厚切りトーストのモーニング文化

0

cafevisit


この日、マイナンバーのカードが出来たので
‪朝の9時に‬予約を入れて区役所に取りに行った‬
その帰り路に立ち寄った喫茶店が今日のスポット

カフェに入ってみたら、ほとんど全員がトーストを食べていたので
私も久しぶりに喫茶店のモーニングセットを頼むことにしました

A コーヒー+トースト
B コーヒー+トースト+卵か
C コーヒー+トースト+ハム+卵の3種類

私が頼んだのは、Aのトースト+コーヒーセット

喫茶店のトーストは決まったように厚切り
これに、どういうわけかそそられます

それにしても、この厚切りトーストモーニングセットって、いつから始まったのだろう?
パンにはちょっと切れ目が入っていたり、バターとジャムが付いていたり…

家では、ふわふわした厚切りトーストなんて、絶対に食べないのに
でも、パンケーキと並んで
喫茶店の厚切りトーストに、私はなぜかそそられます

これは多分日本独特のもの
喫茶店モーニングセットの歴史の中で出現した
日本独自の厚きりトースト…
誰が始めたのだろう?

th_ueshima-cafe

喫茶店とモーニングセットの歴史をさらっと調べてみました

史上初のカフェが1554年にコンスタンティノープル(現イスタンブル)で
登場して以来ヨーロッパでカフェ文化は広まった
日本にコーヒーが入ったのは江戸時代前期~中期で、当時の日本人の
お口には合わず、コーヒーはこの時点では広まらず
それから色々あった歴史を省いて
明治になると、喫茶店ができて、コーヒーが振舞われたそうだけど
今の喫茶店の、原型になったのは、1911年(明治44年)に銀座に出現したカフェープランタン
それから、ずっと時は経ってモーニングセットで朝ごはんが出たのは1950年代
でもこの時のトーストはイギリス式に薄切り
そして遂に1963年にオーブントースターが出来た後
喫茶店に厚切りトーストが登場したらしい
面白い事に、東よりも西日本で、それは人気が出たのだとか

大昔の人々も、カフェを色々な形で利用していたのでしょう…

現代の私達は、ちょっと、一息つく時に、カフェに寄る
友人や恋人との待ち合わせにはもちろん
試験勉強や仕事の準備、頭の整理、時間つぶし、読書
軽食をとったり、ぼーっとしたり
私のキャラクターのダイルクロコダイル氏は
遠くに暮らす甥っ子のターに、ポストカードを書く時
カフェに立ち寄ることにしている
などなど…

私の今までの人生にも、カフェを巡って色々な物語がある

懐かしく思い出したのは、遠いい遠いい昔のこと
それは、新宿伊勢丹前にあったカフェ
ペコちゃんの立っている不二家での想い出

そこには私達4人家族の想い出、特に父の想い出が詰まっている
毎回不二家に行くと何故かエビフライを食べる
そして食後のデザートには必ずチョコレートパフェ
私と姉のパフェを父が一口食べて、毎回同じことを言った
『あ~、甘すぎて、喉が痛くなる』
この父の一言が聞きたくて
「ねえ、パパ、パフェを食べてみて!」
と、私と姉は競って言っていた
なんと懐かしい想い出でしょう!

ところで、私はトーストがとても好きで、色々なパンをトーストにして試している
私のお気に入りは、紀伊国屋のイギリスパン
それからPaulのフランスパンを‪1/3‬に切って‬
それを上下半分に切って、トーストして食べる、これが大好き
ジャムや蜂蜜も時には付けるけれど、塩っぽい味の方が好きだから
私は甘いものは、付けないで、今流行りのココナッツオイルを塗って頂く

紀伊国屋のイギリスパンも、フランスパンもトーストにすると、カリッとする
ふんわりもっちり系の食パンは、東日本出身だからか?
それは、あまり私の好みじゃない
だから、喫茶店の厚切りトーストも、本来はあまり好きではないはずなのに
なぜか、喫茶店のモーニングセット、厚切りトーストは食べたくなってしまうのだ

それはとても懐かしいカフェの想い出と繋がっているから…?
なのかもしれない

20代の前半私は毎朝 ピックアップガイドという
ちょっと変わったアルバイトをしていた

‪6:30‬に都内各地のホテルへ外国人観光客を迎えに行き‬
タクシーで帝国ホテルにお連れして
そこから出発する箱根、日光、富士山行き、そのどれかへ向う
観光バスにチェックインさせ
「行ってらっしゃい~!」と、笑顔で見送る、と言う、ちょっと変わったお仕事
‪朝の8時半に‬はバイトが終わるので‬
その後は仲間達と朝ごはんを食べにいつもの喫茶店へと向う

その喫茶店のモーニングセットは
トースト+コーヒーか、ピザトースト+コーヒー

私達は厚切りのトーストモーニングセットを食べながら
毎朝おしゃべりをして盛り上がっていた
その後は、それぞれの大学へ、仕事場へと散らばる
みんなとても仲良しで
毎朝会うのがとても楽しかった

これは、20代前半の楽しい早朝バイトと
モーニングセットの想い出

そういえば、私の友人は、家と職場の間を往復する時に
気持ちの切り替えをしたいから、朝と夕方に必ず
家の近くのカフェに入って、一杯コーヒー飲むのだそう
ちょっと、贅沢なことだけどそれをしないと
気分が落ち着かずに、やっていかれないのだと言っていた
彼女の様々な物語も、きっとそのカフェに染み込んでいるのだろうな

コンスタンチノープルの時代から始まる
カフェを巡っての、人々の物語…

その中に私はまた1つ、お話を加えましょう

だから、今度は貴方のお話も!
どうぞお願い、聴かせて下さいませ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【今日のヒント】
ヒントは、赤坂サカスの反対側

【前回のこたえ】
赤門テラス なゆた
〒171-0051 東京都豊島区長崎 1ー9ー2

 

Share.

About Author

アバター画像

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

ウェブサイト ブログ

Leave A Reply

CAPTCHA