おうちカフェの時間ですよ

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今回は東京から

3月に大きなイベントが2つあったので
先月から久しぶりに家族全員が東京に集まっている。

一つは長男の結婚式、もう一つは相棒の60歳のお誕生会

まあ、なんとなんと月日はあっという間に経ってしまったのでしょう!
この長い人生にはホント、想像を絶する様々なことがある…

嬉しい楽しいハッピーな結婚式があって
60年目のお誕生日を祝福する会があって…

と思っていたら
地球上が見えないウィルスと戦うようになっている。
中国で起こっていることを、遠い国の出来事として捉えていた。
数ヶ月後に、まさかこんな状況になるなんて、誰が想像していただろう…

一時帰国滞在を延長している次男も2週間の予定で英国へ戻るはずだった。
イギリスを出国する朝、ハウスメイト達に冗談で
「ウィルス持ってくるなよ〜」と送り出されたそうだ。

さて、今はどこもかしこもコロナの話ばかり。
私がまたここでそれについて書くことはない、と思います。
では、何を書きましょうか???
今はカフェにもいかれなくなってしまいましたし…

と、…思いついたのは、
私の家篭り生活の中での楽しみ方を書くこと!でした。

ほぼ毎日部屋に篭って、絵を描いたり文章を書いている私の生活は
ロックダウンになっても、
今までとそれほど変わらないと思います。
ほぼほぼ1人で、行動範囲の狭い地味な生活をしていますから。

でも、私はいつも部屋の中で、楽しくて楽しくてしょうがない!
という毎日を送っています。

だから、今、多くの人が強制的に、家篭りをするようになった時
私の【部屋に篭っていることが楽しくてしょうがない!】
という、その理由、部屋篭りの楽しみ方を知ってもらって
何か少しでもインスパイアーされたら嬉しいと思ったのでございます。

とは言っても、特別な事は何もはありません。
私のごく日常の本当に小さな楽しみ方、ということ

幸せを外に求めるのではなく、
自分の中をどんどん掘り起こして、小さな幸せを
たくさん見つけて、積み上げて大きな幸せにしていく!

私が部屋に篭って「あ〜私って、ホント幸せなんだな」と、思う気持ちは
そういう小さな幸せの積み重なりものだから…

私はコロナ騒動が起こる前は、デンマークをベースにしながら
東京とロンドンを行ったり来たりしていました。
こう活字に書くと、なんだか凄いことに思える。
でも実際、私の生活はどの国にいても、ほぼ同じ、
部屋に引きこもって、静かな毎日の繰り返しです。

じゃあ、その引きこもりの日常生活ってどういうの?
と言いますと…

先ず、朝起きたら歯ブラシを持ってベランダに座って、外を眺めながら
ゆっくりと歯を磨くこと。
これがね、なんだか先ず私の朝の幸せのひと時なのです。
コペンハーゲンの家の前は向かい側のアパートと海が見えます。
東京のマンションからの眺めは、高層ビルにぐるっと囲まれた公園と東京タワー

この景色は、ありがたいことに
毎朝見るたびに、いい眺めだな〜楽しいな〜と、感じます。
でも、ロンドンのアパートからの眺めはあまり良くありませんでした。
工事現場と、それに向かい側の高層アパートです。

それでも、
私は朝歯を磨く時は、バスルームから出て
窓から見える風景を楽しみながらゆっくりと磨いていました。
ロンドンの部屋からの景色は、ホント素敵だとは言えない普通の眺め。
それでも、出勤を急ぐ人達の姿を目で追ったり、雲の流れを眺めていたり…と
本当に、普通の景色なんだけれど、それはそれで楽しいものです。

椅子に座って外を見ながら歯を磨く行為は
今では1日が良い感じで始まるように願う、
毎朝の儀式になり、1日の中の私の大好きな数分間の一つです。

東京のベランダからは、毎朝のようにカラスが数羽、
空の高いところを悠々と飛んでいるのが見えます。
私は彼らの楽しそうに飛んでいる姿をみるのが大好きで、その時は
時々私も、一緒に飛んで空から私自身がベランダで歯を磨いている姿を
見るのを想像して、楽しんでしまいます。

歯を磨いたら、ヨガマットをだしてきて
20年以上は続けているチベット体操というのを始めます。
これは、チベットのお坊さん達が瞑想をする前にする体操だそうで、
チャクラを回転させる作用が、どうもあるらしいのです。
そしてこれは若返りの体操だということ!
本当かどうかよくわからないけれど…

5ポーズのチベット体操に3つ4つ他のストレッチと筋トレを足して、
だいたい30分の朝の体操を終えたら
部屋の中にある花や植木の様子を1つづつじっくりと観察して、水をあげたり
取り換えたり、活け直したりします。
その時、部屋に飾ってある物の位置も変えたりして、楽しみます。

「この花と合うのは、この瓶?」と感じると、そのウィスキー瓶を動かしたり、
向きを変えるだけ、の時もある。
それから、集めているコレクションの石の並べ方を変えたり、と
コチョコチョとそんなことをしている時間は本当に好きです。
光の加減が素敵だと思った時は、それらの写真を撮り、時々スケッチすることもあります。

そんなことをして、やっとシャワーの時間です。
さっと浴びて、着替えながら、
「今日は何をするんだった???」と、思い出しながら
朝の準備が出来たら私の大好きな、KAORUSオリジナルの
羊毛でふわふわしているノートブックを開いて、今日のチェック。
朝食を食べない私は、早速朝の仕事に取り掛かります。
朝は大体、ストーリーを考えたり書いたりする時間に充てています。
考えながら、想像しながら書く作業は頭が疲れていない朝の時間に限ります。
絵を描く仕事は、疲れてくる午後や夜になっても、
ほんと、好きだから苦にならないのだけれど、文章を書くのは絶対に朝の時間。

だけど、朝の時間は誘惑も多くて、
あっという間に12時になってしまうことが、よくあります。

例えば、最近の誘惑は、芋虫探し。
私の部屋には今、頂いた桜の枝が生けてあって
桜の花弁の代わりに可愛らしい葉っぱが出てきたと思っていたら
その枝の下に小さな黒いゴミが落ちていることに気がついて…
その時、芋虫の存在をしってしまいました。

それからというもの、毎朝桜の枝のどこに
芋虫がいるか、探すのに夢中になってしまって
それが、小さな保護色だから、本当にどこにいるのか見つけるのが難しい
気がついたら、「あら!大変!もうすぐ11時になってしまう!」
そんなことに、すぐなってしまうのです。危ない危ない注意注意…

さて、部屋に篭って仕事をしていると、気分転換が必要になります。
夕方近いそんな時、私は買い出しに出るついでに遠回りをして散歩をします。
コペンハーゲンにいる時は湾の対岸へ。

美味しいパンの売っている行きつけのカフェや
インテリアショップがあるちょっとおしゃれなエリアを散歩しながら
私は買い出しの時間を楽しんでいました。
もうそんなことが出来ないのかもしれない…と思うと残念ですが

今は想像も出来ないような、新しい楽しみ方をみつけるのかもしれない…
と思い、そんな日が来るのを楽しみにしていましょう。

もう一つの気分転換はお料理です。
1人で食べることが多い私は、自分のためだけ、という特権を利用して
失敗しても大丈夫だから、と色々チャレンジをしています。

なぜか外国にいる時、私は良い具合に日本料理が恋しくなりません。
これは、外国暮らし者にとって、かなりラッキーなことだと思っています。

コペンハーゲンに居る時は、
日本ではあまり見ることのない野菜に雑穀やナッツやフルーツ
などを加え私のシンプルオリジナルドレッシングで和え
「まるで鶏のようじゃない!」なんて思いながら、
大きなお皿に山のように盛り付けて、
スパークリングワインやビールと一緒にムシャムシャ食べるのでございます。

その他はサーディーンとブロッコリーのパスタをつくったり、
デンマークですから、美味しい黒パンとチーズやアボカド、ニシンの酢漬け、
小海老マヨ、サラミ、野菜各種、などなど並べてオープンサンドを楽しみます。

ロンドンに居る時は、パイ料理を1週間に1回ぐらい食べるかな?
パイ料理は作るのが面倒なので、これはズルをして、
出来ているものを買ってしまいます。
私の好きなスーパーマーケット、waitrose で売っている
Mooのbeef steak&ale pie。
これは、美味しい!私の大のお気に入り。
誠に、幸せなことです。

日本にいる時は、打って変わって、せっかくだからと、日本料理ばかり…
そして、大皿が引っ込んで、ちいさなお小皿が登場。
だから量は少なく、種類が多くなってきます。

お刺身も、数切れで私は満足だから、
なるべく美しく、料理人になったつもりでちょっと工夫して
美味しそうにちいさな器に盛り付けます。

ちいさなお猪口に、黒豆の酢漬けを5粒なんていうのも
並んでいると、立派な一品になるのです。
前日の余り物も小さな器にちょこっと入れ替え
テーブルの上に小皿を何皿もズラリと並べる。

これを見るだけで、まず嬉しくなる!「あ〜、幸せ者だ」
私はこれをコチョコチョ料理と呼んで楽しんでいます。
日本酒を呑みながら、
チョコチョコ料理を1人ゆっくり食べる時間が私はたまらなく好き。

「あ〜、今日もいい日だな〜、楽しいな〜、本当に私って幸せ…」

こんなことを、部屋の中を移動している時でも
私は1人で声をだして呟きます。

好きなことがあって、それが出来れば基本幸せ!と私は思います。

大好きな友達と会ったり、
日本に居る時には週末恒例の親戚家族皆んなで食事会
が今は出来なくなってしまったことは、本当に残念…
でも、今はしょうがないこと…

今は、そのような時間は先延ばしにして、
楽しみに楽しみに待っていることに致しましょう。
そして、自分と向き合う時間を折角持たされたのですから
これを大いに楽しまないと!

私は今まで以上にそんな時間が増えたのですから、
この期間、家の中の生活をもっともっと充実させて楽しもうと思っています。

それから、新しいことを始めてみようと、丁度思っていたところだったので
今はその為の良い準備期間!となりました。
ラッキー!

物事には、どんな時にも表と裏があり
嫌なことの裏側には、チャンスもかくれているようです。

この時期は、隠れているそのチャンスを探して見つけて、
次のステップに備えておく!
そんな風に思って、私は新しい楽しみも見つけるように、
家の中でコソコソと動いていようと思っています。

あなたも、是非!
色々工夫して、家篭り生活を、この機会ですから、
どうぞどうぞ楽しんで下さいませ!

一人一人の小さな幸せがドンドン積み上がってきたら
皆んな一緒に幸せエネルギーを大きく広げて
地球を暖かく囲い込んでしまいましょう!

そしたら、猛威を振るっているコロナウィルスも
楽しそうにしている私達の仲間に加わりたい!と
大人しくなるのではないかしら?

私は、そんなことを夢みながら、新しい物語を考えています。

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と言うことで、今回のカフェビジットは私の自宅。

あなたの自宅もカフェにして、楽しい時間を過ごしましょう。

この絵は東京の自宅カフェのイメージ。
このところめっきり飛行機の数は少なくなったけれど、
最近ルートが変わり、南風の日は、羽田へ向かう飛行機が、
ビルとビルの間を飛んで行くのがみえるようになりました。
これも、私のちょっとした楽しみの1つ…

【前回のこたえ】
Kahve Dünyası Algötür – Pera
Kapalı Evliya Çelebi Mahallesi, Meşrutiyet Cd. No:64,
34420 Beyoğlu, İstanbul, Türkiye

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About Author

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東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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