしなかった
塾にも行かせていなかったので
特に長男は学校の成績がかなり悪かった
けれど、私はあまり気にすることもなく

気にしていたことは、彼らに何系の才能があるのかを発見すること

そして1つだけ絶対に子供に伝えないと!って思っていたことは

それは
小学生の間に、将来自分が進む道をだいたいで良いから、見つけ
夢を持って生きること

何故ならそれらが生きる力になると信じていたから

保育園に行っている頃から、これについてしょっちゅう話をしていたと思う
私は時あるごとに
「ねえ、君たちは大きくなったら何になりたいの?」
と、二人に訊いていた

イギリスの高校生になって、進路を決めるとき
長男は美大、次男はコンテンポラリー音大に進むことを希望した彼らに
学校の先生は反対したらしい

「ご両親は、それで良いと言っているのかね?」

ほとんどの学生は、政治経済科学文学系の普通科へ進む中
ここでも彼らは異色だったらしい

 

今、2人とも、自分の道を見つけて、夢を持って生きていると思う
この点に絞った私の子育ては、とりあえず成功したのかもしれない

でも、自分の好きな道に進んで
夢を持ち続けて生きていく、というのはかなりハードな人生選択で
特に、ミュージッシャンになった次男は
まだまだバンド活動では十分に稼ぐことが出来ないので
レストランのお皿洗いのバイトをしながら、なんとかやっている

私の人生は、いつも夢を追いかけて走っているような感じだ
終わりはないし、達成感を感じても、次に向かう新しいものが始まれば
その達成感は一瞬で消えてしまい
一つの仕事がやっと終わってホッとしたのに
長く暗いトンネルにまた入ってしまい出口を見つけるまで
もがき始めることになる

休まることがない、疲れる生き方…

でも、それでもやっぱりこの生き方は楽しいし、幸せだと感じている

だから、息子たちにも、是非、こういう人生を送ってもらいたいと思っていたし
今でも、やっぱり思っている

仕掛けてしまった私は責任もチョッピリ感じる

だから、私自身が幸せな生き方をしていて
そして、絶対に夢を叶えなければいけないと思っている

「ママは口ばっかりだったね…」

なんて、絶対に言わせないようにしなければ

 

th_VictoriaCafe

私が死んだ時

「ママは、なんだかんだ言ってたけど、やっぱりやったよねー
僕たちも、やり遂げないとね…」

こんな会話を2人がしてくれたら、本当に嬉しい

だから私はこれからも頑張って
楽しく生きて、夢を叶えるのだ!

…それにしても、大器晩成型って一体全体
いつのことなの???

 

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【きょうのカフェ】
で、今回のカフェは、ブライトンに戻るウマの合う次男を
ビクトリア駅に送りに行った時に一緒に入った店
カフェというよりもカフェバーかな?
ここで、私達は、ビールを飲みながらお昼ご飯を食べて
コーヒーを飲むまで、やっぱり色々なことを語り合って
別れる時に

「じゃあ、また頑張ろうね!」と言い合った

夢を叶える時に、揺るぎない動機が絶対にないと成功しない
と、聞いたことがある

私には、それがある
息子たちに見せるため!という、絶対的な動機だ!

うん!大器晩成型だし、もうすぐきっと
大きな夢は叶うはず!

【前回のこたえ】
Kate’s Canteen 
Isle of Harris Distillers Ltd
Tarbert, Isle of Harris HS3 3DJ

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About Author

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東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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1件のコメント

  1. Kaoru, I love it!!!!
    I was sitting next to you in my high school class and you just kept drawing strange people and funny things everyday and you were so happy. You were not worried about home work and test at all.
    You are absolutely free “spirited” girl. That’s why I became a friend with you. Keep dreaming your dream.
    Good luck!

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