コロナウイルス感染で、ルーロールをパニック買いするわけ

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あっという間にもう3月。暖かくなってあちらこちらで花が咲き、自然と気分が浮き浮きしてくるのが春。ところが、世界中で日に日に感染者数が増える新型コロナウイルスの感染拡大で、暗~い春の幕開けですね。感染者が出てしまったり、感染を広げないための予防措置などで、どこに住んでいても、多かれ少なかれ影響を受けるのは避けられないようです。で、お近くのスーパーマーケットの棚から、ルーロールが消えてませんか?

今回のCORVID-19(新型コロナウイルスの)感染に関連したトイレットペーパーの「パニック買い」は、BBCの記事によると、感染者数もさほど多くないオーストラリアで発生。先週水曜日に「よく手を洗って衛生管理に留意し、必要を感じた場合は食料と日用品の2週間分の備えを」と政府が呼びかけたところ、週末にはスーパーマーケットに人々が殺到し、トローリーにトイレットペーパーを山のように積み上げる姿が見られたようです。

トイレットペーパーの取り合いで刃物を持ち出す喧嘩まで起こったシドニーでは、購買数を限定することになったそうですが、トイレットペーパーの買いだめは、シンガポール、香港、米国、ドイツ、そして日本でも起こっていて、「マスクを緊急生産するので同じ原料のトイレットペーパーが生産されない」(実際は異なる原料)というデマが広がったため、わたくしの地元ドラッグストアなどでも、棚からきれいに消えております。

そして「バースのセインズベリーからトイレットペーパーが消えた」というSNS投稿を紹介する昨日の記事を見ると、市民の「パニック買い」は、英国も例外ではないようですね(笑)。わたしはデマには乗っかりませんが(ん?)、かつて「石油危機」が起こったときに、うちの母がトイレットペーパーを買いに走ったのを覚えています。世界が混乱するとき、それにしてもなぜ、人々が真っ先に買いだめするのがトイレットペーパーなのでしょう?

理性を知る大人たちの、なんとも不条理なこの行動…。消費者心理学の専門家によれば、今回の現象はSNSや報道に煽られた群集心理の明らかな例なのだそう。トイレットペーパーの棚はふだん店内で大きな場所をとっているので、空っぽさがよけいに目立ち、その写真を目にしただれもが、大変大変! じゃ自分も急がねば、と思うのもあたりまえ。まさに、「FOMO(Fear Of Missing Out)症候群」が発生している状態なんだそうです。

予測のつかない事態に対して恐怖心を抱くのは無理もなく、こんなときこそ「備えあれば憂いなし」を実践するのは当然。感染が報告された国では、サージカルマスクはもちろんのこと、生理用品や紙オムツなどそのほかの紙製品や、手を消毒するためのアルコール液やジェルなども品薄や品切れ状態がつづいているようですが、この非常時に、それを盗んだり買い占めしたりし、高く売って儲けようというケシカラン輩が出ているのも事実。

コンサートや競技など、大勢が集まる楽しさが暮らしから奪われた春です。でも、早い終息のためには仕方ありません。とにかく、信頼できる情報源から科学的根拠にもとづいた情報を入手し、行動することが重要です(このサイト…日本語版はこちら…分かりやすい)。世界経済にも打撃の大きい、見えない敵との世界的な戦いでは、CORVID-19に立ち向かう各国リーダーたちの危機管理能力が試され、真の姿が見えてくるのでは?

 

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About Author

京都東山の生まれ。19歳から雑誌の仕事(編集者/スタイリスト/コーディネーター/ライター)に携わる。英国では、憧れのフローリストの下での花修行や、尊敬するアーティストが学んだカレッジで現代アートを勉強し、通算11年間のロンドンライフをエンジョイした。オーサカン(大阪人)となった今も、“心”はロンドナー。変わらぬ日課として読むUK のオンライン新聞から、旬なニュースをあぶそる~とロンドンのためにピックアップ。帰国後は本の翻訳を手がけ、この5月に『ヴェネツィアのチャイナローズ』(原書房)、2014年7月に『使用人が見た英国の二〇世紀』(原書房)、ほかを上梓。ロンドンで目覚めた世界の家庭料理チャレンジ&花を愛でる趣味ブログserendipity blogは、開設して11年目に突入。

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