タイタニック出航の街 サウサンプトンと森の恐ろしさ

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我輩は勘違いをしていたようだ。イギリスは寒い国だと思っていたのだが、南側の夏はかなり暑いのだ・・・

汗を垂れ流しながらペダルを漕いで海沿いを西に向かって進むのである。確かに自転車で海側を走るのは気持ちいいのだが、我輩が思っていた優雅で清々しいものとかけ離れておるのだ。最高の景色を眺めつつ体を振り絞り、太陽に焼かれながらようやく多くの船が出航する街、サウサンプトン Southhamptonにたどり着く事ができたのである。

街の中に入って周りの人を見た感じでは、中心街では学生が多く、若者たちで賑わってる印象だった。

実は我輩には目的がある。ここに来て一番やりたかった事は、世界的に有名なあの豪華客船! 映画でも大反響を得たタイタニック号の出航地であるサウサンプトンで知識を得ることであり、秘話を知ることなのである!

実際に街の辺りを見てみると、ちらほらとタイタニック関連のものがあり、タイタニック博物館として知られる「SeaCity Museum」には沈没した原因の真相を求めた興味深い資料がたくさんあったのである。気になる諸君はぜひ訪れてみると良い。見た人なりの答えが見つかるかもしれぬ。船の関係者が沈没した理由について尋問された記録もあり、これらは必見であるのだ。ちなみに港には実際にタイタニックが停泊した場所があるので、そこを訪れるのもお勧めである。

豪華客船タイタニックの模型なのだ! 我輩も当時生きてたらきっと乗っていたのだな!(死んでしまうがな!)

船の博物館で航海シュミレーションができるのだ。我輩は少し恥ずかしかったからやらなかったぞ。

ここはお土産コーナーであるぞ!タイタニックグッズが盛り沢山であった。

残念ながら次の宿を探すために滞在時間は4時間ほどと短かったのであるが、タイタニックの歴史を満喫でき、我輩は満足したのだ! 次なる我輩の目的地は、イギリスの最西端のランズエンド((Land’s End)なのだ。たどり着くには1週間以上かかる予定であるが、気合を入れて自転車を漕ぐぞ!

サウサンプトンを抜けると壮大な自然が広がっていた。

驚く事に、自転車で走っている道に野放しにされている牛や馬などが歩いているのである。そういう場合はなるべく近寄らず触らないようにするのであるぞ! 興奮して襲いかかってくる場合があるのでな。特に茶色や黒色の食用牛はかなり気性が荒い時期があって危険であるからして気をつけたほうがいいのである。なぜ知ってるのか気になるであろう?

森でテントを張れる場所を探して柵の中を通過しようとしたのだが、我輩はばったり茶色の食用牛に会ってしまったのである。ここまでならよく起こる事であるが、その牛をよく見ると眼がとても血走っているのである。不幸にもその牛と目が合い、五秒ほど見つめあったのである。牛はその後、唐突にこちらに向かって突進してきたのだ!

なんとか数秒の差で柵外に逃れられ、牛が柵の前でこちらを睨みつけながら止まったので助かったのであるが、間に合ってなかったらと思うと身の毛がよだったのだ。これから綺麗な自然に浮かれないようにするのである。

牛の写真はないが、通り道に放し飼いの馬に出会ったのじゃ!

 

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兵庫県神戸市出身。子供の頃に母から「占い師曰くあんたの前世はイギリス人のバロン(男爵)らしいよ」と言われ、バロンだった“我が輩の故郷” を探し出すためにいつかイギリスに行くことを決意。大学で建築を学び、卒業後にワーホリVISAを取得。2018年9月にイギリス上陸!自転車でイギリス全土を周る旅を敢行した。旅中で感染したライム病と闘病しつつ、英語を学ぶため2年間ロンドンに滞在、2020年秋に帰国。性格はのんびり屋だけど新しいこと好き。まさに至高と思えるほどの食事好きで、旅中は予算内でたまに美味しい物を食べることが楽しみの一部であったほど。Illustration by なぽりん

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