洗練された空間で極上のおもてなし

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The Connaught

前回ご案内したクラリッジスと同じMaybourne グループのコノートもロンドン最高のロケーション・メイフィェアに位置する、1815年まで遡る歴史や伝統とスタイリッシュなデザインに彩られた品格がある名門ホテルだ。

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1897年築の歴史あるビクトリア様式の美しいホテル外観と安藤忠雄氏作の噴水「Silence」

ホテル目の前には日本が誇る建築家、安藤忠雄氏の2011年の作品「沈黙(Silence)」 がある。昼は霧のように水が舞い上がり、夜は妖艶な雰囲気を醸し出す。太陽の光が差す角度、時間や季節、風や雨などの気候条件によって表情を変えるこの噴水は周りの美しい建物群の中で静かに輝いている。

コノートはクラリッジスと同様に5つ星デラックスホテルで、サービススタンダードは同じだが、雰囲気と客層が異なる。宮殿のような華麗な空間のクラリッジスはアメリカ人に大人気。そして昔は紹介者のみ宿泊が受け入れられたといういわゆる「一見さんお断り」の宿だったという歴史があるコノートは、貴族の邸宅に招かれたような特別な雰囲気を味わうことができるため、フランス、ベルギーやスペインといったヨーロッパ人好みだという。

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エントランスホール。ジェントルマンズ・クラブに入り込んだような品格があり、重厚な空間。静かでゆっくりとしたくつろぎを求める宿泊客に人気なのがわかる

コノートの最大の魅力は、ホスピタリティー溢れるスタッフたちだ。家庭的で、スタッフとゲストの距離が近く温かいおもてなしで快適な滞在を演出している。今回の訪問時には、すれ違ったスタッフから幾度となくHello! と声を掛けてもらい、ドアマン、レセプション、レストラン、バーとどこのスタッフも明るい笑顔で生き生きと働いていたのがとても印象に残った。

そして、歴史を感じさせる趣があるインテリアとモダンなタッチの調和は類を見ないほど美しい。

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ファッションデザイナー ラルフ・ローレンが買い取りたいとまで憧れ、ショップのデザインに取り入れたというマホガニー製のホテル中央に位置する美しい階段

落ち着いたレセプションを通り抜けて、2008年増築の新館にすすむと別世界のような明るい空間に視界がぱっと広がる。回廊の奥には美しい中庭が目に飛び込んできて心が踊った。

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新館の回廊奥には目を引く庭園が

月の庭

The Garden of Illusion and its Moon Tree : チェルシーフラワーショーで金賞を8度受賞、英国を代表するランドスケープ・アーキテクト&ガーデン・デザイナーのトム・スチュアートスミス作。和のテイストが入った庭は、夜と昼の顔どちらも美しい

ホテル全121室は上品で、デザインや機能全てにおいてトップクオリティーだ。

新館部屋

Superior King(新館) : 新館にある30室は全てフローリングの床。モダンで洗練されたデザイン。全室ウォシュレットも完備している。

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Superior queen room(本館):上品で落ち着いた部屋

部屋設備

英国が誇るダイソンの最新式ヘアードライヤー(上)、ホテルオリジナルデザインの紙袋がハイセンス!(左下)全室で提供されるふかふかのスリッパ(中央下)とミネラルウォーターの嬉しいサービス(右下)

コノート バスルーム

モダンなバスルーム。アメニティーはパラベン、石油化学品等の化合物を使用しない安全で自然なボディーケア製品として知られる英国産COWSHED製品をホテルオリジナルのパッケージで提供(左下)、着心地抜群のバスローブと新館全室に設置のウォシュレット(右)

日本人にとって嬉しいサービスとして、日本経済新聞が無料で提供されること、JSTB 含めた各国衛星放送付きで、日本仕様のプラグが設置されているので変換プラグが不要ということが挙げられる。また、ルームービスが充実しているため、コーヒー&紅茶メーカーや、湯沸かし器は部屋には常備されていないが、日本人向けにリクエストすると湯沸かし器とお茶を用意してくれるそうだ。

そして、子供用のサービスが充実しているのも特筆すべき点。子供用バスローブや肌にやさしいシャンプーなども提供され、プレステなども貸し出し無料だ。

また、各フロアーに専任バトラーがいて、問題処理から靴磨きのサービスなどありとあらゆる要望を聞いてくれ、きめ細やかな対応をしてくれるという非日常の世界を体験できるのもコノート滞在の醍醐味だ。

ホテル内には、洗練されたレストランとバーがあり、一流の味とサービスを堪能することができる。Helen Daroze はパリとロンドンで活躍する女性シェフ エレン・ダローズ氏によるミシュラン2つ星のモダンフレンチレストラン。過去には大ヒットアニメ映画「レミーのおいしいレストラン」に登場するシェフ、コレットのキャラクター・モデルになったことでも知られるダローズ氏は仏シェフ一家の出で、モナコ名門レストラン「ルイ・キャーンズ」のアラン・デュカス氏の門下で3年間指導を受けた後、仏南西部にある家族が経営するレストランで活躍後に、パリで自身の名を冠したレストランをオープン。2008年にその腕を評価され、「エレーヌ・ダローズ・アット・ザ・コノート」をオープンした。ランチだと、3コースにグラスワイン2杯、ミネラルウォーターとコーヒー付きで55£〜と手が届きそうな価格なので、特別な日に試してみたい。

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Helen Darozeレストラン:奥には英国を代表する現代前衛画家のダミアンハウスト作オリジナルの貴重な絵が飾られている

そして、2017年に改装したメインダイニングを監修するジャン・ジョルジュはニューヨーク最高峰の料理人の一人として世界を魅了し続けているフランス人シェフだ。

Maybourne Hotel Group 31/07/2017

メインダイニングJean-Georges at The Connaught

美しく描いた曲線と大きな窓からたっぷり注ぐ光の影響でとても明るくて開放的なメインダイニング。目と鼻の先にある安藤忠雄氏の作品を眺めながら味わうモダンヨーロピアン料理は最高に贅沢なひとときだ。心地よい空間とホスピタティー溢れるサービスで優雅な時間を過ごすことのできるアフタヌーンティーも人気が高い。

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Connaught Bar:デートにおすすめなおしゃれなバー。ひねりを効かせたコンテンポラリーカクテルが大人気で腕のいいミクソロジスト(バーテンダー)のおかげでいくつもの賞を受賞している

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Coburg Bar:友人、ビジネスパートナーとドリンクを楽しむカジュアルなバー。バーの名称は、創業時のホテル名であった’’コバーク’’から由来する。もともと建物の所有者ウエストミンスター公爵の呼び名からその名前がついたが、戦時中に当時の敵国ドイツにルーツがあるコバークという名からビクトリア女王の七男アルバート公の屋号コノート公爵名に変更したという歴史がある

そして、世界中の憧れアマン・リゾート外で初のアマン・スパ設備を持つのもコノートならでは。

1988年にタイのプーケットで誕生したアマンリゾートは、東南アジアを中心に全31拠点。一度宿泊するとその素晴らしさの虜となり、チェックアウトの際に次の予約を入れてしまうという「アマンマジック」。小規模でファミリーのように温かく迎えてくれるスタッフの最高のおもてなしが多くのファンを生んでいるが、その特質がコノートの経営方針とマッチしていると思った。世界中のありとあらゆるテクニックを身につけた腕の良いセラピストを揃え、ゲストのニーズに合わせたオリジナルのトリートメントを組み立ててくれるというアマン・スパは宿泊客、外来客も受け付けているそうなので、自分へのご褒美にいつかは体験してみたい!

世界中にファンを持つアマン・スパで至福のひと時を

世界中にファンを持つアマン・スパで至福のひと時を

ホテル名 The Connaught
住所 Carlos Place, Mayfair, London, W1K 2AL
最寄り地下鉄駅 Bond Street ( Central, Jubilee Line) より徒歩2 分
ホームページ https://www.the-connaught.co.uk/
予約電話番号 +44 (0)20 7499 7070
メールアドレス info@the-connaught.co.uk
部屋数 121
宿泊費 Superior Queen room( 21 m2)450£ + VAT20% 〜 朝食追加代金35£
お得なキャンペーン Timeless Weekendプランなど週末に宿泊時にお得なプラン有り
喫煙室 喫煙室フロアー有り
車椅子対応客室 3部屋あり
チェックイン時間 15:00
チェックアウト時間 12:00
Wi-Fi ホテル全館であり。使用代宿泊費に含まれる
日本語スタッフ 日本人営業スタッフ
ホテル施設 Jean-Georges at The Connaught (レストラン), Hélène Darroze at The Connaught (レストラン),Connaught Bar, the Coburg Bar (バー), Aman Spa, ジム、会議室、イベントスペース

 

[私がリピートする徒歩圏内おすすめスポット]

  • 編集長おすすめのメイフェア地区レストランはこちら
  • Fortnum and Mason:王室御用達の店舗として認定されている老舗百貨店。紅茶をはじめとした高級食材のお土産選びに最適。有料のギフトラッピングで素敵なギフトに仕上げてもらえる。朝食やアフタヌーンティも人気
  • Liberty : 1875年にオープンした老舗百貨店。独創的な品揃えの百貨店とテキスタイルにおいて常にトレンドを発信している。チューダー朝の歴史ある建物、内装も見ごたえがあるが、世界的に人気のあるリバティ柄の小物もイギリス土産としておすすめ
  • Whole Foods Market :自然食品、食材、自然派生活雑貨、化粧品や質の良いビタミン剤を購入する際に利用。中で軽食も取ることができ、お手洗い休憩など何かと便利
  • Tibits :ベジタリアンバイキングレストラン。ベジタリアンでなくても大満足できるバラエティ豊かなヘルシーメニューとデザート、ドリンク類が手ごろな価格で味わえる。店内モダンでスタッフの対応も良く、居心地抜群のため、長居したい時、友達とのおしゃべりに最適
  • Café Bateel : ロンドンで一番美味しいアラビックコーヒーとデイツを味わえるカフェとして有名。とても小さなカフェだが、静かで落ち着いていて、上品で洗練されたスイーツも味わえるので、Bond Street近辺で一息つくのにおすすめ
  • The Wolseley:ホテルリッツの隣にある朝食、ブランチでイギリス人に人気のレストラン。1921年に車のショールームとして建てられた開放感のある高い天井、美しい内装にも定評がある
  • らいすわいんショップ : 小さいながら品揃え豊富で良心的価格の日本食材店。私も定期的に通ってます
  • Royal Academy of Arts: ピカデリサーカス、Fortnum and Mason 前にある国立芸術学校。創設以来現在までの約250年間、イギリス美術界をリードしてきた芸術機関。併設の美術館の特別展覧会は有料だが、ナショナルギャラリー等有名美術館に匹敵するほど非常に質が高い「美の殿堂」として世界的に有名。建物自体、17世紀の個人の邸宅で見ごたえあり。火ー土まで一日一回Royal Academy訪問の無料ツアーがあるので、ご興味がある方はぜひ

 

 

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About Author

東京都出身の旅するOL。在ロンドン18年。 日本とロンドンの旅行会社で10年以上にわたり、ヨーロッパツアーの企画や、海外ツアーコンダクターの業務に携わる。現在はプライベートの旅行や仕事上で、快適で思い出に残るホテルとの出会いに喜びを感じる日々を送っている。Instagram で、miyuki.london 名でロンドン生活の様子を投稿始めました!https://www.instagram.com/miyuki.london/

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