キャット・レスキューのためのルーム・ニッティング

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先日、毎度おなじみのキャット・レスキューセンター、Celia Hammond Animal Trust (以下CHAT)のLewisham支部で開催された、里親募集中の猫たちのために編みぐるみのオモチャを作ろう、というイベントに参加してきました。

これは、Meetupという、共通の趣味を持つ人たちがサークル活動を行う出会いの場となるSNS(グローバルなプラットフォームなので、日本でも利用している方がいるかもしれませんが)においてMicro-Volunteering CauseCorpsというボランティア・グループが行っている企画のひとつです。MeetupというSNSさえも全然知らなかった私なのですが、レスキューセンターにいる猫たちのためのクラフト製作、しかもCHATのLewisham支部で開催と知ったら、これはもう参加しないわけにいかない!というわけで、さっそくMeetupにサインアップしてこのグループのメンバーに加わりました。

しかし月1回のペースで開催されているこの企画は非常に人気らしく、加入した月にエントリーしようとしたらすでに定員オーバーでなんとキャンセル待ち(収容人数などの関係で定員が20名なのです)。結局この時はキャンセルが出なくてチャンスを逃し、その翌月は残念ながら予定が合わず、となかなか参加できずにいたのですが、今回は告知が出てすぐに申し込んだので、やっと参加できることになったのでした。わーい。

開催は週末、土曜の午後2時にCHATにて現地集合。通常は、大きいケージがいくつか設置されている(半野生だったり、病気持ちだったりなど、やや問題児の猫たちが入れられています)裏庭の屋外スペースの片隅にテーブルを設置して、猫たちをケージ越しに眺めながら製作しているらしいのですが、この日はあいにくの雨。屋根の下でなんとかできないこともなかったけれど、気温も低くて寒いだろうし、ということでCHATのスタッフが親切にもスタッフルームを私たちのために解放してくれて、ありがたいことに屋内での作業となりました。

ものすごく人懐こい子がケージの奥からタターッと駆けてきて、すりすりすり。

ものすごく人懐こい子がケージの奥からタターッと駆けてきて、すりすりすり。

というわけで地下のスタッフルームに移動し、さっそく製作開始。道具はすべてCauseCorpsの方で用意してくれており、スタッフのカースティが、ルーム・ニッティングのやり方とツールの使い方を丁寧に教えてくれます。

私は縫い物は好きなのですが、編み物はほぼ全くダメで、子どもの頃に母に教わってものすごくシンプルなマフラーか何かを1つ作った覚えがありますが、それもかなり四苦八苦したような記憶だし、以来、自ら進んでやったことは一度もありません。しかしこのルームはそんな私でも簡単に編みぐるみが作れる便利な道具。といってもやはり使い慣れている人に比べると編み目が緩かったりして出来栄えの差は多少出てしまうのですが、ま、このオモチャで遊ぶのは猫たちなので、そんなに気にしなくていいもんね。

この日は悪天候だったせいか、集まったのはほんの9人ばかりでした。私のように近所から来ていたのはもう一人だけで、ノースロンドンの方からはるばる来ていた人もいました。過去にも参加したことがあるという人もいましたが、私と同じく初めての人もいて、カースティによればいつも半々ぐらいの割合だそうです。みんなで輪になって座り、どこに住んでいるのかとか、仕事は何をしているのかなど、編む手を動かしながら、それぞれ簡単に自己紹介もしました。やはりCHATから猫を引き取ったという人もいたので、お互いの猫の話をしたりして、なんだか猫ママ友みたいです(笑)。

用意された毛糸からそれぞれ好きなものを選んで製作開始。手前右が主催者のカースティ。

用意された毛糸からそれぞれ好きなものを選んで製作開始。手前右が主催のCauseCorpsのカースティ。

それにしても、みんな一緒にスタートしたはずなのに、私は編むのが遅くて、気づけば遅れて来た人たちにすっかり追いつかれていました。

このように毛糸をペグに引っ掛け、専用のピックを使って糸を絡ませていくだけ。至って簡単です。

このように毛糸をペグに引っ掛け、専用のピックを使って糸を絡ませていくだけ。至って簡単です。

このとおり、だいぶ編み上がってきました。ちょっと編み方が緩かったみたいだけど、気にしない気にしない。25ラウンド程度編んだら取り外して成形します。

このとおり、だいぶ編み上がってきました。ちょっと編み方が緩かったみたいだけど、気にしない気にしない。25ラウンド程度編んだら取り外して成形します。

中に詰め物をして縫い合わせたところ。ここから猫型にしていきます。

中に詰め物をして縫い合わせたところ。ここから猫型にしていきます。

本体を編み終えたら、あとはそれぞれ好みの飾り付けなどをして仕上げ、最後にキャットニップを入れたタッパーウェアの中に編みぐるみを入れてシェイク! 全体にキャットニップをまぶして出来上がりです。

キャットニップをふりかけて完成! 最後は時間に追われて慌てて作業したのでややイビツな仕上がりになってしまいましたが、猫にとって見た目はあまり関係ないですね(笑)

キャットニップをふりかけて完成! 最後は時間に追われて慌てて作業したのでややイビツな仕上がりになってしまいましたが、猫にとって見た目はあまり関係ないですね(笑)

 

みんな上手に作ってますねー!

みんな上手に作ってますねー!

最後にいよいよ、自分で作った編みぐるみを手にして屋外のケージに入り、猫たちに直接あげるのですが、週末はオープンデーで里親希望の人たちが入れ替わり立ち替わりたくさん猫たちを見に来るので、ただでさえ手狭な施設内はやや混雑気味。ちょうど屋外エリアをグループで見学中とのことで、しばらく待機するように言われました。

しかしこの後、予定があった私は、猫たちと触れ合う機会を待つことができず、仕方なく自分で作った編みぐるみを他の人に託して、後ろ髪を引かれつつもその場を後にすることに。残念でしたが、まあ製作が主目的だし、またの機会を楽しみに待ちたいと思います。

作ったばかりの編みぐるみを持って、数人ずつケージの中に入り、猫たちと直接触れ合うことができます。

作ったばかりの編みぐるみを持って、数人ずつケージの中に入り、猫たちと直接触れ合うことができます。

ケージの前までは行ったのですが、一度中に入っちゃったらきっと夢中になってなかなか出られなくなりそう、と思い、時間がなかった私は断念。

ケージの前までは行ったのですが、一度中に入っちゃったらきっと夢中になってなかなか出られなくなりそう、と思い、時間がなかった私は断念。

なんにせよ、昨年の夏から始まったというこの企画、通常は気候の関係で春夏に限って開催するそうで、今年は今回が最後だったらしいので(冬の間はカフェなどで開催して作り置いておくそうです)、参加できてよかったです。ルームキットはHobbyCraftなどでも販売されているようなので、自分でも購入して、うちの猫たちにもオモチャを作ってあげようかな!

そしてそして、実はこの編みぐるみイベントの後にあった予定というのが、何を隠そう、あぶそる〜とロンドンの編集長である江國まゆさんと、ネモ・ロバーツさん共著で絶賛発売中の新しいガイドブック「ロンドンでしたい100のこと」(自由国民社)の出版記念パーティーでした。満員御礼、豪華ゲストも多数駆けつけ、大盛況となったパーティーでしたが、編集長のご厚意で、CHATへの寄付目的で作っている猫バッジなどの小物を会場にて販売させていただきまして、ありがたいことに今回£40ばかり寄付することができました。ご購入いただいた方々、ご協力本当にどうもありがとうございました!

おかげさまでこの通り、寄付いたしました〜

おかげさまでこの通り、寄付いたしました〜

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About Author

旅行誌や情報誌、広告等の編集&ライターの仕事を経て2005年に渡英、デヴォン州に約9ヵ月、ロンドンに約4年滞在。2008年頃からベースを弾き始め、バンド活動を開始。2010年より東京—ロンドンを行き来し、2014年に結婚を機に拠点をロンドンに移す。現在は主に翻訳ローカライゼーションの仕事をしながら、DIYパンク/インディポップ/ガレージポップ系の複数のバンドで活動中。 Etsy shopオープン中です:https://www.etsy.com/uk/shop/TubbingRummy

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