「THE CLAPHAM INN」🇬🇧 PUBの愉しみ

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京阪神を走る小豆色の電車といえば阪急電車。車窓からは迫り来る山並みが見てとれる。阪急電鉄神戸線、神戸三宮方面、西宮北口から普通(各駅停車のこと)で二つ目にある「芦屋川駅」(あしやがわ)。南北に流れる芦屋川と自然溢れる美しい閑静な住宅地である。

 

駅の北側には「芦屋山手サンモール商店街」。かつて阪急沿線に住みながら今回初めて降り立った。昔ながらの建築が佇む診療所や商店と、様々な異国文化が立ち並ぶ。緊急事態宣言発令に伴いお店はほとんど閉まっていた。

お店が変わっても、商店街の温かさは変わらない

 

その商店街のほど少し先に、X状にクロスする何本もの線路のサインが掲げられたBRITISH PUB。
すると、‘ぷしゅぅーーふーん’ と三宮に向かう阪急電車がPUBの隣りを通り過ぎた。思わず、ここは「線路」だらけだと思った。

 

 

通常営業一時休止とテイクアウトのご案内をお知らせされたガストロパブ「THE CLAPHAM INN」。商品の紹介、その他の詳細は随時SNSで発信。日々状況の変化に対して内容が変わる可能性がありますが、起こりうるありとあらゆる場面を想定しながら、決して無理することなく出来うる範囲で、食材資材調達、仕込み、調理、お渡しに思いを込めていらっしゃいます。

スタッフPockyお手製の素晴らしいサインボード🇬🇧ありがと〜

 

私が訪れたのは18時になろうかとしている頃。日も長くなり、まだ外は十分明るかった。パブの外の照明は全て電源が落とされ、窓や扉は全てが開け放たれていた。辺りは調理器具の音とおいしい匂いで満たされていた。お店の前に置かれたアルコールスプレーで両手をととのえ、店内に他のお客様がいらっしゃらないことを確認して入店した。薄暗いフロアにはテーブルも椅子もなく、厨房の明るい明かりの中で店主の方の背中だけが動いていた。

「上」(天井)を見上げるとHOBGOBLIN ホブゴブリン🍺

 

Simple coffee cake 少し温めて、アイスクリームと一緒にどうぞ

 

 

THE CLAPHAM INN
店名の由来

Clapham Junction Station

お店のカウンターに飾られている一枚の写真。確かサンモール商店街沿いに見た何本もの線路がクロスしているサインと同じもの。ここはロンドン南部にあり、毎日2000本もの列車が行き交うイギリスで最も忙しい駅。「Clapham Junction」クラッパム・ジャンクション。別名「Busiest UK Station」とも呼ばれているらしい。よってこの駅で乗り換える人は半端なく多い。またイギリスは移民の国でもある。様々な人々が行き交うある意味社交場的な位置づけ。鮮やかで様々な髪や肌の色と、お構いなしに飛び交う母国語。人種の垣根を超えた世界が繰り広げられる駅。そんな「Clapham Junction」のような「人と人が行き交う中心点でありたい」との思いを込めて、2010年12月12日、ガストロパブ「THE CLAPHAM INN」として創業する。今年10年目を迎える。

「こんにちは!」とともに、マスクから明るい笑顔がこぼれました。店主の伊藤さんです。実は一年ほど前に私はこちらのお店を知ることになりました。日曜日に美味しいサンデー・ローストを食べてみたいと思い行き着いたお店です。サンデー・ローストとは、日曜日にだけ食べることができるイギリス伝統料理の一つです。とにかくボリュームたっぷりが魅力!ローストしたお肉、じゃがいも、ヨークシャー・プディング、ファルス、野菜にグレイビーソースをかけたもの。しかし兵庫に帰って来るものの、なかなか日曜日に芦屋まで足を運ぶことが出来ず一年が過ぎてしまいました。今は必要な買い物だけに外出する日々。テイクアウトをされていることを知り、前日に予約の連絡を入れたのです。

店主・伊藤さん 「次回はビールを注ぎたいですね!」

 

「もうご注文の品が出来上がりますよ。もうしばらくお待ちくださいね。」と、伊藤さんがおっしゃいました。そこへ私が「昨日インスタグラムでお知らせされていたスパニッシュオムレツはありますか?」と。
すると「ありますよ!最後のひとつです!」インスタグラムの動画で観たふっくらあつあつのオムレツです。

熱々のビターバレン(オランダ風ビーフコロッケ)とスパニッシュオムレツ。オムレツにはチュニジアのチリペースト「ハリッサマヨネーズ」と一緒に👍

 

コロネーションチキンのオープンサンド(ヨークシャープディングの柔らかさと甘めのカレーマヨネーズソースで和えたチキンが最高!)&さっくさくのフィッシュ&チップス

 

THE CLAPHAM INNには、英国料理のほか、欧洲、中近東の料理をアレンジしたものがある。また、英国産エールやギネス、クラフトジンなども勢ぞろい。通常の営業が戻ってくる頃、是非お料理とともに楽しみたい。

店主、伊藤さんのイチオシ、お気に入り、毎日の意気込みが伝わってくるSNS配信が楽しい♪
◆「カカオブレンド」と「カリプソ&ブラボー」(American IPA)
◆和歌山・有田川町の「ノムクラフトブリューイング」2019年5月にオープンしたポートランド仕込みのクラフトビール
◆あわぢビール「島レモン」淡路島・平岡農園産のレモンはフレッシュで、酸味のほかに微かな苦味が絶妙
◆地元神戸の「六甲ビール」
◆マクヘンリー、シタデル、トンプソンブラザーズ
◆箕面ビール「ツッパリボスざるIPA」・「ブルーミングIPA」
などなどの開栓情報やお料理がお楽しみいただけます。

「TODAY’S TAP LIST」に加え、ゲストビールも登場します!

 

🍺 “発信中” 🇬🇧

 

 

次のお客様がいらっしゃるわずかな時間、伊藤さんはテイクアウトメニューをペーパーバッグに詰め込みながら、こうお話してくださった。
・ロンドンのイーストエンド(レイトンストーン、ベスナルグリーン、ホワイトチャペルなど)で約2年間暮らしたということ。
・イーストエンドと呼ばれる地域は、様々な国々からの移民が職を求めて暮らしていた場所であること。
・独特で多様性あふれた今までにない経験が、伊藤さんのその後の人生観を決定づけ、現在のスタイルに反映しているということを。

伊藤さんが見てこられたロンドン、彼の世界観がギュッと詰まったイギリスのパブそのものでした。今日は厨房だけを照らす明かりがともっているだけでしたが、パブでビールを飲み、移民街を訪れたかのように各国の料理を味わえ、それでいてホームパーティーのあたたかさが感じられる、そんな光景が浮かんでくるようでした。イギリスでは、パブとはお酒を飲みに行く場所ではありません。パブとはPublic House。街の中の社交場として、また宿屋の部屋を兼ね備えたパブも残っています。目的は何だっていい、様々な人が行き交う公共の存在こそがイギリス人の愛するパブだと思います。今日私は、まさにこの大きなジャンクションに乗り入れてしまった気がしたのです。

「だから僕はコッツウォルズとか行ったことがないんですよね…イギリスが好き、それだけでいいんじゃないんですかね。」と、言葉にされた伊藤さんの笑顔がとても印象的でした。

 

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【THE CLAPHAM INN】
◆終息するまではテイクアウトの形態を継続される予定。
ご注文は火曜〜金曜15:00〜19:00/土曜12:00-19:00/日曜12:00〜17:00
お電話・Instagram・Facebookのメッセンジャーにて。
但し日々状況が変わるため、必ずSNSにて詳細をご確認の程どうぞよろしくお願いします。

兵庫県芦屋市西山町2-4
TEL/FAX 0797-35-3841
月曜定休日
Instagram:theclaphaminn
Facebook:@claphaminn
Website:http://www.theclaphaminn.com

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About Author

ナミヘイ

兵庫県伊丹市出身。東京都在住。主婦時々パートタイムジョブをこなす。子育て期をニューヨーク、ロンドンにて駐在生活を送る。思いつきのその日決めで行動する一匹オオカミ派。『成るように成る』をモットーに今世を生きる。水泳・ジョギング・登山・ウクレレ・映画・ライヴ鑑賞・奉仕活動と未知なる自分を今後も探求し続ける。

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