英国ドラマで冬の夜長を乗り切ろう

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ロンドンはすっかり気温が下がり、クリスマス・ムードも盛り上がってまいりました^^ みなさんがお住いの地域はどんな感じでしょうか。

12月21日の冬至までは日は短くなるばかりですよね。イギリスはもう3時半くらいから日が傾き始めます。最近は午後4時になると電気を付けなくてはならないほど薄暗い。その代わり、あちこちの建物から漏れてくる灯りの優しく温かいこと。ちょっぴり早めの夕暮れどき、通りを歩きながら誰かさんの家の中をチラリと覗き見たり、お店のショーウィンドウを眺めながらほっこりするのが楽しみな季節です^^

5時になるとすっかり暗くなってしまうので、屋外よりも屋内の楽しみを増やしたいところ。今日はそんな冬の夜長に観ていただきたい、旬の英国ドラマ2本をご紹介します!

His Dark Materials
BBC1のファンタジー・ドラマ

BBC1で現在放映中の「His Dark Materials」は、シーズン2が11月8日から始まっていて毎週とっても楽しみなのです♡  これは映画「ライラの冒険」(2007)でも知られるフィリップ・プルマン原作のファンタジー小説シリーズをBBC1がドラマ化したものなんですけど、今回のドラマのタイトルは原作通り。昨年の同じ頃、シーズン1が初放送されて以来、その世界観に釘付け♡ シリーズ2を心待ちにしていました。

ストーリーはいくつかのパラレル・ワールドを舞台に進み、それぞれの世界が少しずつ交差している。主人公の一人であるライラが住む世界では、人間にはダイモンと呼ばれる守護生物が付いていて、その人の魂の性質を表しているようです。ダイモンと引き離されると力を失って無気力になってしまう。人が亡くなるとダイモンも消えてしまう。

ダイモンはその人そのものを表しているので、道徳的な見地から何らかの注意を促したりはせず、あくまでも人間の意志をサポートする守護存在という感じ。このシリーズは緻密に作られたファンタジー映像の美しさも見どころの一つなのですが、このダイモンという存在が面白すぎて!ダイモン観察が楽しいのです〜(ダイモンはCGみたいです)。

シーズン2ではダフネ・キーンさん演じるライラの自由奔放さにますます拍車がかかっていたり 笑、新キャラで私たちと同じ世界のオックスフォード大学に勤める教授、メアリーの研究やその妖しい秘密など、見どころいっぱい♪   今回はコロナの影響でアズリエル卿を演じるジェームズ・マカヴォイさんの出演ゼロということで、彼のダイモンであるエレガントなユキヒョウが観られないのが残念ですがw たっぷりと楽しめる構成になっています。

世界の秘密、人間の秘密を探っていくことが主題。人間の自由意志の大切さと根元的な自由を追求していく物語だとも言えると思います。原作を読まずとも十分に楽しめる展開。あらゆる英国的なファンタジーが好きな人におすすめ♡ 私もダイモン欲しい!笑

日本では「ダーク・マテリアルズ/黄金の羅針盤」のタイトルで放送されているみたいです。
https://www.star-ch.jp/drama/hisdarkmaterials/

His Dark Materials (BBC1)
https://www.bbc.co.uk/programmes/m000b1v1

2本目はこちら  ↓  ↓  ↓

Ghosts
BBC1のコメディ・ドラマ
こちらはクリスマス時期のまとめ観にぴったりのコメディ・ドラマ・シリーズ〜。現在シリーズ2まで制作されていて、12月23日にはクリスマス・スペシャルが放送予定♡  もう待ち切れませんっ。

イギリスの古い屋敷には多かれ少なかれ幽霊がついていると言われていますが、その事実を逆手にとって、古くは石器時代から新しくは現代まで、屋敷で亡くなった新旧?の個性豊かな幽霊たちが大集合。このボタン・ハウスと呼ばれる屋敷を遠縁から遺産相続した若い夫婦が、屋敷の維持に四苦八苦しながら幽霊と共存していくという物語。

秀逸なのは各幽霊の時代背景や性格設定の細やかさで、現代との絡みの中で本当に楽しませてくれるキャラたちを創造しています。19世紀に恋愛沙汰の決闘で亡くなったロマンチックでダンス好きの詩人や、エドワード朝時代の屋敷の持ち主で夫に窓から突き落とされて死んだボタン夫人、第二次世界大戦時に指揮官を務めた仕切り屋で戦略家のチャーミングなオフィサー、90年代にセックス・スキャンダルで亡くなったMPほか、誰もが「自身の死」という忘れがたい過去を背負いながらも現代に生きる?!という、ある意味とても不思議な設定w  全員が死んだときのままの格好なのも笑いを誘います。

個性集団だけどみな仲が良く、互いを認め尊重しあっていて、人情ものの一面も。幽霊たちは若夫婦の妻であるアリソンだけにしか見えず、幽霊の見えない人たちと彼女のやりとりも楽しい。幽霊たちは暇なので、居間でテレビを見たりビデオを見たりするのが大好きw でも物質には触ることができないので、ビデオやラジオのスイッチをオンにしてもらうことをいつも楽しみにしているというお決まりの笑いがあったり^^

ある意味、とても深い内容なので、思い切り笑ってほっこりしたい方にオススメ! 日本では「ゴースト ボタン・ハウスの幽霊たち」というタイトルで放送されたみたいです。

では皆さん、冬の夜長を引き続き刺激的にお過ごしください♡

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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