毎年9月上旬に行われるウィズリー・フラワーショー。有名なチェルシー・フラワーショーやハンプトンコートパレス・フラワーショーと同じくRHS(英国王立園芸協会)が主催するフラワーショーです。RHSは200年以上の歴史を持つ園芸やガーデニングを推奨する慈善団体で、英国内に4つのガーデンを所有しています。そのうち一番歴史があるのが今回フラワーショーが行われたサリー州にあるウィズリーガーデンです。
チェルシー・フラワーショーなどと違って、ガーデンデザイナーによるショーガーデンなどはありません。でもイギリス各地から出展しているナーサリー(苗を育成販売する園芸業者)による素敵なディスプレーを見ることができます。
ウィズリー・フラワーショーに来る方の多くは買い物が目的なので、各ナーサリーの販売コーナーで真剣に苗を選んでる人がたくさん。奥さんが苗を選び、旦那さんが荷物もちというご夫婦の姿をあちこちでみかけます。
庭が寂しくなる季節に大活躍するヘザー。荒野(ヒース)で群生している植物なのでヒースと呼ばれることもあります。どちらも通称で、学名ではエリカ、カルーナ、ダボエシアを指します。開花時期は春から夏に咲くものと、冬から春にかけて咲くものに大きく分けられ、花の色は白かピンクがほとんど。葉は常緑で、濃い緑から明るい黄緑やシルバーっぽいもの、紅葉のきれいなものまで葉色を楽しむことが出来るので、冬の庭やコンテナにも人気です。最終日にこちらのナーサリーは展示品に使用していた小さい株を一つ1ポンドで販売してました。
ショー最終日は、閉園間近の時間帯に展示品を安く販売するナーサリーも多くお得です。それを目当てに最終日に来る方もけっこういらっしゃると思います。って、それは私のことでもありますが^^;
ショーには一般的なお花や植木だけでなく、多肉植物や食虫植物、グラス類などいろんな植物を専門とするナーサリーがイギリス各地からやってきます。屋外で育てるものもあれば、室内用の観葉植物まで幅広く出展されてます。多肉植物で人気のエケベリア、秋にぴったりなきれいな色合いのものもありました。
アガパンサスはもともと南アフリカに自生する植物ですが、園芸種がたくさん作られ品種も豊富。比較的寒さに強く、栽培が簡単でゴージャスなお花がたくさん咲くことが人気の理由の一つかもしれません。気候の温暖なニュージーランドなどでははびこりすぎてペスト扱いされることもあるそうです。残念ながらイギリスの気候では地植えの場合霜のダメージがあるので、そこまではいかないような気がします。
アリウムがメインのディスプレー。アリウムは代表的な秋植えの球根の一つですが、ショーには球根専門のナーサリーが数店舗出店してました。秋は球根や木の植え付け、種蒔などにいい時期なので、ついつい買いすぎてしまいます。
まとめ買いでお得になるナーサリーが多く、定番のお花から今年発表されたばかりの新しい品種まで、いろいろ買ってしまいました。この他、高山植物や晩秋にかけてまで楽しめるアスターなどのお花も購入。
中でも一番のお気に入りはこちらです♪クリーム色の斑入りの葉がきれいなフロックス。花の中央部分に濃いピンクのブロッチが入った淡いピンクのお花。つぼみや花首の部分も濃いピンク色でどの角度から見てもきれいです。フロックスはシンプルな色の花も多いですが、こういう品種もいいですね。
Phlox paniculata ‘Norah Leigh’
通常のホームセンターなどで扱われない品種が購入できるのもフラワーショーの魅力です。また専門のナーサリーの方に栽培法などについて直接質問できるのメリットも。チェルシー・フラワーショーほど混まずお値段もお手ごろなので、興味のある方はちょっと先の話になりますがぜひ来年9月のウィズリー・フラワーショーにお出かけください!