~アフタヌーンティーのよそほひ~ 🇬🇧 神戸ファッション美術館

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時々思い返す。「そういえば私、スチュワーデスになりたかったんだったなぁ」と。(現在は客室乗務員、CAなど複数の呼称が存在)。その憧れは正直今もある。しかしもうなれないのだから、頭を切り替えて空の旅をとことん楽しみ続けている。空港のある街で育ち、幼い頃から飛行機にもよく乗った。決めているわけではないけれど昔から「全日空」さんを利用することが多かった。着席するとまず機内誌「翼の王国」に手を伸ばす。表紙にはその月に特集される国。そして表紙をじっーと見る。なぜならその鮮やかなタイトルデザインが大好きだから。

「翼の王国」〜ご自由にお持ち帰りください〜

私は「翼の王国」で特に好きな記事が二つある。 一つ目は全日本空輸株式会社 代表取締役社長 平子裕志氏の「ごあいさつ」。一言一句読み解いて『襟を正す』のである。新しい発見を学び、まだ見えぬ新たな挑戦への意欲を毎回湧き立たせるのです。 二つ目はシリーズ連載の「三度の至福」。筆を握るのは、料理雑誌「あまから手帖」の編集顧問でありフードコラムニストでもある門上武司氏。出張先での昼、夜、あさの『三度のごはん』が最たる愉しみだと書き留められたシリーズもの。あれは2019年4月に搭乗したときの“西宮の三食”という記事だった。読み進めているうちに、そうだ!紹介されている西宮の三つのお店のうちの一店に行ってみようと、私は伊丹空港に向かう機内の中で計画を立てたのです。

翌朝、私は朝ごはんを食べる目的で阪急甲陽線苦楽園口駅で降りました。オープン時間を調べてきたはずが扉の鍵は開いているのにオーナーさんの姿はまだ見えず。もう一度駅へ戻り夙川沿いの桜を見ながら時間潰し。

兵庫県のお花見で有名な夙川河川敷緑地。約1660本もの桜が夙川沿いに立ち並ぶ。

再度来店してみるといらっしゃった!「おはようございます」とともにアラカルトを注文。朝一番の冷たい空気が店内漂う中、私は緊張した声でオーナーさんに話しかけました。

エスキーナ:○朝エスキーナ(喫茶8:00-10:00,9:30L.O)○ワイン食堂エスキーナ(ビストロ12:00-15:00L.O要予約)○黄昏エスキーナ(喫茶&bar time 15:00-18:00,L.O17:00)※10:00-12:00の間はclose

ー昨日、東京から実家に戻ってきました。機内誌にこちらのお店が紹介されていたのでやって来ました。
「機内誌って翼の王国?」
ーハイ、そうです。
「へぇ〜〜〜、ハハハ」
ー・・・?。
「そうなんだ、翼の王国を見て来られた人ってあなたくらいだよ!」(笑)
なんていうオーナーさんとのやりとりで緊張も和らぎ出したかと思うと、次々とお客様が…。
自家製ハムにサラダ、オーナー自らブラジルで勉強されたコーヒーの深い味わい。まるで自分が門上武司氏になった気分だった!

そして令和2年1月、再び全日空さんを利用して帰ってまいりました。今回は片手に“あるチケット”を握りしめての搭乗です。

2019.11.23SAT.-2020.1.19SUN.

独自の紅茶文化を育んだ英國のアフタヌーンティー。一歩外に出てみれば、ティーサロン、ホテル、あらゆるところで、「ティーフーズやお茶の味わい」「雰囲気」を気軽に楽しむことができます。でも初めてアフタヌーンティーに行った時ってドキドキしませんでしたか? だってお皿が何枚も重なってるじゃないですか? 一体どこから食べ始めたらいいんだろうって(笑)。そのうち、そもそもアフタヌーンティーの始まりってなんだろう?その「物語」を知るために「アフタヌーンティーのよそほひ 英國紅茶物語」展を開催する神戸ファッション美術館を訪れました。

六甲アイランドと呼ばれる、神戸市東灘区の人工島にある神戸ファッション美術館。

昨年の11月23日から1月19日まで、神戸・六甲アイランドにある神戸ファッション美術館で「アフタヌーンティーのよそほひ 英國紅茶物語」展が開催されました。ヴィクトリア女王生誕200周年を記念して、ティーセットや銀器、紅茶にまつわる版画や書籍、そしてドレスなど、紅茶とファッションの展覧会でした。美術館、神戸紅茶株式会社、そして西日暮里のCha Tea 紅茶教室他、300点にもなる所蔵品が展示されました。

まずは館内で販売されているパンフレットに基づいて英國紅茶の歴史の流れをざっと掴んでみましょう!

開催中、販売されていたパンフレット。

◆英國紅茶の歴史を知りましょう◆
・宮廷喫茶の文化を英國の王侯貴族に広めたのは、1662年にポルトガル王家からチャールズ2世のもとに嫁いだキャサリン・オブ・ブラガンザ。
・嫁入り道具として持ち込まれた中にお茶、砂糖、東洋の磁器があった。
・お茶は高価な為、富裕層にしか手に入らなかったが、やがて産業革命、植民地拡大、中流階級の台頭により大衆化し、現在様々な人に楽しまれている。

Tea caddy box(1830年Cha Tea 紅茶教室蔵)茶葉を収めるボックス。中央のガラスボールは茶葉をブレンドするためのもの。鍵が付いており、お茶が貴重な時代のもであったことを意味している。

Tea caddy spoon(1775-1938年 Cha Tea紅茶教室蔵)茶葉をすくうもの。お茶会で茶葉を南の島の貝殻ですくう演出が人気だったことから、貝殻型が多く作られていた。

Mote spoon(18世紀中期 Cha Tea 紅茶教室蔵)当時は注ぐ際、ポットから茶葉が茶器の中に入ってしまうことが珍しくなかったようで、それをすくうためのもの。

◆アフタヌーンティーのはじまりから流行まで◆
・1840年頃、第7代ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアがアフタヌーンティーを発案。
・当時、上流階級の人々は夕食時間が遅かったので、空腹をしのぐ為にお茶とバターつきパンを楽しむことを思いつき、友人達に推奨。
・その結果、客人を紅茶と菓子でもてなすようになり、これがアフタヌーンティー(午後5時のお茶)のはじまり。

Tea gown(1890年代ウール Cha Tea 紅茶教室蔵)アフタヌーン・ドレスとイヴニング・ドレスの間の時間帯に着用。

◆上流階級→中産階級→労働者階級へ広がった紅茶文化◆
・英国を取り巻くお茶事情に変化が見られる・・輸送経路の変化、紅茶会社の出現(リプトンなど)

紅茶占いの流行(ヴィクトリア朝時代後期)カップに残った茶殻の形で運勢を占う。

紅茶会社広告(1949年リプトン Cha Tea紅茶教室蔵)「茶園から直接ティーポットへ」をスローガンとして、世界中に紅茶を広めた「世界の紅茶王リプトン」

お茶を知ることは歴史を知ることで、更に時代の背景は「衣食住」へと投影されているんですね。
私が気になったものを挙げさせていただくと、

⚫︎展示物の中に「コーヒーカップ」を見つけて驚きました。資料によると、1830年代アフタヌーンティーで紅茶だけでなく、コーヒーを選択する者も出てきたそうです。そこでティーカップ、コーヒーカップをそれぞれ用意し、ソーサーは一枚を併用するという合理的な茶器の揃え方が流行したそう。このような組み合わせをTrio(トリオ)と呼ばれたそうです。1830、1840、1850年代当時のミントン、リッジウェイのトリオを実際目の前にしながら、その歴史をその場所で知ることができたということに大感動!!!

⚫︎ヴィクトリア朝のティーカップの内側に施された繊細な装飾に釘付け♡資料によると①カップを愛でて②紅茶を注ぎ③紅茶の水色④紅茶の香りを楽しんだ後⑤ミルクを注ぎ⑥変化を楽しみながら、ティータイムを過ごす。何気ない日常の中にも溢れんばかりの美しさを見て楽しむ様子を想像して、その場に立ち尽くすワタシ…。

Tea set(1900年コウルドン磁器 Cha Tea紅茶教室蔵)

⚫︎とってもユニークだったのがMustache cup(ムスタッシュカップ)。資料によると、ヴィクトリア朝の男性は大小様々な髭を入念に手入れをしていたので、ご自慢の髭が紅茶につからないように、髭を乗せるデザインになっていたよう。「たしかに、たしかに!」とひとりにやけ笑い。でも実際、髭の男性が飲んでいるところを見てみたいな〜と思いました。さぞかし、優雅なんだろうな〜。

ムスタッシュカップ(Cha Tea紅茶教室蔵)ご自慢の髭が紅茶につからない、髭を乗せるデザイン。

⚫︎そして何よりも「アフタヌーンティーのよそほひ 英國紅茶物語」展に来て嬉しかったことは、座席が用意されたモニターで、紅茶の淹れ方のビデオが延々と流れていたこと。
内容は二つ。ティーポットでの淹れ方とティーバッグでの淹れ方がずっと繰り返し繰り返し流れていること。美味しいお茶を本格的に楽しむには、やはりティーポットで入れるべきなんじゃないか、って。だからよそ様のお宅へ伺い、ティーポットが出てきてジャンピングなんか見てしまうと、さすが!と思う。なぜなら、毎回マグカップにティーバッグで飲んでいる自分がどうしようもないズボラをしていると思えてしまうから。ティーバッグ=ちょっと手抜き、という考えがずっと自分の中にあったからです。でも、でもですよ!このビデオを観て、目から鱗が落ちた!当たり前のことなのですが、ティーバッグとは「一杯分の紅茶を淹れる為に開発されたものすなわち茶葉の計量も省かれているのです。ただ入れ方にひと手間かけるかかけないかで断然美味しさが変化する。(勿論、保管方法なども関係してきますが、今回それはおいといて)Cha Tea紅茶教室さんのビデオ上映でティーバッグってスゴい!と思いました♡モニターで連続5回は観たかな(笑)。とっても勉強になるビデオでした。ありがとうございました \( ˆoˆ )/

今回は神戸での開催でしたが、またこの英國紅茶物語がどこかで開催されたらいいな。歴史を知って「なるほど!」と、当たり前なことにこの年齢になって気づきました。まだ遅くはない!…ということで早速購入。Cha Tea紅茶教室さん監修の紅茶のすべてがわかる事典」。少しずつ読み進めていこうと思います。

紅茶のすべてがわかる事典」Cha Tea紅茶教室監修・株式会社ナツメ社発行

300点もあるCha Tea 紅茶教室さん所蔵のティーセット、銀器、茶道具、版画に書籍など、年代も1660年代からのものも見られます。これらを目の中に収めるのにざっと2時間半は神戸ファッション美術館に立て籠もっていました。そしてふと、この膨大な所蔵品が東京から空を飛んできたのか、陸を走ってきたのかがとても気になって、はたまた、300点もある所蔵品は一体東京のどこに帰っていくのだろう。それとももともとどこかに展示されていたのだろうかとか、どうしてもその行方が気になるのです。

ン、ンン、ンンン〜〜〜〜、その答えは西日暮里のCha Tea 紅茶教室さんにしかわからない!
いざ!西日暮里へ💨💨💨

美術館の帰りはメリケンパークへ移動。真っ赤な神戸ポートタワーと、帆船を施した神戸海洋博物館。ロマンティックだなぁ❤️

◉文中のパンフレットの写真掲載に関しましては、Cha Tea 紅茶教室さんの許可を得ております。
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特別展 アフタヌーンティーのよそほひ 英国紅茶物語
開催期間:2019/11/23 SAT.ー2020/1/19 SUN.(開催終了)
【神戸ファッション美術館】(KOBE FASHION MUSEUM)
住所:神戸市東灘区向洋町中2-9-1
Tel:078-858-0050
http://www.fashionmuseum.or.jp/
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【Cha Tea 紅茶教室】代表 立川碧さん
住所:東京都荒川区西日暮里3ー3ー11
tea-school.com
◆Information
・体験レッスンは1名様より開催。
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【エスキーナ】
住所:兵庫県西宮市石刎町7-7
Tel:0798-56-7178
lose:毎週日曜と祝日※お店の詳細はHPのnewsのページをご確認ください。
https://www.esquinaojisan.jp/news/

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About Author

ナミヘイ

兵庫県伊丹市出身。東京都在住。主婦時々パートタイムジョブをこなす。子育て期をニューヨーク、ロンドンにて駐在生活を送る。思いつきのその日決めで行動する一匹オオカミ派。『成るように成る』をモットーに今世を生きる。水泳・ジョギング・登山・ウクレレ・映画・ライヴ鑑賞・奉仕活動と未知なる自分を今後も探求し続ける。

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