白いケーキ屋さん

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cafevisit


用事があって、Sohoエリアに行くことになった
ちょっと時間が空いていたので、早速カフェを探すことに

あっちこっちと迷っていたら、時間がなくなってきてしまって…

もう決めないと間に合わなくなる!と思って入ったのが今回のお店

ここは、キュートなカフェ
日本だったら、若い女の子が沢山いそうな
原宿にでもありそうなクレープ屋さん、というのかな?
真っ白な店内はカラフルなモービルや小物やお菓子で飾られている

入ってすぐ目につくのは
ずらっと並べてあるシフォンケーキのような大きなケーキ
デコレーションの仕方が何だか独特
可愛いのだけれど、迫力があるのです

そして、見た目とはちょっと違って…
これらのケーキ、こだわりを持って作っているらしい
甘さやバターを控えめにしている、とお店の女の子が話してくれた

そんなことを聞くと、ちょっとだけ食べてみたい気がした
だけど、今日はあまり時間がないからコーヒーだけにする

 

th_Cutter_and_Squidge最近そうえいえばあまりケーキを食べていないな

食べたのは、いつだろう?

イギリスのお菓子で好きなのは
スコーンとキャロットケーキ系
フランスのお菓子のように、バターたっぷりでしっとり甘いのは
あまり好きではない、私はあっさり系なお菓子が好きなのだ

 

 

しかし何と言っても、バターなしのあっさり系といえば和菓子!
大福、食べたいなー

私は、イチゴとかクリームの入っていない
オーソドックスな大福がやっぱり好きだな

 

 

そういえば、エジンバラに居る時にどら焼きを作ったことがあった
あれ、意外と簡単でとても美味しく出来たので
一時期ハマって作っていたけれど…
美味しくてついつい食べ過ぎちゃうから、危険だと思って作るのをやめた

そういえば同じ理由で作るのをやめたのがスコーンだ!
素朴な味のスコーンはパクパクと、たくさん食べちゃうのだ
それに思い出したけれど、焼きたてのパンも食べ過ぎてしまうからと
私は流行っていたパン焼き機を絶対に買わない、と決めたことがあった

思い出してみると、好き過ぎて近づきたくない!
というモノは意外とあるのだ

 

 

貴方にも、あまりにも好きだから
怖くて近づけないものってある?

そうそう、私にとっては、お煎餅も然り!

特に、塩味の揚げ煎餅
あれは、ダメだ、やめられないから
絶対に買わないことにしている

それから…

それと…

ちょっと、お煎餅とは違うけど
巴里がそうだった

 

 

20代の初めの頃、私には巴里時代というのがあって
4年間、行ったり来たりしていた時期があった

あの美しくて楽しい街に憧れ
私はずっと巴里で絵を描いて暮らしていたい、と思っていた

でも、数年後予想外にも
イギリス人の男の子と出会い恋に落ちてしまい
結婚を考えるようになった

だけど、巴里が大好きだった私にロンドンで暮らせるかどうか…

それを思うと、怖かった
当時(80年代中頃)少しだけ訪れてみたロンドンは巴里とは違って暗くて楽しくない!
と言うのが私のロンドンに対して持っていた印象だったから

それでも恋の力に負けた私は
ロンドンに数ヶ月暮らしてみることにした
そして、その時ロンドンの見えなかった良い面にも気がついて

うん、これなら大丈夫!
ロンドンでも暮らせるわっ!

と、思って結婚に踏み切った
で、私は数ヶ月滞在したロンドンから巴里経由で東京に戻った

そう、あれが最後!
あれ以来、私は巴里に戻っていないのです

「ロンドンだって、いい街だわっ!」って言い聞かせるように
暮らし始めたけれど
「ここが巴里だったらよかったのにな…」
心の中で時々考えていたことを覚えてる

もし、巴里に行ったら
二度とロンドンに戻りたくなくなるんじゃないか…

と思うととても怖くて

私は、ずっと巴里には近づくことが出来なかった

 

そして、あれから30年という年月が、あっという間に経ってしまった

私は、今でも心の中で巴里に憧れている私がいることを知っている

もし巴里に行って
またあの街に恋をして
ロンドンに二度と戻りたくなくなってしまったらどうしよう?

そんなことを、まだ心の底の方で思っている私は
しょっちゅう巴里へ行く友人からの誘いに

なんだかんだ言って、断っている

私にとって、巴里は
今だに焼きたてのパンや、スコーンやどら焼きや
塩味の揚げ煎餅と同じぐらいの魔力を持っている街

 

先日、この可愛らしいカフェに座った私は
カプチーノを飲みながら
迫力のケーキから夢想が始まって和菓子やお煎餅を通過して
巴里のことを、久しぶりに思った

なんだか、昔の恋人のことでも想い出すような感じで
すっかり想いに浸りきってしまい

気がついたら、約束の時間まじか!
慌てて、カフェを飛び出しました

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【きょうのヒント】
今回のヒントはSohoの日本通り…

簡単でしょ!

 

そろそろ巴里再訪を考えようかな…???

【前回のこたえ】
Balls Brothers of London
50 Buckingham Palace Road, SW1W 0RN

 

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About Author

島田カオル

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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