ロンドン観光名所:テムズ川沿い ベスト5

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今回のなんでもベスト5は、ロンドンのテムズ川沿いの観光名所にフォーカス☆

1. セント・ポール大聖堂 St Paul’s Cathedral

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1666年のロンドン大火の後、イギリスが誇る建築家クリストファー・レン卿の設計で18世紀初頭に金融街シティに再建されたセント・ポール大聖堂は、名実ともにロンドンを代表する建築アイコンのひとつ。幾度ロンドン市内の再開発が行われ、ロイズ・ビル、ロンドン・アイ、ガーキン・ビルといったランドマークが次々と誕生しようとも、最終的に古都ロンドンのスカイラインを決定づけているのはこの建物。1708年の完成から250年間は高さ111メートルのセント・ポール大聖堂を上回る高さのビルを建てられなかったという事実を見ても、その影響力のスゴさが分かるというもの。ルネッサンス風の華やかな外観に違わず、広々とした内部も壮麗な天井画やモザイクに圧倒されること間違いなし。有名な「ささやきの回廊」の真偽のほどを確かめてみたい方は、ぜひとも2名以上で入場されたし。回廊がきれいな円を描いているため、ささやき声で話すと声が反射して反対側から正反対側に届くという不思議な仕組みになっている(お坊さん同士の陰口や密かな陰謀の防止に役立ったのかも!?)。細い階段をのぼってドームの頂上に辿り着くと、そこからはテムズ川を見下ろす絶景が! レン卿やネルソン提督など数多くの名士が眠ることでも知られ、ときにロイヤル・ウェディングなど英王室の行事も行われる。iPodを利用した日本語オーディオ・ガイドあり。
最寄駅:St Paul’s

 

2. タワー・ブリッジ Tower Bridge

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テムズ川に架かる200以上の橋のうち、最も有名なのがこのタワー・ブリッジ。左右にあるゴシック様式の塔と、美しい弧を描いてたわむ青いスティール部分がいかにもヨーロッパの古い橋という佇まいであることに加え、背の高い船が通るときには真ん中がまっ二つに割れて開閉するという「跳ね橋」なので目立つことこの上ない。1894年に完成後、第二次世界大戦中にドイツ軍のロケット弾を受けて被害を被った以外はずっと健在。開閉技術は時代を追って進歩しているらしい(蒸気→電気)。橋は最近トレンディな店が増えてきたセント・キャサリンズ・ドック/ロンドン塔とロンドン市庁舎を結ぶ地点にあり、ロンドン市庁舎側からの撮影がおすすめ。近年タワー・ブリッジは年間1000回ほど開閉しており、ここを通りたい背の高い船は24時間前までに通知する必要があり、開閉時間はウェブサイトで公表される。ちなみにタワー・ブリッジ周辺のオフィスに勤めている友人によると、通勤途中に橋が開いて通れなくなってしまった場合は「タワー・ブリッジ遅刻」という特例が認められているらしい。跳ね橋が上がっても橋の2階部分にある関連展示室は問題なく水平のまま。高〜いところからテムズ川周辺を眺めたい方は、ぜひ。
最寄駅:Tower Hill

 

3. ロンドン塔  Tower of London

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貴人の牢獄としての過去で知られる城塞は11世紀の建造。もともと王の居城として使用されていたが、13世紀からは牢獄の役目も与えられ、アン・ブーリン、キャサリン・ハワードなどヘンリー8世の妃や、9日間の女王ジェーン・グレイなどが理不尽に処刑されたことで幽霊が出る城としても有名である。一方で、英王室の豪華宝飾コレクションを展示したジュエル・ハウスでは世界一大きなカット・ダイヤモンド「アフリカの星」を見られるなど、華やかな王室の歴史を垣間みることもできる。なお現在も「ロンドン塔からワタリガラスがいなくなるとイギリスが滅びる」というジンクスのため、ここではワタリガラスが飼育されており、カラスの世話をするレイヴンマスターもいる。1988年に世界遺産認定。(ロンドン塔だけ説明に力が入ってなくてすみません 汗)
最寄駅:Tower Hill

 

4. ロンドン・アイ London Eye

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ミレニアム生まれのロンドン・アイは、すっかりテムズ川沿いの風景になじんでいる巨大観覧車。2006年に上海で南昌之星が完成するまで世界でいちばん大きな観覧車であった。高さ135メートル、銀色に輝く32個の巨大カプセルには25名まで搭乗可、一周する時間は30分、お天気に恵まれると40キロ四方まで見渡せる。開設当初はブリティッシュ・エアウェイズがスポンサーだったのでBAロンドン・アイという名だったが、その後、EDFエナジーにとってかわられ、現在のスポンサーはなんとコカ・コーラ。そのためライトも赤く変えられたそうである(汗)。カプセル内は特別なイベント・スペースとして人気があり、プライベート・パーティーや結婚式、チョコレートやワイン・テイスティングはお手の物。加えて2015年からスポンサーとなっているコカ・コーラは、もっとすごい体験をさせてくれる。5000ポンド(約100万円)でカプセル内をプライベート・ダイニング・スペースに変身させてくれるというのだ。イベント名は「Dining at 135」。8名までのゲストがテーブルに座り、3周する間の1時間30分、シャンペンに始まる3コース・メニューを楽しめるダイニング体験は、ロンドン・アイの一般営業時間終了後の予約のみ。一生に一度のスペシャルな夜を演出したい方はぜひ問い合わせを☆
最寄駅:Waterloo / Embankment / Westminster

 

5. テート・モダン  Tate Modern

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発電所だった建物を改築して作られた現代美術の殿堂。広大な吹き抜け空間に圧倒されるタービン・ホールは巨大作品の展示場として利用され、新展示ごとに熱い注目を集めている。ローテーション制の常設展示はセザンヌ、モネ、マティス、ピカソ、ウォーホルからジャスパー・ジョーンズまで無料展示としては大充実のコレクション。話題性のある企画展と併せて現代アート好きは必訪のスポットである。2016年1月24日まで開催されている企画展の目玉は「The World Goes Pop」展。ポップ・アートが米英で花開いた1960年代から70年代にかけて、そのムーブメントは世界に広まって東欧から南米、アジアにいるアーティストにも少なからぬ影響を与えた。会場には当時の若きアーティストたちによるいかにもポップ・アートといった風情の作品が並び、カウンター・カルチャー的な熱を感じ取ることができる。日本からは横尾忠則さんや篠原有司男さん、田名網敬一さんなどの作品が展示されている。ご興味あればぜひ。
最寄駅:Blackfriars London / Southwark / London Bridge

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ちなみに今回、日本を代表するグラフィック・アーティスト田名網敬一さんのビデオ作品を初めて拝見したのだが、60年代の当時、新しいメディアであった映像の世界でこれだけの表現力を発揮できていること自体がすごいと思った。9歳のときに東京大空襲を体験したという氏による映像作品は日本人なら相当インパクトがあるので、世界の中の日本人ポップ・アートというくくりで彼の作品を見てみたい方に鑑賞をおすすめしたい。

 

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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