ブルーバッジ・ガイドが案内する、あなたが知らないロンドン

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ロンドンを再発見しよう!

私はロンドンに住み始めてもうすぐ20年になります。この街に恋をして、暮らし始めて、自分のテリトリーができて楽しくなって、友達も増えて、もっともっと楽しくなって。あっという間の20年です ^^

街歩きは大好きで仕事を兼ねてぶらぶらすることも多いですが、歴史あるロンドンのこと。ふだん見過ごしている何気ない風景の中に、驚くような物語が秘められていたりします。そして20年住もうが30年住もうが、知る機会がなければ、決して知り得ないこともたくさんあります。

昨年、観光ガイドのプロ中のプロ、ブルーバッジ・ガイドさんと知り合う機会があり、「チャリティー・ウォークを主催するんですが、参加されませんか?」と誘っていただきました。そのとき初めて、ロンドンで活躍されている日本人ブルーバッジ・ガイドさんたちが、東日本大震災のその後を支援するためのチャリティー・ツアーをボランティアで企画され、独自開催されていることを知ったのです。

この英国政府の公認日本語ガイド協会に所属されているブルーバッジ・ガイドさんたちによるチャリティー・ツアーは、2011年3月の震災直後、5月から毎年春頃に企画されているそうなので、今年でもう7回目。毎年、ツアーに参加される皆さんの数も増えて、寄付額も増えているようです。

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Rai & Blue Badge

そして今年も! 有志の皆さんがそれぞれの得意分野でご自身も楽しみながらのチャリティー・ツアーを企画されています。ロンドン定番の大英博物館やシェイクスピア・ウォークなどに加え、ソーホーや東ロンドンの歴史をひもとくツアーまで、必ずや皆さんのご興味に合致するツアーがあるはず。ぜひぜひご興味ある方は参加してみてくださいね。詳細はこちら〜♡

さて、私がお友達になったブルーバッジ・ガイドさんは、石垣雷さん。ライさんって、すげークールな名前!というのが最初の印象ですが ^^; イナズマのごとき直情キャラかと思いきや全くそうではなくジェントルで面白くって知識豊富かつお茶目なイケメンくんです♪

昨年、ライさんが主催されたチャリティー・ツアーのうち、私が選んだのはイースト・ロンドン・ウォーク。イーストの歴史について知るよい機会だわ〜と、喜んで参加させていただきました。

今年もライさんはイースト・ロンドン・ツアーを開催されるみたいなので、この機会にとっても興味深い東ロンドンの歴史を、ライさんの楽しく滑らかなガイディングとともにひもといてみてくださいね。え? どんなツアーになるのか、サワリだけでも知りたい? よろしい、私が昨年参加したツアーのサワリをざっくり駆け足でご紹介いたしましょ〜(って、去年、なんで記事あげてないんだよって話ですが・・・ ^^; )

昨年の出発地点は、リバプール・ストリート駅でした。この駅は13世紀に設立された神経科病院の跡地にできているって、ご存知でしたか?

修道院が主体となって運営していたベツレヘム病院の跡地にできたリバプール・ストリート駅。記念プレートもあります。

修道院が主体となって運営していたベツレヘム病院の跡地にできたリバプール・ストリート駅。記念プレートもあり。

東ロンドンは昔から移民が多く住んだ地域で、ちょうど私たちが駅から歩を進めたスピタルフィールズ・エリアは、フランスのユグノー教徒たちの亡命先となった経緯から織物が盛んだったようです。その後はユダヤ人たちが移住してきてシナゴーグが建設され、後にはご存知のようにバングラデシュ系移民たちがブリック・レーンに一大コミュニティーを築き上げました。そのすべてが混在したまま、このエリアを特徴づけているんですね。

右はシナゴーグの前で解説する雷さん

シナゴーグの前で解説する雷さん

右上は切り裂きジャックに殺された娼婦の一人が出入りしていたというパブ

右上は切り裂きジャックに殺された娼婦の一人が出入りしていたというパブ。左はコミュニティの中心、スピタルフィールズ教会♪ 右下は珍しかったから撮ったのですが、今やこの辺りはお金持ちエリアですよ〜

美しきジョージア王朝様式のタウンハウスのお手本のような建物が並ぶFournier Street。有名アーティストたちが好んで住んでいた通りでもあります。

美しく保存されたジョージ王朝様式初期のタウンハウスが並ぶFournier Street。著名アーティストのギルバート&ジョージが住んでる通りでもあります。昔はトレイシー・エミンも住人だったのではないかしら?

織物業が盛んだったころの名残り

絹織物産業の名残りがいたるところに

左はブリック・レーン。右の建物の上に見えるキノコのアートを見よ!

左はブリック・レーン。右の建物の上に見えるキノコのアートを見よ! 由来は忘れた。雷さんに聞こう ^^;

上質のストリート・グラフィティはイースト・ロンドン名物

上質のストリート・グラフィティはイースト・ロンドン名物

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上はテムズ川沿いに住んでいた貧しい人々が再開発で強制移住させられた公団住宅だったのだけれど、今や住宅価格がほんの10年ちょいで10倍になったラッキー・エステート。下はコロンビア・フラワー・マーケット☆

ライさんは東ロンドン在住歴が長いので、付け焼き刃ではない深くて楽しいツアーをお楽しみいただけますよー。私はこのツアーに参加して、ロンドンがさらに愛おしくなったのでした ^^

それともう一つ、今年は新ツアーとしてロンドンの紅茶文化を知るティーウォークを主催されるとか! ツアーの詳細は下記に記しますが、ライさんから感動のメッセージもいただいたので、それについてはまた明日以降、イベント欄に載せますね ^^

プラス!
ブルーバッジ・ガイド、Raiの旬のロンドンを切り取ったフレッシュなインスタグラムはこちらで♪ めっさ素敵ですよ ^^

ブルーバッジ・ガイド
石垣雷が案内するチャリティー・ツアー☆

名脇役!ロンドン・ティーウォーク
生産国でもなかったのに、紅茶はイギリス史の名脇役。そんなイギリス悲喜こもごもに色を添える紅茶をテーマにシティを歩きます。今後、紅茶が苦く感じるか、美味しく感じるかはあなた次第です!  暖かい服装、歩き易い靴でご参加ください。途中、バスに乗る場合がございます。
• 催行日時:3月4日(土)・3月26日(日)10.00 – 12.30
• お申込み: Bluebadgerai@gmail.com
• 集合:Tower Hill 地下鉄改札出口
• 
解散:Covent Garden周辺
• 定員;約20名
• 寄付先:福島こども寄付金 さとふる平成28年熊本地震災害緊急支援募金(南阿蘇村・返礼品無し)

イースト・ロンドン攻略ウォーク
去年もたくさんご参加いただきましたツアーです。わたくし、イースト・ロンドン在住16年です。おしゃれ地区、観光地区、グルメ地区とすっかり定着したイースト・ロンドン。その歴史はロンドン中心地にはない面白さで溢れています。また、その進化ぶりも注目。イーストに慣れていない方も、ふだん遊んでいる方も色々な発見があると思います。暖かい服装、歩き易い靴でご参加ください。マーケットでの散策時間はございませんので、ツアー後にお願いします。
・催行日時:3月5日(日)10.00 – 12.45
・お申込み: Bluebadgerai@gmail.com
・集合:Liverpool Street 地下鉄改札出口 (ナショナルレールのコンコース側出口)
・解散:Broadway Market周辺 (ハックニー)
・定員:約20名

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About Author

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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