【1日目】想像と現実の落差

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うむ、我輩が旅をすると決めてから自転車やテント、資金などを含め多くの民衆の応援と支援を頂きながら準備をこなしてようやく旅の初日を迎えることができた。ちなみに我輩の旅の計画としては、ロンドンから南下し、そこから左回りに移動しつつイギリスの全てを見て回るという、なんともざっくりした計画だったのである!

2019年6月30日の旅の当日、 出発時刻は夜11時という深夜に近い時間帯となっていた。本当は早朝に出発したかったのだが、家の主との兼ね合いでこの時間帯でしか出発することができなかったのである。深夜に自転車を漕ぎながら、 半年ほどお世話になった場所とお別れした。その際に親しかったハウスメイトの女性に最後の挨拶をしようと思ったら、彼氏と大喧嘩中で出来なかったのは今となってはいい思い出であるな、ガハハ。

さぁ、自転車を漕ぎ始めてからおおよそ五分ほど経った頃、我輩自身とても驚いた事があった。それは「全く体力が無い!」と声に出すほどに、体力がなかったのだ。

我輩的にはロンドンで通勤する際は毎日計2時間歩いていたので問題無いと安易な考えでいたのだが、その考えは簡単に打ち砕かれた。

確かに自転車にはテントや着替えなど必需品で15キロを超えるほどの重さがあるので厳しいとは分かっておったのだが、それを配慮しても現実が残酷にも自転車を漕いでいる我が心に「お前はダメだ」と告げるのであった。

だが家は契約を終わらせ出てしまったので、帰る場所もなくただひたすら前に進むのみなのである・・・我輩に家が無くなる日がこようとは。気を引き締めてロンドンの綺麗な灯りに照らされながら必死に南下していくのであった。

興味深い事にロンドンを走っていて気付いた事が幾つかあった。

まず自転車にはとても優しい街である事。イギリスに来た当初、ある程度この国は自転車が走りやすい国だという事は理解しておったのだが、実際に走ってみて自転車専用の道があまりにも多く、とても心地良くストレス無く進む事ができ優雅に進めたのだ。

また、自動車が自転車に対して理解があり、とても繊細に注意を払っている雰囲気が感じられ気持ちが温かくなった。日本と比較してみると大きく自転車に対しての認識が違う事がわかる。ちなみにどうやらイギリスでは歩道に自転車で走ると違反となり罰金を支払わなければいけないので気を付けるのじゃぞ皆の者。(それでも困った事に何故か多くの人が歩道で走っているのだ。)

さて、ようやっとロンドン郊外に出ることができたのだが、事前に知識として知っていたつもりだったが、実は治安はあまり良くなかったのだ。道には多くのガラスの破片やゴミ、フードを被った人達が歩いて何かと物騒な気配を察した。

 

吾輩が住んでた場所とは大違いだ。ガラスの破片でタイヤがパンクするという最悪の自体を避けながら深夜の郊外を颯爽と通り過ぎるバロンなのであった。

<つづく>

 

 

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About Author

バロン颯太

兵庫県神戸市出身。子供の頃に母から「占い師曰くあんたの前世はイギリス人のバロン(男爵)らしいよ」と言われ、バロンだった“我が輩の故郷” を探し出すためにいつかイギリスに行くことを決意。大学で建築を学び、卒業後にワーホリVISAを取得。2018年9月にイギリス上陸!自転車でイギリス全土を周る旅を敢行した。現在は旅中で感染したライム病と闘病しつつ、英語を学ぶためロンドンに滞在中。性格はのんびり屋だけど新しいこと好き。まさに至高と思えるほどの食事好きで、旅中は予算内でたまに美味しい物を食べることが楽しみの一部であったほど。Illustration by なぽりん

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