見えない壁を崩す

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イギリス人は色々なところで、じっと列を作って並んでいる
ちょっと、その辺りは日本人と似ていると思わない?

先日私の大好きな画家、David Hockney展へ行った時も
朝早く行ったにもかかわらず、もう沢山の人が列を作って
並んでいた

私は、並んでまで待つのは、好きじゃないのであまりやらないのだけれど
でも、これは絶対!という場合は我慢して行く

イギリスで列に並んでいると
前の人や後ろの人と何かのきっかけで話し始めることが多い

「まったく動かないわねー、いつまでかかるのかしら」
「本当にそう!ここいつも混んでいて本当に嫌になっちゃう」
こんな会話は郵便局でする

待っているバスが中々来ない時も
「遅いわねー」と話し始める

ホックニー展で列の最後尾について、時間つぶしに
マデイラ島で買ったMadeiraと表紙にかいてあるノートブックを出して
スケッチをしていたら、前に並んでいた人がそれを見て
「あら、あなたマデイラ島に行ったの?私も行ったのよ」
と、話しかけられ、それから私達はマデイラ島や旅行の話を始めた

こんな風に、知らない人と気軽に話をする、というのは
あまり日本人同士しないけれど
私は、イギリスに暮らしているせいか
日本にいる時でも、全く知らない人につい声を掛けてしまうことがある

そういえば、この前も丸ノ内線の地下鉄でのこと
ドアが閉まる直前に飛び込んで乗ることが出来た時
一緒に飛び込んだ大柄で少し怖そうなお兄さんを
私はちょっと押してしまった
その時、お兄さんにちょっぴり睨まれた気がしたのだけれど
「ごめんなさい!でも乗れてよかったね」と、つい口に出てしまったら
「ホント、よかったですね!」って、睨んだ顔がニッコリした
そして私が降りる時に目が合ったらもう一度、ニッコリと
笑顔を見せてくれた

こういうことがあると、なんとなくその日1日が楽しくなる
全然知らない人との、そういうちょっとした繋がりって
心をふわ〜っとさせる力があると思う

私はどうも堅苦しい人間関係が苦手なので
初めて会った人とも、間にある見えない壁を崩したくなってしまう
そして、壁を崩す!

その方法は色々あるけれど…

ニックネームで呼び合うように仕掛けること
これが、簡単で効き目が大きい
たまに、そういうのはかえって苦手だから苗字にさんで
普通に呼んでください、と言われることもあるけれど
でも、大概は小学生に戻ったようにみんな気持ちが一気に近づく
大事なことは、まず自分の名前をニックネームで呼んでもらうように
お願いすること
そのあと、貴方はなんと呼ばれるのが好き?と訊けばいい

初めて会った人とも、こんな風に呼び合うと、本当にあっという間に
気持ちが近づいて、ずっと前からのお友達のように
話すことが出来る
これは、実に楽しいことだし、こころがふわっとして
幸せを感じる

この人苦手だなーと、心の中で思っても
ニッコリしてその苦手だと思った人の
良いところをみつけて、褒める
そうすると、きっと相手は喜んでくれて、笑顔を見せてくれる
そうすると、私も苦手だと思った気持ちがパッと消える!

お世辞じゃなくて、だれでも何か素敵なものをもっているから
それを観察して見つける、というのは結構楽しい作業だ
そして、それを見つけた時に素直に相手に伝えれば
絶対に人間関係はうまく動き出すはず

地下鉄に乗った時、前に座っている人を一人づつ見て
その人の良いところを見つける、というゲームも面白い
話もしない相手だから、外見だけで見つけなければならない
でも、これちょっと面白い遊びだから、是非やってみて!

th_PimlicoCafe

なんだかんだ言って、やっぱり人間関係で成り立っているこの世の中
全世界の人が、一瞬でもいいから毎日
ふわっとした気持ちを、持つことが出来たら
きっと、世界はもっと平和な所になるんじゃないのかな?

日本だと、道で出会った人とサラッとに打ち解けるのが難しい
それは日本語の性質にもあると思う
美しい綺麗な敬語は、聞いていてとても気持ちが良いけれど
でも、時には言葉を崩して、その人の心に飛び込むっていうのも
私は、とても良いことだと思うし
絶対に、それは世界の平和に繋がることだと、信じている

次回、どこかで列に並ばなければならない時
一緒に並んでいる前の人に、後ろの人に
ちょっと話しかけてみて!
きっと楽しい待ち時間になると思うから

「素敵な靴ね、どこで買ったの?」

こんなことから、世界の平和を目指すって、素敵じゃない?

 

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【きょうのヒント】
今日のヒントは、テートミュージアムからピムリコの駅へ
行く途中にあるカフェ

特別なものは無かった町のちいさなカフェ、という感じ
だけど、働いている大きな女の子達は元気いっぱい!
彼女達を見ていて、私も元気が伝染した
気持ちは、周りの人にドンドン伝染する

元気の伝染は、このカフェから!

【前回のこたえ】
BARBECOA Jamie OLIVER
194 Piccadilly, London W1J 9EX

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【東京での展覧会のお知らせ!】
今年の1月にロンドンのSway Galleryで開催した個展の縮小版だけど
6月23日から28日まで東京で展覧会をします!
是非、遊びに来てください!
5日間午後はギャラリーにいるようにしています!

flyer

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About Author

島田カオル

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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