神様の電気エネルギー

0

cafevisit


オシャレな人が集まっているこのイイ感じのカフェを見つけて
イイ席を取って、頼んだ コーヒーを飲もうと
カップを上げたらソーサーに書かれていた文字が目に飛び込んできた

【LEAVE herd behind】
(群を抜いて先へ…)

コーヒーを飲もうとした時に、こんなふうに、
突然予期せぬメッセージを受けるのは、凄く意外で面白いと思った
それも、そのメッセージがなにやら意味深だし…

そういえば、最近、面白いなって思った
広告写真を何度か雑誌で目にした
それは、生意気そうに 下から見上げるような カメラ目線の
モデルの女の子が着ているTシャツに

【Don’t tell me how to be】
(どうなれなんて言わないで!)

ウワッ!これッ イイな~!

そして、イギリスで多分1番人気のメッセージは

【KEEP CALM and CARRY ON】
(平静を保って、普段の生活を続けるように)

これは、ドイツ軍の攻撃を受けた時にパニックに陥らないように、と
戦争時に作られたポスター
しかし、あまり使われずに戦後ずっと忘れられていた ものが
あるきっかけを持って2000年に発見され
その後、爆発的人気になった、という戦争時のスローガン

簡素な言葉で パッと目に飛び込んでくる
こういう メッセージを生み出すことが出来る人を
私はとても尊敬する
なんだかんだと、長い文章書いて誤魔化している私は
絵を描く時にも

「あー、私 又誤魔化している」

と、思う程色々なものを描き込んでしまうことがよくある
余計なものをとって、シンプルに、直球で、カッコイイ絵や文章が
かけたらいいなー、といつも思う

頑張って 大変な思いをして細かく描いたものでも、ダメだと思えば
思い切って 全部削り取ってしまい
その剥げた哀れな キャンバスをただ緑一色で塗りつぶす、とか

真っ白な紙に、墨一色の ササッと勢いのあるかっこいい線画!とか

あー、こんな絵を描きたい!

と、グジグジ思いながら、私は細かく描き込んでいる

私には、ガツンとくる カッコイイ線が描けないし
一生懸命に時間をかけて細かく描いたものを
削り取ってしまう、という勇気もなかなかなくて…

あっ!!!!そう言えば…

先日、iPadで描いていた絵を、どうしてしまったのか
絵の周り1/5位、消してしまう事故がありました
そして、それはどうやってもリセットされず!で、
その周りが削られてしまった一枚を完成作品としたのです

その絵は、丁度消されてしまったあたりを描くのに
とても時間をを掛けて、頑張って頑張って
やっと描いた一枚だったのだけれど…
でも、実を言うと、その消されてしまったあたりが
どうも気に食わなかったのであります

その描き込み具合が、ゴマカシに見えて
そして、構図的におかしな絵だと、気になっていたのでした
だから、私は、それを思い切って削ってしまいたい!と
確かに思っていたのです

でも、せっかく描いたのに
そんな事する勇気なんて私には、あるわけないじゃない …

でも、そしたらナント、思い通りになってしまった!
消えてしまって、元通りにならないと知った時の衝撃!

悔しかった~!

だって、あんなに描いたのに…
時間もあんなに掛かったのに…
全部そのあたりが消えちゃったのだから!

でもね、その部分が消えた絵の方が
実はすっきりしていて、無駄なものがなくて、よく見えて
「これ意外とイイかも…」と、思ったの

大切に描き上げた部分を、思い切って切り取る勇気は私にはない
でも、もしそれが出来るのであれば
私はもっといい絵を 描くことが出来るのかも…

一度(と、書いて思い出したけれど、一度ばかりか二度三度…)
コンピューターで、原稿をほぼ書き上げた時
なぜか突然プツンと、 消えてしまうことがあった

「 えーーーーーーー!!!うっそッ!お願いそんな事しないで!消さないで!!!」

それはそれはとても恐ろしいことで、その時は
かなりのショックで悔しくて、泣きそうだった

でも実はその時、気が付いていたことがあったの
泣きそうだった私の中に
なんだかホッとしている、もう一人の強い私がいることに、そして

「 書き直したら、きっと 前のものよりももっとイイ文章が出来るから安心して!」
と、強い私は毅然として、弱虫の私に言い放った

お湯を沸かして、熱い紅茶 を飲んで、気持ちを取り直し
そして、キーボードへ向かって、もう一度書き始めた
思い出しながら、新たに加えたり、消したりして…
そして 新しく書き直したものが出来た

やっぱり!
消えてしまったものよりも、ずっと良くなっていた!

数時間、数日間掛けてやっと書いた文章を、全部消して初めからやり直す
なんて、絶対に出来ないのだけれど
それが、起こってしまえば しょうがない!
気持ち入れ替えてやるしかない

そして、新しいものが出来ると、それは消えたものよりも
ずっと良くなっている!

そういうこと、経験上 心の底では知っている
だけれど、せっかく書き上げたものを、消してまた書き直す
そんな勇気はない…

あっ、そうか…そうだったのか…

勇気のない私に、神様は電気エネルギー操作をして、時々
「グチュッ」 と、作り上げたものを 潰してくれるのかもしれない

私が自分の判断で、勇気をもってそれが 出来るようになるまで
多分、こういう事故と思われることが
これからもきっと 起こり続ける
のだろうな…

その時は、そう!
心して、神に感謝しなければ!
良い作品を生み出す きっかけと、勇気と力を与えてくださるのだから!

th_blacksheep15MAY2015

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【きょうのヒント】
さて、このカフェはね、私のすきなGoodge Street 界隈
駅を出たら、裏の小道に入って、一本目だったかなー?その辺り…
ックックック変なヒントね!
でも、多分見つかると思う。
そうそう、それから、ここのカフェのスタッフは
カッコよくて優しいお兄さん達だった!

【前回のこたえ】
Lee’s Coffeehouse
6 Old Town, Clapham Common, London SW4
opening hours: 7:30 – 17:00 Mon-Fri, 8:00 – 17:00 Sat

Have a Good day!

カオル


 

Share.

About Author

島田カオル

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

コメントを残す