「おさるのシャーロット」は、ダメですか?

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あれから早5年。英国総選挙の結果は、ご存知のとおりです。その選挙を控え、ああだこうだと選挙戦の予想にメディアも市民も騒がしくしていたとき、ケンブリッジ公爵夫妻に第二子が誕生し、英国はしばしお祝いムードでしたね。なにしろこちらの争点は、男の子か女の子かしかないので、じつにシンプル。しかも大方の予想どおり王女誕生で、名前のほうも、ほぼ予想どおりだったのではないでしょうか?

プリンセスの「シャーロット・エリザベス・ダイアナ」という命名は、なんだか超有名人の名前(といっても、プリンセス・シャーロットにとっては、身内ですけど)のテンコ盛り、という感もなきにしもあらず?ですけど、まさかロイヤルファミリーが、セレブ(歌手や俳優やフットボール選手)の子どもみたいに、キラキラネームを名乗るわけにはいきませんから、古風かつ「ありふれた」名前になったのでしょう。

ところで、英国在住の方々にもすでにお耳にも入っているかもしれませんが、日本では、高崎山で生まれた猿の赤ちゃんの名前を動物園が公募したところ、ちょうどこの時期「英国にプリンセス誕生」のニュースで沸いていたため、853の応募中59人が「素敵」と思った「シャーロット」に決定。ところがこれに抗議が殺到。なぜ? 猿に王女さまの名前をつけるなんて、英国王室に対して失礼千万だからです!

日本のメディアがこれを報じたさい、英国と日本の文化のギャップを久々に感じました。日本のTVニュースでは、街角で一般人の意見を訊いておりましたが、英国の王室に敬意を表す日本人、結構、いらっしゃるんですよ、これが。一方、英国人に訊ねたりサイトへの投稿では、猿に「シャーロット」と名づけたのは、不純な動機というのか「ユーモア」からだと思ってる方が多いみたいなんです。わかるな~。

ともかく、こんなことで日本のメディアが大騒ぎになったため、驚いた英メディアのここここここあそこでも、ニュースになりました。要するに、お猿さんだから、いけないようなのです。パンダだったら、問題なかったに相違ありません。んで、名前を変更するか否か、英王室広報や英国大使館をも巻き込み、(5月7日の段階では)大分市の市長と協議する事態にまで発展したこの騒動の、結末やいかに?

速報です。米国の「おさるのジョージ」に、妹分が日本で誕生!

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About Author

京都東山の生まれ。19歳から雑誌の仕事(編集者/スタイリスト/コーディネーター/ライター)に携わる。英国では、憧れのフローリストの下での花修行や、尊敬するアーティストが学んだカレッジで現代アートを勉強し、通算11年間のロンドンライフをエンジョイした。オーサカン(大阪人)となった今も、“心”はロンドナー。変わらぬ日課として読むUK のオンライン新聞から、旬なニュースをあぶそる~とロンドンのためにピックアップ。帰国後は本の翻訳を手がけ、この5月に『ヴェネツィアのチャイナローズ』(原書房)、2014年7月に『使用人が見た英国の二〇世紀』(原書房)、ほかを上梓。ロンドンで目覚めた世界の家庭料理チャレンジ&花を愛でる趣味ブログserendipity blogは、開設して11年目に突入。

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