皆さんは Derek Jarman(1942~1994)という 表現者をご存知ですか?
映画監督でもあり ガーデナーでもあり、思想家でもある ロンドン出身のアーティスト。HIV感染が判明した1986年にドーバー海峡に面した村、ダンジェネスに移住。この「期待・眺望」という名前の家に住んだ。
日差しがまぶしい南側の壁面にはイギリス人詩人「ジョン・ダン」の詩が飾られているそうだ。
[The Sun Rising]
この世界の中心は
万能で永遠に燃えている太陽ではなく
愛し合う彼らのベッドである
いのちに終わりを告げる1994年まで「庭」を語り綴った遺作
『Derek Jarman’s Garden』は 名著として
人々の死生観にまで影響を与えている。
その地は世界の果ての様でもあり
理想郷の暖かみも感じられるようにみえる……
そこには数件の漁のための小屋と灯台、原子力発電所しかない、
地平線から星や日の出を見る事が出来る宇宙的空間。
「僕が庭に育てた花も一月の激しい季候にすっかりダメにされた。
けれど、強風に小石が動かされ、美しい波紋が出来る」
彼は、庭の中に輪廻転生を見ていたのでしょう。
そんな彼の庭をテーマにした個展を、私の大好きな版画家「中村菜都子」さんが東京で開きました。
このジャーマンの家「プロスペクトコテージ」
一目で心を動かされ 購入させていただきました!
「エイズで亡くなったデレクが晩年制作した天国のような庭と、父が癌でなくなる前に、母が愛でていた我が家の庭へのオマージュのような作品です。この絵が浩子さんのお宅へ行くことになったのは最初からきまっていたかのように思います。浩子さんに関わりのある人々に幸せな気分になってほしいです」
彼女の作品に温度が入っていき、私とこの版画が入籍でもするようなお言葉でした……(嬉)
私のクライアントや生徒さんと愛でたい作品です。
メディカルレイキアカデミーに大切に飾らせていただきますね~。
彼の死も幸せな形の一つではないかと思う……
余命わずかと知る事が出来たお陰で このような余生を送れたわけだから……
デレクは、いのちの豊かさを 庭と家と映像で表現し終えたのちに
静かに息を引き取った事でしょう……
そして菜都子さんが ご両親の授病の日々にヒカリを与えた作品なのでしょう。
ずっとずっと大切にしたい一枚です。
出会えた事に感謝です~。
アートはいつも人々の心に ヒカリを届けてくれます。
ありがと~~~