いよいよ工事の始まりです!

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interior


前回までに見て頂いた通り、デザイナーの仕事のうち80%は工事が始まる前に終わります。 イギリスでは施主がビルダーを直接雇用するケースがほとんどで、施主は内装資材をほぼ全面的に調達する必要があります。 実際、工事を経験されたことがある方はその量の多さに驚かれたことと思います。 ビルダーは前もって「いつどういう資材が必要か」ということを細かく教えてくれません。 ビルダーに(例えば)「来週にバスルーム備品が必要」と言われた時に準備していては遅く、工事の契約前に全てを設計し契約書に仕様書の形で盛り込み、工事中の予期せぬトラブルやビルダーとの合意内容の相違を最小限に留めるのがデザイナーの重要な役割なのです。

6. 建築工事

さて、いよいよ工事の始まりです。

基本的にビルダーが必要な情報は全て仕様書に含まれているはずですが、あらかじめ合意した頻度でクライアント・デザイナー・ビルダーの三者で現場ミーティングを行い進捗を確認します。現場ミーティングで出てきた質問に答えると同時にプロジェクトに関わる他の専門家(Structural Engineerなど)と進捗を共有します。

また上記の通り、ビルダーが必要な資材をタイムリーに供給する必要があり、この資材のことをFF&EE (Furniture, Furnishings & Equipment)と言い、次回で詳しく触れます。

今回はずっとご紹介している、私の自宅キッチンのビフォー写真と工事中の写真をご紹介します。

  • ビフォー

私たちの前に住んでいたオーナーが残していった年代物(?)のキッチン。 写真に映っていませんが、いわゆるCorridor Kitchenという廊下の両側にキッチンユニットがあるものでキッチンの奥にバスルームがあり、非常に使いにくいレイアウトになっていました。IMG_8918

  • 工事中

前のキッチンのあったエクステンション部分は基礎工事も含めクオリティが低く、取り壊して新しく増築部分をつくることになりました。

IMG_4222

組み立て中のキッチン。 このキッチンは私がデザインし、いつも大事な造作家具はお願いしているイギリス在住の日本人大工さんにお願いしました。

IMG_4672

 

 

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About Author

建築インテリアデザイン事務所 Yoko Kloeden Design 経営。 大学卒業後、総合商社や電機メーカーで海外を飛び回るバリキャリ生活を10年した後、夫婦でロンドンに移住、在英8年。 長い海外出張生活で経験した個性のかけらもないアパートやホテル、味気ない空港ラウンジに、空間がいかに人間の心に影響を与えているかに気づく。ロンドン到着後、猫も杓子も家の改装をする文化に衝撃を受け、建築インテリアデザインを学校で学び直す。 ロンドン内のデザイン事務所で修業した後、独立。現在は、南西ロンドンのスタジオで主に個人住宅や商業施設の改装案件を手掛ける。| Instagram @yokokloedendesign | 個人ブログ:https://blog.ladolcevita.jp/

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