CORVID-19

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3月11日にWHO が「CORVID-19パンデミック」を認定して以来、4月20日現在の感染確認者数は約232万人で死者が15万8千人。感染発生は213ヵ国におよびます。先月ここでに関連する記事を書いたときより、ずっと深刻な情勢になりました。もはや、非常時における「人の性(さが)」をお茶らけるときではありません。感染が拡大するにつれて、ほとんどの国で医療体制の能力が限界を超え、市民生活も経済活動も状況は悪化するばかり。第1波の感染ピークは終わったと思われる国でも、新型コロナウイルスが地球上から消えたわけではないので、人の流動によって発生する第2波に警戒せざるをえない状況です。

連日、各報道機関のウェブサイトでは、CORVID-19関連ニュースが目まぐるしくアップされています。英国では、感染発表後に自宅隔離のまま回復できたチャールズ皇太子につづき、感染者となったジョンソン首相が病院に搬送され、一時集中治療室に入ったりしたため、世界が注目…。個人的にはBoJoファンではないけれど、身重の婚約者も感染していると知って気の毒になり、心配しました。一般病棟に移ったあと無事退院し、現在は田舎の首相公邸「チェッカーズ」で療養中だそう。その別邸の関連記事も読みながら、病状悪化から回復までの裏話をドキュメンタリータッチでつづった記事を読んだりも。

最近では、コロナ危機の初期段階における危機管理委員会を、ジョンソン首相が5度も欠席していたことが発覚したとの報道。初動のまずさを指摘されて国民のあいだでも非難の声が高まり、BREXITを決めた以外に国家リーダーとしての仕事がまだ何もできていないジョンソン首相です。が、NHSのおかげで九死に一生をえた体験が、今後の政策にどれほど影響するのかどうかは次第に見えてくることでしょう。多くの従業員が一時帰休となっているまま延長された都市封鎖には、緩和を求める圧力が高まっているため内閣では意見が割れているものの、感染拡大の第2波を警戒するジョンソン首相が抵抗しているみたいです。

かたや米国では、「ロックダウンからの解放」を叫ぶ抗議運動が勢いづき、トランプ大統領がそれを応援するなど、相変らず滅茶苦茶。大統領みずからがわめきまくるコロナ危機に関するブリーフィングで、耳の痛い質問をする記者たちに「もっとわたしを褒めろ」と要求する姿は、ふつうじゃありません。特権を駆使し、決して反省はせず、責任もとらず、失敗を他人のせいにする大統領を選んだ支持者たちはたぶん、今も昔もこれからも、ウイルス感染についての科学的で正しい知識など学ぶつもりもないのでしょう。積極的無知願望とでもいうか、現実も真実も、自分の信じたいことだけで成り立っているのです。

いっぽう、コロナ危機に対処する日本の国家リーダーの姿は、プロンプターがないと喋れない記者会見と顔にちょこんとのった「アベノマスク」(しかも不良品続出)を見ていただくだけで、十分? 混迷の末に決まった給付金も、支持率が下降している政府への批判をかわすのが目的のよう。そこいくと、世界の構造が変わるような重大な危機に対して、政治指導者としての能力だけでなく、人としての思いやりの深さをもち、本領を発揮しているのが女性の国家リーダーたちです。台湾の蔡総統、ドイツのメルケル首相、ニュージーランドのアーダーン首相に、デンマーク、フィンランド、アイスランドも。拍手!

そんな有能な女性たちの活躍とは雲泥の差で、地元の公園を一時間ほど歩く日課以外は、ふだんから自宅にべったりいるわたしのグ~タラ郊外生活は、緊急事態宣言が発出されたあともほぼ変化なし。公園にやってくる人たちは数倍以上に増えているものの、みなさん危機感があまりないので、コロナ危機はこの世界ではなくパラレルワールドで起きていることなんじゃないか、と錯覚しそうにさえなります。とはいえ、ロックダウンで人影のないロンドンやニューヨークなどの大都市や観光地のシュールな画像や動画を見たり、コロナ危機関連記事を読んでは、頭や胸が、もういっぱいになってしまう今日このごろです。

頭も胸もいっぱいにしながらも、コロナ危機に関する情報を伝えるメディアの役割には、あらためて感謝してます。状況のみならず、その国のリーダーが、どこを向き、何を考え、何をしていのるか、伝えてくれるのがメディア。はたして経済より人命を優先する政策をとっているのか、その国のリーダーの本質ともいえる危機管理への姿勢や人間性を、判断することができるからです。前述の女性の国家リーダーたちについても、レポートをとおして知ることができたわけで、世界が危機にあるときはとりわけ、信頼できるメディアによる正確な情報と公平な分析が重要。ま、よくゴシップ記事も読みますけどね(笑)。

他方、このパンデミックによって、人間界の経済活動が停滞しているせいで大気汚染が改善されたり、自然界がより身近に感じられるようになったり、封鎖都市の住人同士から新しい連帯感が生まれたり、またインターネットの世界でも、(爆弾騒ぎもあった!)ZOOMなどのクラウドプラットフォームを使った大勢での会話や遠隔コラボレーションが行われ、面白い動画もどんどんつくられていて、ポジティヴに思える部分もあります。とにかく、命あってこそ。事態が少しでも悪化せず世界中で好転するよう、いやそれ以上に、コロナ危機収束後には環境的にも人道的にももっといい世界が現れるよう、願っています。

 

自分が他人を感染させてしまうかもしれないことを自覚しながら行動に気をつけて、それまでは、Keep Calm and Carry On!

 

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About Author

京都東山の生まれ。19歳から雑誌の仕事(編集者/スタイリスト/コーディネーター/ライター)に携わる。英国では、憧れのフローリストの下での花修行や、尊敬するアーティストが学んだカレッジで現代アートを勉強し、通算11年間のロンドンライフをエンジョイした。オーサカン(大阪人)となった今も、“心”はロンドナー。変わらぬ日課として読むUK のオンライン新聞から、旬なニュースをあぶそる~とロンドンのためにピックアップ。帰国後は本の翻訳を手がけ、この5月に『ヴェネツィアのチャイナローズ』(原書房)、2014年7月に『使用人が見た英国の二〇世紀』(原書房)、ほかを上梓。ロンドンで目覚めた世界の家庭料理チャレンジ&花を愛でる趣味ブログserendipity blogは、開設して11年目に突入。

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