先日動物園のキオスクでボランティアに励んでいた御年86歳の友人が、「今年は素敵なインディアンサマーと思っていたらあっという間に冬になってしまったわ」とおっしゃっていました。
インディアンサマーとは、夏が終わっても暖かな日の続く秋のことであります。わたくしがイギリスに帰ってまいりました日の気温は、最高6℃最低2℃。そういえば札幌も突然の大雪に見舞われ、紅葉と真っ白な雪の夢のようなコントラスが見られましたね。世界的にガクンと寒さに見舞われたようでございます。
わたくしは春と秋が大好きでございます。春はやわらかな若葉と次々にほころびる花々で、どこを歩いてもワクワクいたしますし、秋はだんだん色あせていく緑の中にひっそりと、しかし胸のすくような色の花を咲かせていたり、鮮やかな黄や赤をたわわに実らせている木々があったりと、ついついシャッターを切りたくなりスマートフォンをポケットに入れているいとまがございません。
日の入りはどんどん早くなり、そして日の出はますます遅くなり、やっと明るくなりかけたと思ったらもう夜になってしまったという冬がすぐそこまで来ております。でも暗い冬があるからこそ、明るい春が何より喜ばしく思えるのでしょう。