イギリスで最も危険な生物との出会い

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ご機嫌いかがかな皆の衆! 今回の記事は写真が少なく申し訳ないが宜しく頼むのであるぞ。代わりに貴重な情報をここに記すのである。

我輩は現在スコットランドの北側を進んでいるのだ。どうやら今日は雷雨のようなので早めに野宿できるポイントを見つけないといけないのだ・・・・そうは思いつつ道中に出会う様々な景色を堪能! 朝はローカルのカフェ屋さんで恒例の英国式朝食である。

道中面白い川を見つけたのである。調べてみるとこの川は水が常に黒い色をしていることで有名なのだそうだ。
カメラはひっそり虹も捉えていたのである。

小雨が降ってきたが、自転車に乗っていると小雨でも我輩には大ダメージなのだ。そしてまた虹。

しばらくすると段々と日が暮れてきて、怪しい天気になってきたのだ。『うむ、そろそろ豪雨がきそうであるな』と思い我輩は近くの道路脇の草の茂みで一夜を過ごす事に……しかしそれが大きな間違いだった事に、我輩はまだ気付いていなかったのである。

一旦天候が良くなり景色もとても清々しいものである。

順調に準備を終えてあとは寝るだけになったタイミングで、ついに勢いのある雨が降り出した。間に合ったと我輩は安堵しながら眠る事にしたのである。あ、ちなみに夜ご飯は質素にパンとチョコペーストなのだ(実は大概の夜ご飯がコレなのだ)。

そして事件は起こったのである。

深夜テントの中で寝ていると、身体が痒くなる感覚がしたのだ。寝ぼけながら目を開けて身体を見てみると、小さくて赤い点が我輩の手の甲にくっついているのである。注意深くその点を見てみると、こ、これは……『マダニ!?』我輩はとっさにマダニを手で払ったのだ(本来なら無理に剥がすのは厳禁なのだ)。

焦ってテントの中に他にもいないか探してみると…なんと2、30匹ほどのマダニが我輩の二酸化炭素を目がけて向かってきていたのである。すぐに刺されないように駆除活動を遂行、であるが既に我輩は何匹かに噛まれてしまっていたため、状況は芳しくないのだ。どうやらテントの米粒ほどの通気口から入ってきたみたいなのである。

その後何度も寝ては起きてを繰り返し、マダニの駆除を徹底したのである。我輩はどうやら自然を舐めていたようだ。だが今まで野宿でここまでマダニが大量発生した事はなかったので、やはり場所によって大きく異なるのであろう。今回我輩が野宿した場所は羊などの動物がよくいそうな道路脇の茂みだったので、恐らく動物が多く草が長いとマダニがとても住みやすい環境になるようなのだ。事前知識が無かっただけに自分の愚かさを嘆いているのだ。

なんで? たかがダニでしょ? と思う方もいるかもしれないが、実はマダニは時に殺人ダニとも呼ばれるくらい危険な生物なのだ。マダニは草むらの中で沢山の動物の血を吸っていて、その時に色々な病原体まで吸ってしまう。他の動物を吸ったダニが人間の血を吸うと、その人間は病気に感染してしまう事があるのだ。病名は主にライム病と呼ばれる事が多く、大量の健康障害をもたらす凶悪な病気なのである。そして一番恐ろしいのは、ライム病の死亡原因1位は自殺という事である。身体中の辛さ、各所の炎症からくる苦痛などに耐えられなくて命を絶つ事が多いのである。そういえば最近ではジャスティン・ビーバーが患って有名になった病気であるな。

結論から言うと我輩は旅を終えた後、結局ライム病にかかってしまったのであるが、今は治療も上手くいき症状も殆ど無くなってきているのである。

今回はマダニの怖さ、結果としてのライム病への注意喚起したいバロンなのである。知らない人は知識として覚えてもらえたら我輩も嬉しいのである。主な感染場所にイギリスやアメリカがあるが、日本でも東北、北海道で感染例が多数見受けられているので皆も油断しないようにするのであるぞ! 行く時は完全防備で!

そして我輩は早朝にテントを片付けて安全で少しでも休める場所へ向けて直ぐさま出発するのであった。
スコットランドには実は、まだ危険な虫との出会いがあるのだ。自然と共存するという事は素敵な部分も多いが危険と隣り合わせな所も多いのであるなと痛感したのである。

 

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About Author

兵庫県神戸市出身。子供の頃に母から「占い師曰くあんたの前世はイギリス人のバロン(男爵)らしいよ」と言われ、バロンだった“我が輩の故郷” を探し出すためにいつかイギリスに行くことを決意。大学で建築を学び、卒業後にワーホリVISAを取得。2018年9月にイギリス上陸!自転車でイギリス全土を周る旅を敢行した。旅中で感染したライム病と闘病しつつ、英語を学ぶため2年間ロンドンに滞在、2020年秋に帰国。性格はのんびり屋だけど新しいこと好き。まさに至高と思えるほどの食事好きで、旅中は予算内でたまに美味しい物を食べることが楽しみの一部であったほど。Illustration by なぽりん

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