世界で一番美味しい、とびっきりパンケーキ

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cafevisit


去年の12月、姉夫婦、従兄弟というファミリー総勢8人で
クリスマス~年末休暇にバルセロナへ行きました。
姉夫婦や子供時代から一緒に育った、兄弟のような従兄弟たちと行く旅行は
ハチャメチャな珍道中、
今年も一昨年のスコットランドのハイランドツアーに
続き、最高に楽しい旅でした。

そのバルセロナで、
「私は絶対に素敵なカフェを見つけるぞ」
と、スケッチブックを持ち歩いていたのだけれど
同行した家族全員が、食べて飲んでが大好きなものだから
午後のカフェの時間、なんていうものは存在しなかった!
だけどその代わり、朝ごはんにとっておきのカフェは見つけました。

宿泊していたアパートメントから歩いて数分のそのカフェへ
連日のように通い、そこで大満足のものを見つけたのです。

私は、メニューにパンケーキの文字を見つけてしまうと、
幼年期のパンケーキの思い出からなのか?絶対に外すことが出来ません。

そして、そのカフェのパンケーキはとびっきりでした。

私の好みは、ハニーやチョコレートじゃなくて、何と言っても
一番スタンダードな、メイプルシロップパンケーキ!
ここのカフェの私好みのスタンダードパンケーキには、トッピングとして
ラズベリーやキュウイなどのフルーツとグラノーラが
パラパラと掛かっていました。
これが、大正解!

フルーツの甘酸っぱさとクランチーでナッティーなグラノーラは
メイプルシロップをたっぷりかけた
とても美味しいカリッとふわふわの焼き加減のパンケーキと
抜群の相性だったのです。

私は、今まで食べたパンケーキの中で
「このカフェのものが世界で一番美味しい~~!!!」
と、大声で叫んでしまいました。

th_Barcelonacafe

パンケーキは日本でもとても流行っているようだけれど、
どうも噂を聞くと、高く何枚も重なったパンケーキに
生クリームがたっぷりで色々なものがのせてある
超盛りだくさんパンケーキが人気なのだとか?

私は、そこが子供時代の思い出からきているのだと思うけれど、
中ぐらいの大きさで2枚重なっているパンケーキに
バターとメイプルシロップをたっぷりかけて頂く、
やっぱり何と言っても、これが一番美味しいと思うし
それは生涯変わることのない、私の大好物!

そう、子供時代の想い出からくる嗜好は、
何か揺るがすことのできないものが多い様な氣がします。

私にとってパンケーキ以外にも、そういう物が幾つかあります。
例えば

海苔のおむすびは、食べるときに
新しいパリパリした海苔を巻きつけるのではなく
作るときに、巻いてある、しっとりとした海苔のおむすびの方が好き、
と言う、これには、はっきりとした子供時代の想い出があります。
それは海辺で食べるおむすびです。

毎年夏休みに訪れた西伊豆の旅館で母が、朝食で余ったご飯と海苔で
作ってくれたおむすびです。

午前中父と姉や従兄弟達と目一杯海で遊んだ後、
日焼けを氣にして泳がない母の待つパラソルの下へ
お昼になると戻りおむすびを沢山食べるのですが、
潮の香りと、口に残った海の塩水の味がするおむすびの海苔は、
決してパリパリした海苔ではないのです。

幼年期に身についた、揺るぎない嗜好は食べ物だけではありません。

それは【チョキチョキペタペタ】
この言葉から想像する通りの、工作です。

絵を描くだけではなく、それをちょきちょきとハサミで切って
ペタペタと貼り付けて、コラージュの作品に仕上げる手法です。

コラージュという、言葉は知りませんでしたけれど、
どう考えてもこれが私のアートの軸にになっていると思います。
小学生の図工の時間に見つけた、私の宝物、創作の原点です。

考えてみると、体は小さかったけれど
頭の中は、意外と早熟だったのかもしれません。
小学校の図工の時間の中に、早々と
私が歩むべき道を見つけてしまったのですから!

さて、自分の軸が見つければ
あとはその周りをグルグルしていれば良いのだから
生きていくのは簡単…、

なはずなのだけれど、大人になる過程で、とても大事なそのことを
ついうっかり忘れてしまうようです。
単純なことなのに、難しくさせられたり、思い込んだりしているうちに
信じていたものに対して、不安を感じ、迷いが生じ
一番大切な軸がグラグラ揺れてしまうのです。

作品を作っていると
何やら難しいことを考えたり、カッコつけたり、出来もしないことを
真似しようとしたり、ちょっと偉そうに見えるように!なんて
作品に挑んでみることもあるのですが
得てしてうまくいった試しがありません。

結局私が最後に戻るのは、あのチョキチョキペタペタの場所、
その原点に戻ると、血迷って変な世界へ行きそうになる
私を連れ戻して、光り輝く方向へ連れて行ってくれ…
なんと、不思議なことでしょう!どんなに難しかった事も
あっという間に、サラリと問題が解決して、楽しいものが
出来上がってくるのです。

そう言えば、斎藤一人さんの言葉で、とても氣に入ったものがあります。

「何でも選ぶ時、正しいと思う方を選ばないこと」
それをすると、争いが生じる、と言うのです。
そうではなくて
「どちらがより楽しいか、で選びましょう」

ね、素晴らしいでしょう。

去年の暮れにバルセロナで、楽しい時間を過ごしてから
私の心は、子供心に戻ってしまって、呑気な氣分が抜けません、
そろそろ、ちょっと大人の氣持ちも取り入れて、今年の目標に
向かい始めようと思っています。

でも、大事なことは忘れないように!

それは、楽しい呑気な子供時代の氣分を維持しつつ… です!

それでは、また次回のカフェビジットまで
どうぞ、お元氣で!

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【きょうのヒント】
このカフェは、バルセロナの地下鉄Verdaguer駅から少し入ったところにあります。
デンマークの朝からろうそくの似合うカフェとは違って、
明るい光が差し込む、気持ちの良いカフェでした。是非見つけて
私が思う世界一美味しいパンケーキを食べてみて下さいませ!

【前回のこたえ】
Sankt.Peders Bageri
Sankt Peders Stræde 29
1453 København

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About Author

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東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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