猫のいる風景3

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このところ晴天続きで夏真っ盛りのロンドン。日本生まれ日本育ちの私は6月というと梅雨のイメージで、夏は7月からという感覚が抜けませんが、ここロンドンでは一年で最も天気がよくて夏っぽいのは6月だと思います。日本より1ヶ月早く夏がやってくるような感じでしょうか。まあその代わり8月にはもう秋の気配が漂ってたりしますよね。

暑い日が続いているので、最近タムタムとラミーは日中、ゴロゴロ、ウダウダしている時間が多いのですが、日没後、蛾などの虫が部屋の灯りに誘われて窓の隙間から侵入してきたり、裏庭でキツネが金切り声を上げたりした途端に、突如、野性が目覚めるがごとく全身で反応し、黒目が大きく広がったビー玉のような目を見開いて、耳をそばだてます。特に大きい虫が入ってきてハンティングが始まると、しばらくはドタバタ大騒ぎ。嗚呼楽しや夏の夜。

この夜は突然窓ガラスにゴツン!という音がして、何かと思えばクワガタのような虫が窓際でひっくり返ってのたうちまわっていました。どうやら飛行中に窓に激突した模様。しばらく様子を窺っていると、どうにか自力で回転して、のそのそと歩き出しました。いやはや音が大きかったのでびっくりした。当然ラミーとタムタムも窓越しに釘付けになっていたのでした。

そういえば最近よくツバメが何匹も家の周りをビュンビュン飛び交っていて、最初は巣でも作ってるのかと思っていたのですが、そういうわけでもなさそうだし、どうも正気を失っているように見えてちょっと怖いくらいなのですが(天変地異の前触れか何かかしらとつい思ってしまったりして)、当然ラミーとタムタムは、こちらにも毎回このとおりガッツリ釘付けです。

さて今回は久しぶりに、外出先で出会った猫たちを紹介する「猫のいる風景」第3弾をお届けします。みなさんもこの夏、お出かけの際には猫たちとのすてきな出会いがありますように。ハッピー・キャットスポッティング!

まずはサウスイースト・ロンドンの自宅から徒歩圏内のリハーサルスタジオに行く途中で出会った黒猫ちゃん。こうやってブロックの背後からじーっとこっちを見ている姿に、一見シャイだけど実は人懐こそうなお人柄、じゃなくてお猫柄が覗きます。ちょっとナデナデしたらトコトコ塀の上を歩いてついてきたけど、どうやらテリトリーはここまでのようでした。

このジンジャーキャットさんも、スタジオまでの道のりで時々見かけます。とてもシャイな猫ちゃんで、この日も近づくとこのとおり、さーっと逃げてしまいました。怖がらせてごめんね。しかもストーカーのごとく追いかけて写真まで撮っちゃってごめんなさい。。。ハバナイスデイ。

こちらも自宅にほど近い、Old Kent Roadから一本入った裏通りにあるおうちで見かけたジンジャーキャット。なにかキョロキョロしながら前庭をウロウロしていたので声をかけてみたけれど、こちらにはあまり興味を抱いてもらえず、挙句、このとおり窓枠にひょいと飛び乗って大あくびを見せられただけでした。かわゆいけれど、つれないわあ。

上のジンジャーキャットを見かけたのと同じ通りで別の日に出会った、物静かながら人懐こいふわふわグレーのかわい子ちゃん。私の足元をウロウロすりすりしたり、地面にころんと転がったりと、おなじみの挨拶ですぐ仲良しになりました。そういえば余談ですが、うちの猫たちは私たちの足元をウロウロすりすりしないんですよねー。頭突きすりすりはよくやるんですが。室内飼いで外に出たことないから、マーキング意識が薄いんでしょうか……?


あくびと言えば、こちらもハイ、このとおり。やはりご近所さんの猫ですが、会ったのはこれまでこの1回きりです。若くて賢そう、しかもイイ感じで肩の力が抜けているようなハンサム君(はっきりとはわかりませんが、態度からしておそらくオス猫)で、将来大物になりそうな予感。なーんて。



イングランドとウェールズのちょうど境目に位置し、古書の町として知られるヘイ・オン・ワイにて、とある古本屋さんに足を踏み入れようとしたら、ふいっと目の前に現れた猫。ブルー・バーミーズという種類ではないかと思うのですが、とてもきれいなブルーグレーの毛皮をまとっていました。なにやらこの本屋さんの猫ではなくて、近所の住人の猫らしいのですが、いつもふらりと遊びに来るんだそうで、勝手知ったるなご様子で店内をウロウロ、時に「ほらこっちにこんな本があるんだよ」とでも言いたげに案内してくれたり。ちなみにこの本屋さんの店主さんはとても気さくで話好きの方だったのですが、私が訪れた時点で残念ながらまもなく閉店するとのことだったので、今はおそらくもうなくなっていると思います。この猫ちゃんも遊び場を失ってしまって、きっとさみしく思っていることでしょう。


ウェールズはペンブロークシャー北部の風光明媚なヴィレッジ、トレフィンで出会った、ものすごくお喋りな、つやつや毛並みの黒猫ちゃん。突然どこからともなく現れ、ハロにゃーんと話しかけてきたのでナデナデしたら、ゴロゴログルグル〜と大きく喉鳴らし。「どっから来たの?」と問いかけると「ゥルラァ〜!」と元気よく返事してくれました笑。それにしてもよく喋るし、とっても人懐こいので、なかなかその場を離れられず。後ろ髪を引かれつつバイバイしたのでした。



ウェールズつながりで、夫の実家の猫ミン。以前紹介したメイジャーのきょうだいです。実はメイジャーは最近少し慣れてきて、その時の気分にもよりますが、少しナデナデさせてくれるようにまでなったのです。一方、ミンはメス猫だけにメイジャーに輪をかけて警戒心が強く、普段なかなかお近づきにはなれないのですが(2枚目のアップ写真は窓越しに撮ってます)、一度だけ、私が2階へ上がろうとするとこのようにミンが階段でウトウトしていたので(3枚目の写真)そおっと触ってみたら、なぜかこの時だけは逃げもせずに触られるがままになっていて、とても不思議でした。今のところミンと近づけたのは、この奇跡の1回だけです。

再びロンドンに場所を移しまして、自宅近辺(ばっかりですね、今回)の静かな住宅街を散歩中に、ふと視界をかすめた二つの目……翳った室内、窓ガラスの反射などで一瞬、錯覚かと思いきや、よく見るとそこにぬんと立つ黒猫さんの姿が。その視界に私たちは入っていないようでしたが、大きく目を見開いて、何を見つめていたのでしょう。

ケンサル・グリーン・セメタリー、ハイゲート・セメタリーなどと並んで、ロンドンの7大墓地(Magnificent Seven cemeteries)の一つに挙げられるナンヘッド・セメタリーの周辺にて、車の上でひと休み中の猫さんを見かけました。ハロ!と声をかけると、体は起こさず顔だけぐるっとこっちに向けて「誰やねん」ってな感じの反応でしたが、その奥に遊び好きな表情が覗いていたのを私は見逃さなかったよ。また次回ゆっくり。



こちらも自宅のすぐ近くを歩いていた時のことですが、この光景が目に入って思わず「ああっ!」と声を上げてしまいました。

だ、だって、この高さよ⁉️ いくら猫が身軽で、受け身がとれると言ったって。このきれいな白猫ちゃんの飼い主さんに、ぜひとも猫落下防止のプロテクションを設置するよう、おすすめしたいです。見てて手に汗握ったもん(とはいえ最後まで見届けなかったけど。。。)

さて今回のラストは、第1弾の最初に紹介したお友達猫のラルフくん、再登場です。なぜかというと、彼は最近、飼い主であるスペイン人カップル(ロンドン歴8年)とともに、マドリードに引っ越してしまったからです(涙)。もっと正確に言うと、飼い主より先に、ひとりでパスポートを持ってスペインへ旅立(つハメにな)ったのです!なんと勇敢な!(うちの猫たちに置き換えて想像しただけでも、ドキドキハラハラして動悸が激しくなっちゃいますけども)

飼い主の友人カップルによると、飛行機で貨物室に預けるのはやはり心配ということで、車で運んでもらうサービスを利用したんだとか。他数匹のぺットたちと一緒に、ケージごと車に乗せられて運ばれるらしいのですが、基本的にドアtoドアのサービスだし、道中の様子なども随時知らせてくれるとのこと。しかしやはりラルフにとっては辛い試練だったようで、送られてきた写真を見たところ、ベッドではなくてトイレの中にじっと座っていたんだそう(ストレスでこういう状態になる猫は時々いるらしい。泣)。ともあれ、どうにか無事にスペインに到着し、今のところは友人のご両親が住む広々とした庭のあるおうちで、他数匹の猫たちとも打ち解けて、のんびりとスパニッシュ・ライフを満喫しているんだそう。よかったねえ、つらい旅を乗り越えた甲斐があったねえ。
しばらく会えなくてさみしいけど、近いうちにスペインに会いに行くよ!それまで元気でね。

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About Author

さとりっぷる

旅行誌や情報誌、広告等の編集&ライターの仕事を経て2005年に渡英、デヴォン州に約9ヵ月、ロンドンに約4年滞在。2008年頃からベースを弾き始め、バンド活動を開始。2010年より東京—ロンドンを行き来し、2014年に結婚を機に拠点をロンドンに移す。現在は主に翻訳ローカライゼーションの仕事をしながら、DIYパンク/インディポップ/ガレージポップ系の複数のバンドで活動中。 ソロプロジェクト: https://dizzyfruit.bandcamp.com/ かなり気まぐれ更新のブログ: http://london-tokyo-pv.blogspot.co.uk/

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