仕事場としてのカフェ・チェーン in London ベスト5

2

titlebanner_best5


ロンドンのカフェ・チェーンと言えば、カフェ・ネロ、コスタ、スターバックス、プレタマンジェ、その他、いろいろあり、コーヒーのお味がエクセレントではない場合も多々あるにしろ、ただ飲み物を注文して仕事場として活用するにはなかなか快適だったりもする。そこでロンドン市内にあるカフェ・チェーンを紹介しつつ、どの支店がベスト・ワーク・ステーションについて、編集長の独断と偏見でご紹介しよう。

1. Caffè Nero カフェ・ネロ

th_1_Nero

ロンドンに多数あるカフェ・チェーンの中でも、コーヒーにこだわりのあるロンドナーの支持を集めているのが、イタリアン・コーヒーのスペシャリスト、カフェ・ネロだ。特に当チェーンのエスプレッソ・ファンは多く、香り高さでは独立系の店に負けないほど(と言われている)。軽食もパニーニ・トーストやパスタ、リゾットにミニ・パネトーネなどイタリアン・クラシックが勢揃いしているほか、お菓子類はオーガニックやナチュラル系で決めるなどチェーンにしてはなかなか気が利いているほう。海外のカフェ・チェーンでコーヒーを注文すると、日本人には巨大サイズと思えるものがレギュラーだったりして戸惑うこともあるが、ネロならほどよい大きさのスモール・サイズがあるので安心だ。
編集長PICK UP: 比較的新しい110 High Holborn, WC1V 6JSに位置している支店の2階は、朝はクラシック音楽が流れていたりと、優雅にゆったり仕事ができる落ちついた空間。いちばん奥にある2人掛け用のテーブル・ソファー席がなんとも言えず仕事するのに最適なのである。

2. Pret a Manger プレタ・マンジェ

th_2_Pret

1986年にロンドンで創業して以来、「プレタ」の名でロンドナーに親しまれるナチュラル志向のサンドイッチ・チェーン。日本からの旅行者がここのサンドイッチを食べると、日本のコンビニ・サンドとは似ても似つかない重厚な佇まいとナチュラル・テイストに脳内革命が起こっちゃうかも。新鮮な具がたくさん挟まれたずっしり重いそれは、サンドイッチ発祥の地、英国ならではのフード・カルチャーを体現しているようだ。以前、プレタが日本進出したことがあるが、サンドイッチ文化のない日本で根付かなかったのは頷ける。各店舗内にあるキッチンで毎日作られる「無添加」「ナチュラル」なサンドイッチとフルーツ・ジュースを組み合わせれば一回の食事として栄養面もばっちり。99ペンスで買える有機フィルター・コーヒーが(支店によっては)意外と美味しいので朝食と一緒にぜひ。私はここの各種スープ、ポッシュ・チェダー&ピクルスのバゲット・サンド、照り焼きサーモン・スシ・サラダのファン。イギリス人の間ではチキン・シーザー&ベーコンのアルチザンブレッド・サンドが一番人気のようだ。
編集長PICK UP:プレタは基本的にクラウドWIfiで簡単に仕事できるのだが、最近、クラウド接続のスピードが落ちている気がするのが玉にキズ。またトイレのない支店が多いので、長時間の仕事には向いていないが、なにせ支店が数が多いのでさっと30分程度座って仕事したいときに使える。どの店舗も造りはさほど変わらないのである。

3. Paul ポール

th_3_Paul

空港や駅をはじめ市内のいたるところに出店しているフランス生まれのカフェ・チェーンは、今やすっかりイギリスにも定着し、バターたっぷりのクロワッサンやフルーツ・タルトなどフレンチのお家芸でイギリス人の心を掴んでいる。1889年にフランス北部の小さな村で生まれた家族経営のベーカリーがグローバル・チェーンに成長したのも、飽きのこないユニバーサルな味ゆえ。ベーカリーだけにパン類は充実。各種ブレッド・スティックや食事パンの味にも定評がある。ここのバゲット・サンドはフィリングのボリューム、味ともにリピーターが多いのも頷ける。コベント・ガーデン店マリルボーン店など大きめのブランチにはレストランが併設されているので、温かい食事もできる。ちなみにブランチによってサンドイッチなどの出来映えにバラつきがあるのはご愛嬌。
編集長PICK UPBaker StreetにあるPaulはとても広くて快適。仕事も気持ちよくはかどっちゃう。またBanksideにある支店には2階があり、ここは仕事するためにあるような空間w

4. Starbucks スターバックス

th_4_Starbucks

言わずと知れた世界シェア第一位のカフェ・チェーン。ふだん、スターバックスというカフェにはほとんど寄り付かない編集長であるが、仕事目的となると別。ここのコーヒーも好きじゃないので注文することはないがw、ペパーミント・ティーなどはなかなかちゃんとしたティーバッグを使っていて好感がもてる。Wifiもスムーズに接続できるので仕事場としての利用価値は高い。
編集長PICK UP:Liverpool Street駅近く、スピタルフィールズ・マーケットの手前にある支店(8-10 Brushfield Street, London E1 6AN)は、2階がまるでナチュラルなCo-Working Spaceのような雰囲気。がっつり仕事したいときにおすすめ。またメイフェアのConduit Streetにあるスタバ(2-3 Conduit Street, London W1S 2BX)は、インディペンデント・カフェを模した新コンセプトの支店。こちらも仕事するのにはもってこいの空間。

5. Costa  コスタ

th_5_Costa

成長の著しさから言えばロンドンで最も店舗展開が早く、あらゆるハイストリートやショッピング・モールで姿を見かけないことはないと言っても過言ではない、イタリア系移民によって創業されたイギリス生まれのコスタ。スタバに続き、世界シェア第二位。1971年生まれで歴史も古く、サステナブル志向、コーヒー生産国へとの恊働や貢献など、企業努力では他ブランドに勝るとも劣らないのであるが、味、インテリア、すべてのレベルにおいてカフェ・チェーンの中で編集長が最も避けたいブランドなのではあった(笑)。とはいえ仕事場としてはたまに利用させていただいている。ここのペパーミント・ティーはなかなかよいですw
編集長PICK UP:唯一、利用してもいいなって思える支店は、Oxford Street裏手、Great Portland Streetに面しているコスタ。 ここは珍しく夜22時までオープンしているし、インテリアもそこそこよくてw おすすめ。ただし常に混んでいるのでゆっくり仕事したいときは奥の2人掛けテーブルに席が取れたらラッキー。

Share.

About Author

アバター画像

岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

ウェブサイト

2件のコメント

  1. アバター画像

    TOMOMIさん☆私もマズウェル・ヒルのNEROで仕事したことあります ^^ 落ちついてて、広々としていていいですよね! 昨今、ノマド・ワーカーなどと言ってカフェで仕事する人が増えています。私も取材やミーティング、クライアント・オフィスに行った前後のカフェ仕事は欠かせない日々です。そんなとき、カフェ・チェーンって有り難いのです ^^

  2. マズウェルヒルのNEROに行っていたのですが、本当に毎日同じ時間帯に同じお客さんが数人いて仕事していましたし、スタッフの方も常連さんにはかなり気さくで居心地良かったです。私も断然NERO派ですね。

Leave A Reply

CAPTCHA