未完の美しさ、お尻の月光浴

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【中途半端】

この言葉は、好きじゃない
(と言い切る私の人生は中途半端の連続…)

物作りに関しては特に、始めた物を完成させないで
途中で終わらせている状態が嫌なので
中途半端なものは、好きではない

そう言えば、去年か一昨年の私のテーマは
『中途半端なことは止める』だった!ではないか…

中途半端にしていると、心が落ち着かない
達成感で幸せを感じてしまうタチの私にとっては
正に敵!大嫌いなことなのです

ただし一つ
中途半端で大好きなカタチの物がある
それは、「月の形」

満月もいいし、三日月も素敵だけど…
でも、やっぱり中途半端なあの月の形が、私はなんとも好きなのだ

今年の3月に、ある仕事のリサーチを兼ねて
イギリスの海岸線を巡るウィークエンド旅行に夫と出かけた
天気の悪い週末だったけれど
仕事も終わって雨がやんだのでゴルフをすることにした
しかし、急に決めたことだったので始まりが遅く
18ホールが終わった時には暗くなり始めていた

帰り道、お昼も食べていなかった私は、お腹が空いていて
夜は何を食べようかな?ステーキパイとビールかな??
などと、もう真っ暗になった田舎道を
ホテルに向かって走る車の中で考えていたその時
林の中から突然現れたのがとても美しい満月
私は また ハッとしてしいました

夜空に浮かんでいる満月や新月を見つけた時
どういう訳か、私はハッとしてしまいます
夜空に浮かぶあの美しいパーフェクトな月のカタチには
毎回驚かされてしまうのです
何百回も見ているだろうに
それでも、やっぱりいつもハッとする

それでもやっぱり、私が好きな月のカタチは
半月と満月の間の、あの中途半端な月
あの形をみると、ハッとするのではなくて、ウワッとする
なんというか、ハッとする時の驚きではなくて
ウワッとするのは、見つけたぞ!と言う喜びの気持ち…

なんとも言えず、あの中途半端な形に惹かれるのだ
あの中途半端加減さが、パーフェクトで
本当に私は不恰好とも思われるあの
中途半端な月の形が大好き…

そんなに中途半端を連発したのだから
ついでにこの際、中途半端という意味を考え直してみた

何か新しい見解がチョッと見えてくる

【中途半端にして放り出しているもの】とは?

つまりそれは、未来に完成を待っている素材を放り出していること
その素材は、戻ってくる私を待っている…

やりたくない時に嫌々完成させるよりも
エネルギーが十分に入った時に再度挑戦すると
きっと、思いもよらず良いものが出来るということ!
その素材は、そういう私を待っている!

私の悪い癖は、すぐに仕上がったものが見たい!と
焦って何が何でも完成させてしまおうとすること

時には、思い切って手を止める勇気を持って
途中でやめて、忘れてしまって、何年か隔てて
再び数年後に機が熟した時に、引っ張り出して
完成させるっていうのもアリなのかと、思う

そういう創り方を、今までは積極的にしてこなかった
中途半端に終わっているものは
私にとってはマイナス物質だから見たくもない
だからと言って、スッパリと捨てることができない…

そんなふうに、我が家にいくつかある箱の中には
中途半端に創って、完成させることができなかったものが一杯詰まっている
もう一度、時を隔て、気分を改めて手を加えたら
もしかしたら、美しい満月のように輝くかもしれない!
中途半端な素材は、私を待っている…

そろそろ引っ張り出してきて、続きをやってみるのも
面白そうだな…

世空に浮かぶ美しいお月様を見ていて思ったことでした

Peggy Mays Cafe

さてもう1つ、月と言ったら話したくなるエピソードがある
それは、最近出会ったノリ君のこと

ノリ君はお尻を月光浴させるのが趣味なのでございます!
ある満月の美しいお月様が出ている時のことでした
3階のノリ君の部屋の窓からお尻を出して月光浴していると
どうなってしまったのか、意味不明なんですけれど…

なんとその窓から
Tシャツ一枚の姿で、転落してしまったのです!

「大怪我をしたけれど、死ななくてよかったよ!
再び歩けるようになって良かったよ!」

と言いながら、お尻を月光浴させる気持ち良さを
目をキラキラさせながら話してくれるノリ君は
ちょっと変わったアーティストです

月にまつわる色々な話を聞くけれど、ノリ君のお尻と月光浴の
お話は、私の中では最近のヒット作

世の中にはほんとうに、色々な人がいるのだな〜

そんなことをつくづく感じた、お月様のエピソード…

そして、中途半端!これも、実は発掘しがいのある
良い意味を持った言葉だったのだ!

林の中から顔を見せてくれた月様に
私はまた感謝したのでございます…

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【きょうのカフェ】
今回は、イギリスの田舎で見つけた、何気なくチャーミングなカフェ
田舎のスコーンはやっぱり大きくて、私は夕食のために
半分残して持って帰りました
村のメインストリートにあるカフェなので、直ぐにわかります!

【前回のこたえ】
E5 BakeHouse
Arch 395, Mentmore Terrace, London E8 3PH

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About Author

島田カオル

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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