世界遺産のブドウ畑とピエモンテご飯

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アルバから車で15分ほどのところに、Castello di Grinzane Cavour/グリンザーネ・カヴール城という古城がブドウ畑のど真中に佇んでいます。

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近代イタリア建国の祖の一人である政治家、カヴール伯爵のお城だったところだそうで、現在はミュージアム、レストランやカフェ、ショップなどが併設された文化施設になっています。私たちはレストランでのランチを目的に訪れたのですが・・・この高台にあるお城の見どころはズバリ、ブドウ畑を見下ろす絶景!

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カヴール城を含む近郊のブドウ畑の景観は、なんと2014年にユネスコ世界遺産に認定されているんです! 知識なく訪れたのでラッキー♪という感じでしたが、確かに素晴らしい景観でふだんコンピュータ作業で酷使している目をゆっくり保養させていただきました。バローロやバルバレスコといった赤ワインの産地を含むランゲ・ロエロ・モンフェッラート地域全体が世界遺産なんですって。

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ショップ/エノテカには地元で生産されたワインを含むピエモンテの名産品がぎっしり。お土産選びにも思わず力は入ってしまいます☆ お城の外に一軒素敵なワイン・ショップがあるのですが、そちらでもきっと高品質の地元産ワインを購入できると思います。

では、いざランチへ♪

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ワインはもちろん地元産の赤を。前日の試飲でバローロよりもバルバレスコのほうが好みだったので、この日はそちらを。写真ではうまく捉えられてないのですが、やはりカラーは若干、茶色がかった赤なんですよね。

突き出しは魚介のペーストだったと思うのですが、ちょうどよい塩梅の滑らかさ、濃さ、お味☆ 前菜は帆立を二人でシェアすると伝えたら、ちゃんと2皿に分けて盛りつけてくださいました。こういった心配りが行き届いている点は、マネージャーさんの采配が大きいと思います ^^

パンもグリッシーニもお料理も、すべて美味しかった☆

パンもグリッシーニもお料理も、すべて美味しかった☆

栗の粉を練り込んだ平打ちパスタは素朴な味わい

栗の粉を練り込んだ平打ちパスタは素朴な味わい

こちらは季節の栗の粉を練り込んだ手打ちパスタ。本当はミート・ラグーがソースだったのですが、他のパスタのソースだった海老とアサリのブロスに変えていただいたら、これが大正解♪ 突然のお願いだったにもかかわらず魚介の出汁がしっかりとパスタに染み込んで、塩加減もちょうどよく、とにかく完璧に美味しい一品でした。

プレゼンテーション、量、塩加減、フレーバー、すべて完璧なバランスだったリゾット

プレゼンテーション、量、塩加減、フレーバー、すべて完璧なバランスだったリゾット

サフラン・リゾットは季節のカボチャ入り。地元産のハムがトッピングされて、甘さと塩辛さがよいコントラストを成していました。お米はもちろんアルデンテ! とても美味しかったです☆

ところでイタリアを含むヨーロッパを旅していていつも思うのは・・・今回も同様の感想を抱きましたが・・・レストランのメニューに野菜料理が少ない!! 前菜にユニークなサラダを一つ入れておくか、サイドに野菜の付け合わせを用意しておくだけでいいのに、それさえもしていないレストランの、なんと多いこと。こちらのレストランはそれでも「メイン・コース」に蒸し野菜を地元産オリーブ・オイルでいただく一品があっただけでもよかったのですが、この蒸した野菜の一皿が15ユーロくらい。イギリスなら前菜かサイド・メニューのレベルなんですが ^^; ぜひ野菜料理の充実をお願いしたいです〜

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締めにマキアートをお願いするとプチ・フールが♪ どれも上品なお味で美味しゅうございました☆ アルバのレストランはこの季節、とても混雑すると聞いていたし、どのレストランに行けばいいのか今ひとつ情報がなくて(お目当てのレストランは満席だった)、日曜日のセーフ・オプションとしてこのレストランを予約していったのですが、予約過程のメールのやりとりがとても親切で好感度大でした。結果的にお味もサービスも(ほぼ価格も)満足。おすすめです♪

ところで白トリュフは食べなかったのかって? この季節、フレッシュなものをシュシュっとお皿に削りかけてもらうというのをどこのレストランでもやってると思うのですが、 まぁ、そんなに頻繁にいただかなくてもいいかなというのが私の感想 ^^;   じつは前日の夜、Ventuno 1というアルバ市街地のレストランでこんなパスタをいただきました。

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お約束の白トリュフをシュシュッとかけて ^^ この黄色い麺はTajarin(タヤリン)というピエモンテ名物の細身卵麺で、コクがあってソースの絡みもよくなんとも美味しい。しかしこのレストランも野菜メニューが皆無(!)で、やはり無理矢理に季節のポルチーニをフレッシュでソースにしていただいた次第。お味はすごくよかったですよ! しかもサイドで野菜サラダを無理矢理お願いしたんですが・・・家庭で作るサラダのほうがよっぽどハイクオリティ、という感じでした。庶民が使うデリ食堂はいざ知らず、リストランテになると野菜メニュー発展途上ですよね、イタリアは・・・。

とはいえ、世界中の誰もが憧れる食の国であることに変わりありません。ピエモンテ州はスローフードの本拠地でもあります。発祥はアルバから電車で20分程度のところにあるブラ。

ブラの中心にある広場と、そこからのびる通り

ブラの中心にある広場と、そこからのびる通り

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隣町のポッレンツォにはスローフード協会の主導で設立された食科学(ガストロノミック・サイエンス)を専門とした世界でも珍しい大学があり、世界各地から集まる学生さんは学生寮のあるブラから自転車で通っているそうです。

ポッレンツォにある食科学大学

ポッレンツォにある食科学大学

世界中のワイン愛好家が賞賛するバローロ、世界最高峰と言われる白トリュフ、スローな工程で丁寧に作られたチーズやハム。素晴らしい食文化の遺産が、今後もピエモンテを盛りたてていくのでしょう ^^

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About Author

江國 まゆ

岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系広告代理店にて各種媒体の翻訳ローカライズや日本語コピーライティングを担当。日本語翻訳リライトのスペシャリスト。2009年からフリーランス。趣味の食べ歩きブログが人気となり『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房)を出版。2014年にAbsolute Londonを立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。

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