トラベ~る
もうすぐなのである。もうすぐ、イギリス南西端に、あと数時間で着くほどの距離まで迫ったのである。 その南西端の近くにペンザンス/ Penzanceと言う街があるのだが、実は我輩はこの町の近くに訪れたい場所があり立ち寄ったのだ。それはフランス北西端に浮かぶ有名な海の修道院、モン・サン・ミシェルに似た・・・その名もセント・マイケルズ・マウント / St Michael’s Mountである! フランスと同様、ここも海の上に佇む修道院で、12世紀に建てられたという長い歴史があるのだ。…
潮風を浴びながら出会った次の街は、イギリス最西端に近いプリマス/ Plymouthである! 2日ほどの日数を走りシャワーを浴びたかったので、まず初めに予約しておいたホステルに直行するのだ! 旅に出て1週間半、疲労もだいぶ溜まってきているのだが、英気を養う方法はとにかく良いものを食べて綺麗な景色を見ること。これすなわち観光であるぞ! 我輩はお風呂に入ってすぐに海岸沿いの景色を見に行ったのだ。 ふむ、途中の街中の様子は若い人達が多く、大きいショッピング・モールもあるみたいなので満…
前回立ち寄ったサウサンプトン / Southamptonから2日ほど走った。今になって思うのだが、実際に1日に何キロ走ったか、距離を記録しておけばよかったのだとしみじみ思うのである。そうすれば我輩の苦労も少しは目に見える形で残ったであろう……。 それはそうと、ずーっと海沿いを走っていて、とうとう我輩の肌は真っ黒になってしもうたのだ。イギリス貴族らしくあんなに透明感のある美肌であったのだが、今現在はガングロ極まっておるのである。だがその代わりに美しい景色は思う存分に堪能できたの…
我輩は勘違いをしていたようだ。イギリスは寒い国だと思っていたのだが、南側の夏はかなり暑いのだ・・・ 汗を垂れ流しながらペダルを漕いで海沿いを西に向かって進むのである。確かに自転車で海側を走るのは気持ちいいのだが、我輩が思っていた優雅で清々しいものとかけ離れておるのだ。最高の景色を眺めつつ体を振り絞り、太陽に焼かれながらようやく多くの船が出航する街、サウサンプトン Southhamptonにたどり着く事ができたのである。 街の中に入って周りの人を見た感じでは、中心街では学生が多…
さて、甘美なるセブン・シスターズを堪能した後、我輩は道路の脇道から少し離れた草むらの中で、静かにテントを張れそうな居場所を見つけたのだ! そこで安全だろうと思うてテントを張ることを決意した。 準備をしている途中に誰かに見られぬよう、コソコソと息をひそめる姿は、まるでこそ泥みたいなのであった・・・。やがて何事もなく我が宿が完成し、その中で夜を迎えたのだが、生涯で初めてのテント生活は暗く恐ろしかったと白状せざるをえないのである。 いつ誰が来るかわからぬ状態で不安になりながらも、明…
さてさて我輩がロンドンから出発してからおおよそ10時間以上が経った頃、晴天に恵まれながらようやっと海岸の近くまでたどり着いたのだ。 途中、森の中を通る時は3時間以上も店らしきものが無く、我が水も底をついており大変な道のりであった……。海岸近くの道は観光地なだけあって車で来る者が多く、朝から大渋滞で全く進まない状態に陥っていたのだ。 だが!自転車はそれを横目に進む事が可能だったので、我輩にふさわしい優雅なVIP待遇ですぐに目的地であるセブン・シスターズに近い駐車場までたどり着け…
