猫と過ごす秋の夜長

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この11月でタムタムとラミーは2歳になりました。おかげさまでどちらも元気に成長していて、もういっぱしの成猫です。最近はかつてのようにおトイレ騒動を起こしたりすることもほとんどなくなり、時々吐いたりすることはあるものの、回虫もあれから出ていないし、健康上の問題は今のところありません。しかもこんだけ毛量があるというのに、ヘアボールさえあまり吐かなくなってます(なんでだろう?)。

彼らの誕生日(正確な日付はわからないので、おおよその見当で11月12日としています)には、ふと思い立って珍しくケーキなんか焼いちゃいました。って、食べるのは私たちですけど。まあ雰囲気、雰囲気。肝心の猫様たちにはスペシャル猫すうぷをご馳走しました。

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誕生日プレゼントには、今まで使っていたのよりもずっと背の高いスクラッチポールと、キャットニップ・マウスなどのおもちゃをいくつか。

なにこれなにこれワーイワーイと大はしゃぎ

なにこれなにこれワーイワーイと大はしゃぎ

しかしキャットニップって、人間にとってのお酒とか、ちょっとしたドラッグみたいなものなんでは!? と思って、与える量とかタイミングがいまひとつよくわからない部分があるのですが、猫は本来「あーもう十分やったった」っていう満腹指数みたいなものが冴えていて、たいてい適度なところで自らやめるというのを何かで読んだので(自制心がきいてるんですね、すごいなあ)、まあ本人、もとい本ニャンたちの判断に任せていいのかなと思う反面、タムタムに自制心などあるのだろうかと疑わずにはいられないわけでして。

そしたら案の定タムタム、たちまちこのマウスに飛びつき、スリスリ、ケリケリしてかなりベロベロになり、可笑しいやら複雑やら。一方、その様子を怪訝な顔で見ていたラミーは「あら、なんてみっともない姿なの。アレで私もあんなことになったらどうしよう」とばかりに使用をためらい、いまだに警戒しています。ラミーをモデルに「ダメ。ゼッタイ。」のコピーでポスターもイケそうです笑。

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さて、秋もますます深まってきまして、寒い、暗いのが基本的に苦手な私は、夜長を楽しむというより冬眠準備に入っている感じですが、それでも空気が澄んで月が煌々と輝いている静かな夜は、部屋の電気を消して窓の外を眺め、猫をナデナデしながらしばし白い月明かりを楽しんでみたりします。夜、月、猫のコンビネーションは、ひとり暗がりで音楽を聴くのとか、ひとり酒を味わっているのと同じような感じで好きです。

月夜のラミー

月夜のラミー

そして夜、月、猫といって思い出すのが、一冊の絵本です。かつて実家で犬を飼っていたこともあり、完全に犬派だった当時は、猫関連の本とかグッズとかに取り立てて興味がなかった(というより、自分が手元に持っとくものではないような気がしていて特に注目していなかった)のですが、そんな私がうっとり魅せられてつい購入してしまった猫本というのが、アメリカ人作家ロイス・ダンカン作、スティーブ・ジョンソン&ルー・ファンチャー画、成沢栄里子訳の絵本「夜にみちびかれて」です。

この本に出会ったのは、学生ビザでノースロンドンに暮らしていた9年ほど前のこと。帰国売りで訪れたおうちで見つけてひとめ惚れしてしまい、数ポンドで譲ってもらいました。世の中には猫ものが溢れていますが、「うわーたまらん!どーしても手に入れたいっ」というほどグッとくる猫ものに、しょっちゅう出会えるわけではありません。まして猫ものにさほど興味がなかった当時なんか、まったくと言っていいほどでしたが、この「夜にみちびかれて」には、文字通りひと目見てグッときてしまいました。

日本語版は学生ビザが切れて帰国した際に日本に持ち帰ってしまったので、現在は実家の本棚です。こちらは後に手に入れたオリジナル版。

日本語版は学生ビザが切れて帰国した際に日本に持ち帰ってしまったので、現在は実家の本棚です。こちらは後に手に入れたオリジナル版。

とにかく絵が素敵。しなやでミステリアスな猫の姿が、やわらかいタッチながら見開きごとにダイナミックな構図で描かれていて、ページをめくる楽しさもひときわです。そして、猫という生きものの妖しさと美しさをとらえたシンプルでポエティックな文。翻訳の良さもとても大きいと思います。まず、原題の「I Walk at Night」を「夜にみちびかれて」としたセンスに感服です。

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本を開くたびに特別な気持ちになるような。
本を開いた途端に別世界に入り込んだ気分になるような。
私にとっては、そんな絵本です。

ちなみにこの絵本は2000年に制作され、その年のニューヨーク・タイムズの「Best Illustrated Children’s Book」アワードでベスト10の一冊に選ばれています。

と、イギリスの猫とは全然関係ない話題でしたが(ごめんなさい)、みなさんもどこかで見かけたら、ぜひ手にとって見てみてください。

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About Author

さとりっぷる

旅行誌や情報誌、広告等の編集&ライターの仕事を経て2005年に渡英、デヴォン州に約9ヵ月、ロンドンに約4年滞在。2008年頃からベースを弾き始め、バンド活動を開始。2010年より東京—ロンドンを行き来し、2014年に結婚を機に拠点をロンドンに移す。現在は主に翻訳ローカライゼーションの仕事をしながら、DIYパンク/インディポップ/ガレージポップ系の複数のバンドで活動中。 ソロプロジェクト: https://dizzyfruit.bandcamp.com/ かなり気まぐれ更新のブログ: http://london-tokyo-pv.blogspot.co.uk/

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